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高校生が描く“黒板アート” 町を世界にアピール

2020-03-24 07:00:01 | 報道/ニュース

2月27日 NHK「おはよう日本」


香川県善通寺市の玄関口JR善通寺駅のまえに設置されたいくつもの黒板。
チョークで思い思いに絵を描いた黒板アートである。
善通寺市の歴史やゆかりのある人物をテーマにしたこれらの作品は
街の魅力を知ってもらおうと
去年 現代アートの祭典 瀬戸内国際芸術祭に合わせて設置された。
黒板アートによる町おこしに取り組んでいる善通寺市商工観光課の中川さん。
(善通寺市商工観光課 地位おこし協力隊 中川さん)
「黒板はみなさん小学校とか中学校とかで誰もが触ったことのあるものだと思う。
 できあがった時はすごく鮮やかできれい。
 それがどんどん朽ちていってしまうのですが
 やはりその時美しかったものが消えてしまうという
 はかなさが黒板で表現できるすばらしさかなと思う。」
中川さんたちを支えているのが
市内にある県内ただ一つの黒板専業メーカーである。
昭和11年に創業し
年間1,600枚以上の黒板を出荷するこの老舗メーカーが
中川さんたちに黒板を提供している。
去年9月には黒板アートのコンテストを開催。
黒板を街なかに持ち出し
高校生約30人にその場で作品を作ってもらった。
チョークを水に溶かして絵の具のように使ったり
粉にして吹き付けたり。
高校生が楽しみながら作るユニークな制作風景が観光客を引き付けた。
(参加した高校生)
「瞳の中に五重塔を描くことによって
 善通寺市民のみんなが故郷を思っている気持ちを表現した。」
(善通寺市商工観光課 地域おこし協力隊 中川さん)
「市内に黒板の業者さんがあるということは
 すごく武器になるのではないかということで思い立った。
 各チームそれぞれ個性が出ていて
 かなりいい大会になったと思う。」
さらに高校生の側から思いもよらないアイデアが出てきた。
黒板アートを動かして何千枚もの写真を撮影し
アニメーションのように動画に編集して公開することで
世界に善通寺を売り込もうというのである。
善通寺第一高校の3年生30人が提案して
去年3月制作が始まった。
制作には様々な工夫を凝らした。
精密に描くためにプロジェクターで黒板に資料を投影。
生徒たちは黒板に絵を描いては市内を移動して写真を撮影。
10か月をかけて撮影した約4,700枚の写真から1,422枚を編集。
その過程で生徒たちは黒板アートの奥深さに引き込まれていった。
(善通寺第一高校デザイン科の生徒)
「善通寺の普段目にしているけれど
 どういう場所なのか知らないとか
 そこがどういう場所であったのか知らないというところも含めて
 知ってもらえるとすごくうれしいと思う。」
作品がお披露目の日を迎え
地元の人や在校生
約70人が集まった。
完成した作品は約2分半。
かつて市内にいた旧陸軍の馬にまたがって市内を移動する女子高校生や
善通寺市で生まれたとされる空海が竜神を呼んで雨を降らせた伝説などが描かれている。
(善通寺第一高校 デザイン科の生徒)
「みんなが楽しんでくれたみたいで
 すごく良かったなと思います。」
(善通寺市商工観光課 地域おこし協力隊 中川さん)
「歴史がある町 善通寺 古代から続く町と
 黒板という懐かしさを持ったものが1つになって
 新たな観光資源として
 世の中に発信できればいいなと。」

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