日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

冬の自然を楽しむ「豆炭エコこたつ」

2020-03-16 07:00:00 | 報道/ニュース

2月21日 NHK「おはよう日本」


冬のキャンプ場で家族が暖をとるこたつ。
ただこのこたつは温めるのは電機ではなく
「豆炭」と呼ばれる固形燃料である。
専用のケースに入れればすぐに温かくなる。
Q.炭9個で20時間この温かさですか?
「十分ですね。
 このまま寝られますね。」
このこたつを作っている東京出身の鈴木さん。
こたつを作るきっかけは高知の雄大な自然だった。
8年前 高知の会社に就職した鈴木さん。
高知の自然に魅了され
さらに多くの自然に触れあいたいと思っていた3年前
東京に転勤になった。
(鈴木さん)
「どこに行っても高知の自然が本当に忘れられなかった。
 自然の中に飛び込むのに全然労力がかからない。
 自宅から車を数十分走らせるだけで大自然に飛び込めるのは高知の特徴。」
高知の自然が忘れられず会社を辞め
2年前高知に移住した。
高知の自然をもっと堪能したい。
そして多くの人にも堪能してほしい。
前の仕事とは全く違う分野で勝負すると決めた鈴木さん。
冬でも自然を楽しんでもらえるアウトドア用品作りに取り組んだ。
(鈴木さん)
「試作期の図面です。
 たくさんあったんですけど全部作りました。
 ああでもない こうでもないと
 寒い中いろいろ試行錯誤していました。」
大学で学んだ設計やデザインの経験を生かし
約1年をかけて組み立て式のこたつを作り上げた。
製品を作るうえで鈴木さんが大切にしたのは
環境にやさしい商品づくりである。
こだわったのは6枚のパーツ。
材料の木材に無駄が出ないよう工夫している。
組み立ても簡単で30秒もあれば完成。
持ち運びも便利で
150キロの重さにも耐えられる耐久性も兼ね備えている。
熱源となる炭を固めて作られた豆炭は半日以上も温かさが続く。
電気に頼らず温かさを持続できるこの素材は
環境を大切にしたいと考える鈴木さんにうってつけだった。
環境づくりに配慮した夫の製品作りに共感した妻のりささん。
一緒に移住し仕事をしながら夫を後押ししている。
(りささん)
「これからどんな面白いものを作ってくれるのか楽しみです。」
自然への感謝の気持ちを込めてひとつひとつ手作りしている豆炭こたつ。
ブランド名は「SO9」。
大きな青空を意味する“蒼穹(そうきゅう)”をもじって名付けた。
何度も見上げた高知の青い空がその由来である。
メイドイン高知のブランドとして
インターネットを中心に販売を開始。
商品作りのコンセプトに賛同した人から注文が相次いでいる。
(鈴木さん)
「高知県で受けた刺激をもとに商品を作っているので
 高知県の生活はこんないいところもあると人に伝える
 魅力が伝わる商品はブレずに持っていきたい。」
鈴木さんのアイデアを高知の自然が結びついて生まれた豆炭こたつ。
柔らかなぬくもりが自然と人の距離を近づける。


