まだまだ山奥に進みそうなトンネルを右手に、県道を歩きました。
月崎駅です。Kawasakiのかっこいいバイクでツーリングにきた方が休憩していまいした。バイクの右側には、最近映画のロケ地にもなり、話題になっている『もりらじお』の建物がありました。
このらじお、電波を出す放送局ではなく、ここで、森の音を聞く、受信機の方のらじお。なにもなくても、感性があれば、森や自然からたくさんの情報をききとれるってことなのでしょか。素敵な命名だと思いました。
駅舎の中に掲示されていた絵画。
駅全体の空気に溶け込んだような、すごくいい感じの作品でした。
中央で、白く光っているのは、フラッシュの反射です。(笑)
駅周辺はローカル色いっぱいですが、駅前には、コンビニもあり、民家もありました。
この線路の先にある、飯給駅を目指しました。
地名は難読なものも多いですが、この駅名も、「いたぶ」とはなかなか読めませんね。私も今回歩かなければ、自信をもって、「はんきゅうえき!」だったと思います。(笑)
壬申の乱に敗れておち延びた大友皇子一行に、この地の人々が食事を捧げたことから、「飯給」の名が与えられたのだとか。信じていればそれでいい、古い伝説ですね。
現在は生活道としても使われていないような旧道を歩きました。完全な手掘りのトンネル(観音掘りというらしい)というのに遭遇しました。中は、なかなか幻想的!
いくじなしのひとり歩くなので、内心、トンネルの向こうは、異次元に飛んじゃうんじゃ!?なんて、どきどきでした。
”一念岩をも通す”、という言葉がありますが、人力だけでこれだけのものを作った人々の思いは、すごい!ただただ感心です。
生きるために生活を便利にしたい、豊かにしたい!そんな熱い思いの、ひとノミひとノミが、このトンネルなのですね、きっと。
飯給駅に着きました。駅舎というより、待合室という作りですが、ローカルな雰囲気はプンプン。
駅入り口に設けられていたトイレ。
この左側に黒壁で囲われた大きな建物(エリア)があり、訪問時、中で女の子たちのはしゃいでいる声がしていたので、ちょっと気になっていました。
帰宅して調べてみたら、大きな建物は、観光用に、世界一大きなトイレ(女子トイレ)として設置されたものだとわかりました。
いろいろ工夫していますね。
大きいといっても、巨大便器というわけではなく、トイレの広さが、ということらしいですが。(笑)
時刻は、14時過ぎ、万歩計の歩行キロは、約17km。16時、高滝駅着は問題なさそうです。
里見駅です。ここには、駅員さんがいました。今日歩いた駅で、駅員さんがいたのは、養老渓谷駅とこの駅だけでした。
駅名は、戦国時代の里見氏に由来しているのだそうです。
枝は亀山 葉は小糸
花は佐貫の 出城に咲いて
影は養老の 田面に射す
駅舎にこんな歌が掲出されていました。戦国時代、久留里に拠点を置いた、里見氏の威勢を歌ったものだそうです。
いすみ鉄道大多喜駅で書きましたが、本多忠勝が十万石で大多喜に入ったころ、今日歩いた小湊鉄道沿線は安房里見氏と徳川の最前線だったいうことなのでしょう。
時間があったら、小湊鉄道のHPで紹介されていた、里見砂利山線(万田野線)跡を歩いてみようと思っていたのですが、時間はあれど、資料がなし。
現地に行けば、マップくらいあるだろうは、甘かった!残念です。
里見の消防署で立ち番していた、われらが仮面ライダー。
みつけて、ちょっと口元が緩みました。
仮面ライダーは、歳とらないなぁ。
高滝湖が見えてきました。今日の目的地まで、あと少し。
15時過ぎ、歩行距離21kmあまりで、高滝駅に到着。
ここは、無人駅でいたが、保線管理の基地になっているようで、作業関係者の姿が見えました。
16時21分の列車で移動するので、1時間ほど余裕時間が出てしまいました。
高滝は、次回のスタート駅なので、駐車場を探しながら、高滝神社にお参り。心がけが良いので、駐車場は、湖畔の公園に無料スペースを見つけることができました。(笑)
20分余りの列車移動でしたが、車掌さんが切符を切りに来てくれるというのも、悪くないですね。
子供のころの移動は、ボンネット型の小湊バスでした。そこに乗っていた車掌さんを思い出しました。
小湊鉄道1(上総中野駅~高滝駅 営業キロ15.3Km)
実際歩いた日 2016年6月15日
実際に歩いた歩数 36,612歩(約26Km)