毎日Gonくんと散歩している田んぼ道に、ようやく曼珠沙華が咲き始めた。
例年お彼岸の中日頃には咲くのだけれど、今年は1、2週間遅れている。
やっぱり猛烈に暑かった夏、秋になっても夏日続きという気象が影響しているのか。
子供の頃はまだ土葬であったこともあり、お彼岸になると曼珠沙華はお墓にたくさん咲いていて、「お墓=死者=怖い」というイメージだったけれど、死者も、お墓も自分につながるもので、自分を見守ってくれるものでこそあれ、怖いものではないと思うようになってみると、真っ赤に咲く不思議な形のこの花が、ご先祖さんとの思い出、これからの勇気をくれるようで、きれいだと愛でるようになった。
曼珠沙華はサンスクリット語で「天界に咲く花」という意味だといい、おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくるという仏教の経典に由来しているのだという。
秋のお彼岸がすぎれば、今年も終盤、釣瓶落としのお天道様に追い立てられるように、あっという間に今年も終わる。
天界の世とは言わないけれど、年取ってからも、もうちょっと将来的に楽観して暮らしていける社会が来るとよいのだけれどと思う。