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デーツ市場に日本の特産品を

2020-03-15 07:00:00 | 報道/ニュース

2月20日 NHKBS1「国際報道2020」


砂漠の広がる中東。
きびしい環境でも育つナツメヤシ。
その実を乾燥させたデーツは人々の生活に深く根付いている。
サウジアラビアの首都リヤドにあるデーツ専門店。
普段使いから贈答用までさまざまな種類のデーツが販売されている。
サウジアラビアでデーツはおもてなしの象徴。
店やホテルなど
外から人を出迎える際には必ず提供される。
ドバイで開催された世界最大規模の食の見本市 ガルフード。
自慢のデーツの販路を海外に広げようと
会場ではそれぞれの産地が品質を競い合っている。
(サウジアラビアの業者)
「預言者ムハンマドが好んだというデーツ“アジュワ”です。
 イスラム教徒は皆好きです。
 とてもおいしくヘルシーです。」
会場には意外な日本企業の姿が。
広島のお好み焼きソースメーカーの下平さん。
このメーカーでは
ソースの味にコクや深みを出すため独特の甘みがあるデーツを使ってきた。
そこにジワリとやって来た日本でのデーツ人気。
これをチャンスととらえ
デーツそのものも販売にも乗り出すことになったのである。
(お好み焼きソースメーカー 下平さん)
「デーツそのものが自然なコクのある甘みがあり
 そのまま食べられるドライフルーツとして販売しようと。」
下平さんはヨルダンやエジプトなどさまざまな産地の中から
日本市場でも通用するデーツを探す。
「どんな種類のデーツですか?」
「ヨルダン産のデーツです。」
(お好み焼きソースメーカー 下平さん)
「産地品種によって味が違うので
 いろんな品種を試して選んでいければいい。」
一方で
デーツが好きな中東の人たちに人気のある食材を売り込もうという動きも。
その食材が福島県徳庵の干し柿「あんぽ柿」。
もっちりとした甘い食感がデーツに似ていると言えば似ている。
福島県職員の菅野さん。
あんぽ柿は中東の人たちに受け入れられるのか。
反応を見るために見本市に参加した。
(福島県職員 菅野さん)
「こちらでドライフルーツをたくさん食べると聞き
 今回のテスト輸出を考えた。」
あんぽ柿は9年前の原発事故の影響で風評が残り
今も20の国と地域で輸入が規制されている。
各国のバイヤーがそろうドバイで最高のあんぽ柿を味わってもらいたい。
菅野さんは生産現場を訪れ品質を確認した。
(福島県職員 菅野さん)
「非常に色の仕上がり・バランスが良いので
 まずは色味とデザインで手に取ってもらい
 現地で試食してもらえれば
 良い評価をしてもらえると期待している。」
各国のバイヤーの反応はー
(カタールの業者)
「デーツとはちょっと違うけど
 味が良くて好きです。」
(レバノンの業者)
「生のかきは食べたことがあるけど
 ドライは初めてで
 とてもいいわ。」
一方で課題も見つかった。
(イランの業者)
「賞味期限はどれくらい?」
「1か月です。」
持っちりとした食感を保つため
通常のドライフルーツと比べて短い賞味期限を気にする声も寄せられた。
菅野さんはこうした課題を持ち帰り
本格的な輸出に向けて調整を続ける考えである。
(福島県職員 菅野さん)
「素直に品質が評価され
 美味しいねと言われることが励みになるし
 これからの力になってくる。」


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勝どき4丁目 グラサラ イタリアン ジャパニーズ 勝どき

2020-03-14 16:41:48 | グルメ


           (食べログより)

                

