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“中国のシリコンバレー”深圳で商品開発に挑む

2018-11-19 07:00:00 | 報道/ニュース

10月24日 国際報道2018


平均年齢は33歳。
ベンチャーが盛んなイノベーション都市 深圳。
ドローンなどの分野で世界有数の企業が相次いで誕生している。
その深圳にはここ1年
毎週のように日本からの視察が相次いでいる。
訪れているのは主に政府や企業の関係者で
ハイテク製品が生み出される環境に関心を寄せている。
(企業関係者)
「お金も建物も人の数も全然規模が違うというのを非常に感じた。」
技術革新の動きを取り込もうと現地で事業に乗り出す若者も出てきた。
IT系の会社を経営している山本さん。
山本さんは新事業を起ち上げようと
今年7月 深圳に拠点を設けた。
深圳にはアイデアをすぐ形にできる環境があるからだという。
(山本さん)
「深圳はめちゃくちゃ面白い。
 特に華強北(電気街)を歩いていると
 毎週新しいテクノロジーがでてくるので
 この中に入ってなにか作り上げたい。」
新事業の立ち上げにあたり
顔の表情などから感情を読み取る技術をビジネスにできないかと考えていた。
あるとき知人から
「赤ちゃんの気持ちが読み取れないか?」と言われ
製品の開発を思いついた。
(山本さん)
「困っているお母さんや保育士さんがたくさんいる。
 赤ちゃんに使うことができたら
 世の中のためになるのではと言われた。」
山本さんが考えているのは
AI人工知能を使って氷上を読み取る技術と
体温・心拍数・血中酸素濃度などを測定する腕時計型の端末を組み合わせるサービスである。
突然の体調変化の発見を助ける端末として
市場に売り込みたい考えである。
深圳で開発を始めた理由はスピードと安さである。
電子関係の工場が集積しているため
あらゆる部品がすぐ手に入る。
試作品の開発のため日本だと半年かかるものが
深圳なら数週間でできるうえコストも5分の1程度に抑えられるという。
(電子機器メーカー担当者)
「私たちはどんなアイデアでも形にする。
 生産まで一連のサービスを提供できる。」
(山本さん)
「日本の向上と深圳の工場を比べたときに
 圧倒的にスピード感
 あと柔軟性
 技術・経験も含めて深圳がいま一番一緒にやるのにベストな場所だなと思って。」
深圳のもう1つの強みが香港と接していることである。
香港の大学ではAIなどの分野で政界最先端の技術研究が盛んに行われている。
YさんはAIによる画像認識を専門とする教授と共同研究をしている。
研究室で開発しているのは幼稚園の子どもたちの表情を分析し感情を読み取る技術である。
Yさんはこの技術を端末に応用したいと考えている。
(香港科技大学 屈華民教授)
「彼らのアイデアはすばらしい。
 端末ができれば子どもたちの行動をビッグデータにしてAIなどで分析できる。」
Yさんは深圳の電子機器メーカーに端末の試作品を発注していた。
この日 3台目の試作品が出来上がった。
シリコン製で体温や心拍数などを測定。
スマートフォンにデータを送信するものである。
Yさんはさっそく同僚の赤ちゃんで試してみた。
(試作品を使用した母親)
「子どもの様子をデータで見ることができると安心感 心の支えになる可能性がある。」
(山本さん)
「泣きそうになった。
 よくここまで来たなと。」
Yさんは年明けには実用化し商品の種類も増やして
2020年までに世界で100万台の販売を目指している。
(山本さん)
「日本の会社も深圳にならってスピードを速くしていかないと
 どんどん取り残される。
 深圳がとてつもないスピードで発展しているので
 そのスピードに乗って
 世界中で使われる製品やサービスを作りたい。」
深圳の強みを生かして
世界に通じるイノベーションを生み出さるのか。
中国を舞台にした日本の若者の挑戦が始まっている。

 

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