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人間は神になる!?「ホモ・デウス」の著者に聞く

2018-11-12 07:00:00 | 報道/ニュース

10月18日 おはよう日本

 

世界的なbストセラー「ホモ・デウス」。
9月 日本版が発売され幅広い人気を集めている。
(読者)
「視野がすごく広い。」
「未来の話を書いてる。
 楽しみに待っていた。」
人類の未来を読み解くこの本は
あのビル・ゲイツやノーベル賞作家のカズオ・イシグロも注目。
著者はイスラエルの歴史学者 ユヴァル・ノア・ハラリ氏。
世界で800万部が売れた大ベストセラー「サピエンス全史」では
人類250万年の歴史を
“小麦に人間が家畜化された”などといった独自の視点で紐解き衝撃を与えた。
そのハラリ氏が私たちに示した未来の人類の姿とは。

歴史と宗教が複雑に絡み合う国 イスラエル。
ハラリさんは人類の歴史を振り返り
切れ味鋭い視点で世界を読み解く。
いまでは誰もが当たり前と考えている経済成長。
近代以前の人々は眼中になかったと指摘する。
(歴史学者 ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「中世の日本の将軍や中国の皇帝
 ヨーロッパの王たちをみれば
 “経済成長を促進すべき”とは考えていなかった。
 ほかにやることがあったのだ。」
その後科学技術の発展によって人間は経済成長を手にすることができた。
ただ進化のスピードが速まることで深刻な問題が起きるのではないか。
「神の人」というタイトルにはその疑問や警告が込められている。
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「ホモ・デウスは神の人 神聖な人という意味です。
 ラテン語でホモは人間
 デウスは神
 いま人類は神へとアップグレードしているのです。」
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「21世禁錮主要製品は繊維や自動車・兵器ではなく
 身体や脳
 そして知能だ。
 その生産方法を知れば
 ある意味あなたは神なのだ。」
急速に進化するAIとバイオテクノロジー。
牛肉の成分を含むトマト。
2倍のスピードで成長するトラフグ。
どちらもDNAの書き換えによって生まれた。
人類は歴史上初めて神だけが許された領域に踏み込んで
その力を使って自らを作り変えようとしているのだという。
「人類は神の力だと信じられてきた能力を手にしようとしています。
 これまで私たちは技術によって周りの環境を変えてきましたが
 自分自身を変えることはありませんでした。
 バイオテクノロジーとAIは私たち自身を変える可能性があるのです。
 身体や脳
 考えを変化させ
 新たな人類が生まれようとしているのです。」
一方ハラリさんは
テクノロジーの進化によって人間は単にAIにデータを提供するだけの存在になると警鐘を鳴らしている。
将来人間社会にはこれまでにない格差が生まれ
一部のエリート
ホモ・デウス以外は社会的な価値を持たない“無用者階級”と呼ばれる層に落ちぶれてしまうという。
ハラリさんは本の中で次のように語っている。
私たちは新しい巨大な非労働者階級の誕生を目の当たりにするかもしれない。
社会の繁栄と力と華々しさに何の貢献もしない人々だ。
この「無用者階級」はしているだけではない。
雇用不能なのだ。
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「AIを使えばコンピュータによって多くの作業が行われるため
 人間は労働市場から追い出され
 多くの人が経済的価値や政治力を失い
 “無用者階級”となります。
 バイオテクノロジーによった経済的でなく
 はじめて生物学的な不平等が生まれるのです。」 
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「人類はいま変化の時を迎えている。
 もしこの列車を逃したら
 決して追いつくことはできないだろう。
 これまでの技術開発
 例えば産業革命での列車の発明自体は我々の身の回りを変えたが
 人間を変えることはなかった。
 ところが新しい革命は
 もしこれを逃せば決して追いつくことはできない。
 なぜならこの革命は人間自体を変えてしまうからだ。」
この革命的な変化に私たちはどう備えればいいのか。
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「もしあなたが自分を知る努力をしなければ
 あなた自身よりも機械があなたのことをよく知ることになる。
 機械はあなたの“選択”を予測するだけでなく
 あなたの“欲望”を操作できるようにもなり
 製品であれ政治家であれ
 彼らが望むものを売ることができるのです。」
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「最も大切なことは自分自身を知ることです。
 自分が何者であるのかを理解することです。」
自分を知る努力を怠ると
日々の選択をAIに支配され
欲望すら操作されるようになってしまう。
それを防ぐには自らを知り判断することだとハラリさんは言う。
さらにこれからの未来を生きる子どもたちはより厳しい自己変革が求められるという。
現在子供たちが学校で習うことの大半は
彼らが40歳の誕生日を迎えるころにはおそらく時代後れになっているだろう。
人間が取り残されないためには一生を通して学び続け
繰り返し自分を作り変えるしかなくなるだろう。
(ユヴァル・ノア・ハラリ氏)
「今一番大きな問題だと感じているのは子どもたちのことです。
 彼らは歴史上はじめて
 自分が成長したときの世の中を予測できない世代となります。
 彼らに伝えたいことは人生を通じて変化すること。
 そのため柔軟な心を持つことがとても大切だということです。」



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