大江戸線勝どき駅 A3出口より徒歩4分
勝どき駅から350m

 https://grasara9.webnode.jp/ 

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もえあがれ!ガンダムビジネス

2020-03-14 07:00:02 | 報道/ニュース

2月20日 NHK「おはよう日本」


昭和の世代おなじみの機動戦士ガンダム。
放送開始から40年を迎えた。
バンダイナムコグループが去年ネットで公開したガンダムのオリジナルストーリー。
戦闘中のアムロのまえに突如現れたのは
女の子たちのアイドル ハローキティ。
誰もがのけぞる異色のコラボは大きな反響を呼び
動画の再生回数は100万回を超えた。
さらに
Jリーグと組んでサッカーをしてみたり
プロ野球選手顔負けのスイングを披露したりと
斬新なコラボを連発し話題となった。
こうした自由なガンダムビジネスを指揮をとるのが藤原孝史さん。
肩書はCGO(チーフ・ガンダム・オフィサー)。
ガンダムに関する様々なプロジェクトのまとめ役である。
(チーフ・ガンダム・オフィサー バンダイスピリッツ 藤原孝史さん)
「世代を超え
 多くの方にガンダムを知っていただく機会にしたいというのが一番。
 いろんな企業とガンダムが掛け合わされることで
 あらためて魅力を再発見してほしい。」
こんなジャンルにも攻め込んでいる。
赤い目薬に
白髪染め。
アムロのライバル シャア専用である。
異色のコラボを繰り返すことで
ガンダムを知らない世代との接点を生み出そうと考えている。
「これは南部鉄器。
 急須なんです 「ザク」の。
 売れます もちろん。
 インバウンドの方に人気がある。」
今もっとも力を入れているのが海外のファンの拡大。
日本を訪れる観光客を中心に積極的に売り込んでいる。
お台場のガンダムグッズ売り場には
プラモデルに群がる外国人観光客がいっぱい。
(アメリカから来た客)
「プラモデルを10~20個は持っているよ。」
(台湾から来た客)
「ガンダム ダイスキ―!」
いまではプラモデルの生産の半分は海外向け。
アジアや北米など海外需要の高まりを受けて
工場のラインを増設。
24時間体制で生産している。
(チーフ・ガンダム・オフィサー バンダイスピリッツ 藤原孝史さん)
「商売の主軸の海外は8~9割がアジア。
 北米でもだいぶ数字の実績を上げているが
 まだまだ欧州などはできることがたくさんある。
 一気にガンダムを世界的に広めていく。」

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70~80's名曲に世界が注目!

2020-03-13 07:00:00 | 報道/ニュース

2月19日 NHKBS1「国際報道2020


2月に都内で開催された音楽イベント。
♪ プラスティック・ラブ(1984)竹内まりや
♪ 淋しい熱帯魚(1989)Wink 
竹内まりややWinkなど
昭和のヒット曲の数々に熱狂しているのは
20~30代の若者たち400人以上。
♪ スローモーション(1982)中森明菜
約2時間60曲余の昭和のナンバーに酔いしれた。
このイベントでDJを務めたのは韓国人の音楽プロデューサー
Night Tempoナイトテンポさん(34)。
去年から日本やアメリカのクラブやイベントなどで
昭和の楽曲をアップテンポにアレンジし
若者の心をつかんできた。
(参加者)
「今まで全く聞いたことがなく育ったから
 逆に新しく新鮮に感じる。」
(外国人の参加者)
「この日本の曲が大好き。
 歌詞の意味が分からなくても面白い。」
(参加者)
「昭和の曲ってこんなにレベル高くてクオリティがすごいんだなって
 昭和のディグ(発掘)がいま止まらない。」
(音楽プロデューサー/DJ ナイトテンポさん)
「みんな喜んで幸せそうな顔をしていたのでとても良かったです。」
ナイトテンポさんは音楽活動で日本を訪れるたびに
レコード店などで当時の音源をさがしている。
韓国で生まれ育ったが
日本への出張が多かった父親がおみやげで買ってきてくれたCDで
日本の曲を聴くようになった。
最初に感銘を受けたのは中山美穂の ♪ Catch Me(1987)
エネルギッシュで耳に残るメロディに
ナイトテンポさんの心はうばわれた。
時を経てもこの時代の文化に対する情熱は尽きないという。
(ナイトテンポさん)
「その時代の背景や人々の考え方や空気感が好きで
 ひかれていきました。」
ナイトテンポさんは5年前から
趣味でアレンジした曲をインターネットに投稿するようになった。
それまで海外では知られてこなかった昭和のメロディ。
その新鮮さと高い音楽性からたちまち話題を呼び
再生回数は多いもので1,000万回を超えた。
去年からは
反響が大きかったアメリカで
DJとして活動。
Winkや角松敏生などヒットソングのアレンジを次々と披露し
ブームのけん引役となってきた。
♪ Tokyo Tower(1985)角松敏生
すると今度は日本でも原曲に注目が集まるようになった。
昭和59年にリリースされた曲のPVが新たに制作されるなど
リバイバル現象も起きている。
ブームが広がるなか当時発売されたレコードを買い求めるファンも現れ
中には定価の10倍以上の値がつくものも。
(HMV record shop 渋谷 店長)
「海外のブームの影響もあり
 日本の若い方もレコードを求める人が非常に多くなっています。
 ナイトテンポさんが今のブームの一員になっているのは
 間違いないと思います。」
ナイトテンポさんの活動は日本で新たな展開を見せている。
この日は
埋もれているほかの楽曲にも光を当ててほしいと
日本の音楽出版社からアレンジの依頼があった。
(担当者)
「今後 誰の曲をやりたいですか?
 希望は?」
(ナイトテンポさん)
「難しいと思うが
 菊池桃子さんの曲をやりたい。」
(担当者)
「関係者にアプローチできればと思う。」
(ナイトテンポさん)
「もしも何か機会があったら一緒に行きます。」
(フジパシフィックミュージック プロデューサー)
「彼が手がけることによって国境と時間を超えて
 昭和の曲を世界中にアピールできる。」
(音楽プロデューサー/DJ ナイトテンポさん)
「原曲に自分の色も加えて
 若い人たちも聞けるように
 自分の好きなものを紹介したい。
 自分が好きなものを伝えるのはとても楽しい。」
ナイトテンポさんが新たによみがえらせた名曲の数々。
世代と国境を越えて
昭和のメロディーが人々の心に刻まれ始めている。


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“ロシアの妖精”からのメッセージ

2020-03-12 07:00:00 | 報道/ニュース

2月18日 NHKBS1「国際報道2020」


ソチ五輪フィギュア団体金メダリスト ユリヤ・リプニツカヤさん(21)。
2月16日 福島県にあるスケートリンクを訪れたリプニツカヤさん。
スケート教室を開き
地元の子どもたちと滑った。
(リプニツカヤさん)
「初めて福島に来ました。
 多くの人に温かく迎えてもらいました。」
リプニツカヤさんは2014年 自国開催の五輪に15歳で出場。
団体戦でフィギュアスケート史上最年少の金メダリストとなった。
しかし心や体の負担は大きく
度重なるケガと摂食障害に苦しんだ。
19歳で引退を余儀なくされ
五輪はこれが最初で最後となった。
(リプニツカヤさん)
「15歳の子どもに注目が集まり
 ありがたい応援もありましたが
 プレッシャーの方が大きかったです。」
ロシアのスケート界はその後も若手が台頭している。
平昌五輪では当時15歳のザギトワ選手が金メダルを獲得。
今も10代半ばの選手たちがトップを独占している。
リプニツカヤさんは
こうした才能ある若手に自分が味わった苦しみを経験してほしくないと考えている。
(リプニツカヤさん)
「私の場合
 痛みや自分自身と戦い続けるべきなのか
 または
 自分にはまだこの先の人生があると考えて引退するべきなのか
 とても難しい選択でしたが
 私は引退を決断しました。
 年齢を重ねれば体に変化が出てきて滑り方が全く変わり
 身体的 精神的な変化によって技術面に問題が出てきます。
 成長により体が変化する2~3年間は
 引退せず練習を続けて
 待てればいいのにと思います。」
引退した当初はもうフィギュアスケートに関わらないつもりだったリプニツカヤさん。
時がたつにつれ考えが変わっていった。
(リプニツカヤさん)
「ある程度時間がたつと
 子どもたちにフィギュアの魅力を伝えたいと思うようになりました。
 フィギュアはすべてがまとまって一枚の絵となり
 そこに美しい音楽が加わって“感動”を伝えるのです。」
現役時代の仲間とともに
スケート選手を育てる団体を結成。
指導者としてリンクに立ち
世界中の子どもたちに教えている。
福島のレッスンには
東日本大震災の影響で
これまで好きなスケートを思うようにできなかった子どもも参加した。
姿勢の保ち方など
フィギュアスケート本来の美しさや楽しさを伝えた。
(参加した子ども)
「丁寧に教えてもらえてうれしかったです。」
「スケートが今までよりももっと好きになりました。」
(リプニツカヤさん)
「みんな勇気を出して挑戦していて
 良かったし
 楽しかったです。
 フィギュアスケートを習っている子にも
 始めたばかりの子にも
 何らかの手助けができたのであればうれしいです。」
自国開催の五輪で金メダルを獲得したリプニツカヤさん。
東京大会にのぞむ日本の選手たちや
応援する私たちに伝えたいことがあった。
(リプニツカヤさん)
「選手は試合で出来る限りの力を発揮することに集中するべきです。
 メダルについては後でいくらでも考えることができます。
 もちろん自国の観客の声援はエネルギーになります。
 日本の選手たちも
 今回は自国開催ならではの大きな声援を感じていると思います。
 もっとも大切なのは
 選手一人一人を信じてあげることです。」

 

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故郷の海と空へ

2020-03-11 07:00:00 | 編集手帳

2月19日 読売新聞「編集手帳」


ウミミドリ、
という希少植物がある。
図鑑によると、
かつては日本の多くの海岸に生え、
初夏から夏にかけ淡紅色の花を咲かせる。

漢字では海緑と書き、
夏の浜を彩る花として親しまれたことがうかがえる。
先頃届いた手芸グループの案内状に教わった。
「うみみどり」。
東日本大震災の津波で家を流された、
福島県新地町の女性で作る手芸団体の名である。

震災の翌年、
故郷の浜でこの植物が見つかったという。
津波に負けず花を咲かせたのである。
私たちも続こう! 
そんな思いがウミミドリの花をあしらうポーチなどの作品に表れている。

「暮らしを慈しむ東北マダムたちの手しごと展」
(3月11~17日、東京・新宿高島屋)が開かれる。
うみみどりのほか、
被災者で作る3団体が参加する。
希望を手仕事に込めた手芸展は今年で5回目になる。
そのうちの一つ、
原発事故で大熊町から会津に避難した人たちの「會(あい)空(くう)」は、
去年も当欄で紹介させていただいた。
会津から大熊まで続く空…いつかそこに帰ろうと、
皆で考えた名だという。

被災からもうすぐ9年になる。
故郷の空、
海は今、
どう見えているだろう。

 

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“花嫁衣裳の鬼才” イスラエルの着物に挑む

2020-03-10 07:00:00 | 報道/ニュース

2月18日 NHK「おはよう日本」


東京五輪パラリンピックに向けて
参加する200超の国や地域をイメージして作られた着物。
このうちイスラエルの着物を手掛けたのは
“花嫁衣裳の鬼才”と呼ばれる京都の友禅作家である。
着物づくりは1年にわたった。

京都在住の友禅作家
秋山章さん(88)。
70年にわたって婚礼衣装を作り続け
業界をけん引してきた。
作品はすべて手で描かれ
1枚1枚が豪華絢爛な絵画のようである。
最大の特徴は金箔。
そして貝がらを切り取って装飾した「貝らでん」という技法である。
制作期間は長いもので3年以上。
1着1千万円以上するものもある。
(友禅作家 秋山章さん)
「流行 はやりすたりではなく
 根本的な美しさ。
 根本的な美をしっかりとらえて
 自信を持ってお薦めできる美しさを作っていきたい。」
2018年11月
東京オリンピックに向けて
世界各国の着物を作っている着物プロジェクトの代表
高倉慶応さんがアトリエを訪ねてきた。
高倉さんが依頼したのはイスラエルの着物。
制作費を払うスポンサーが秋山さんを指名したのがきっかけだった。
(友禅作家 秋山章さん)
「婚礼衣装以外は私は作ったことがないが
 今回は大変興味がわきました。」
依頼を受けてから1か月余の2019年1月。
さまざまな資料を読み込んだ末デザイン画を描き始めた。
中央に据えたのがイスラエルの国鳥ヤツガシラ。
そのまわりにはイスラエルの春を彩るアネモネの花やオリーブを添えた。
すべての工程の中でデザインが最も難しいという。
(友禅作家 秋山章さん)
「何回も足したり消したりするのでくしゃくやになる。
 一晩寝て起きると
 あそこがだめだった
 ここがだめだったということになる。
 苦しんでのたうち回って作る。
 だけどそういうところを見せたくない。」
2019年4月
デザイン画が仕上がるといよいよ着物の制作が始まる。
秋山さんの傘下にいる職人たちが下絵を描いてデザインを染めていく。
完璧な仕上がりを実現するために何度も描きなおすという。
2019年8月
もっともこだわるのが秋山さんの作品を特徴づける金細工である。
ヤツガシラは金粉を使って輝かせる。
秋山さんが独自に開発した特殊な技術である。
アネモネの花には薄い金箔を貼って上からたたく。
掃除機で金箔を吸い取ると
花の輪郭の部分に金が残り
立体感を出している。
(金箔職人 三宅さん)
「金箔をたたくのが強すぎたら変色する。
 弱すぎたら接着しない。
 その辺は加減だ。
 生かすも殺すもここだと思う。」
2019年9月
イスラエルの着物が完成した。
黄金のヤツガシラが青い空を羽ばたいている。
アネモネには美しい貝がはめ込まれ宝石のように輝いている。
秋山章さんが何度も試作を繰り返してようやくたどり着いた
懇親の作品である。
(友禅作家 秋山章さん)
「一番最初に想定して作ったそのものが
 そのままあがってきました。
 私にはこれ以上の物が作れない。」
イスラエルから来た留学生が着物をまとってくれた。
華やかな中に品格を感じさせる振り袖姿である。
(イスラエル人留学生  シャピラジールさん)
「光栄です。
 言葉が出ないほど。」
花嫁衣裳の鬼才 秋山章さん。
新たな着物の世界を作り上げた。

各国をイメージした着物は
全国200もの着物作家や工房などが手掛けていて
作品は着物を作るプロジェクトのホームページで見ることができる。
  https://piow.jp/

 

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ハイチ支援続ける日本人医師

2020-03-09 07:00:03 | 報道/ニュース

2月17日 NHKBS1「キャッチ!世界のトップニュース」


ハイチはカリブ海の島国でドミニカ共和国と国境を接し
四国の約1,5倍にあたる面積に約1,100万人が暮らしている。
そのハイチで10年前に起きた大地震では
30万を超える人々が犠牲となったほか150万人が自宅を失った。
NGOの代表としてハイチを支援してきた医師の小澤幸子さん(45)。
(小澤さん)
「気がつけば25年ハイチを支援している。」
小澤さんが初めてハイチを訪ねたのは軍事政権が倒れた直後の1994年。
緊急援助を行う学生ボランティア団体の活動に参加した。
帰国後すぐ小澤さんは仲間とともにNGOを起ち上げ
ハイチの風景が描かれた絵ハガキを販売。
その収益で雇用や教育を支援する活動を始めた。
(小澤さん)
「ハリケーンが去った直後だったのか
 街中水浸しで汚らしいけど
 街が暗く見えなかった。
 いくつかの壁にはハイチ絵画が描かれていて
 それが印象的。
 ハイチの人の中にはこういった絵や風景が息づいているのかと思って
 それを伝えたいと思った。」
さらに支援の現場で医療不足を目の当たりにした小沢さんは
文学部を卒業後 医学部を受験。
医師を志す。
そしてもうひとつ
小澤さんが身につけたのが現地の人々が使うクレオール語である。
ハイチでは毎年多くの子どもたちが感染症で命を落とすことを知り
手洗いの大切さを伝えようと
クレオール語で絵本を制作。
ハイチの学校に届けた。
(小澤さん)
「これを読むとけっこうウケる。
 子どもたちが非常に喜んで
 これを読み終わった後は水道場で手を洗ってみたりとか。
 喜んで手にしてくれています。」
2009年に山梨県の病院で医師として働き始めた小澤さん。
その直後
2010年1月 ハイチ大地震が発生。
日本赤十字社の緊急援助チームに参加することになる。
(小澤さん)
「上司が日赤に連絡を取って
 クレオール語が話せて土地勘があって医療者でもある者がいるが
 協力できないかと問い合わせてくれて。
 非常事態だからということで仲間に加えていただくことができた。」
幾度となく支援で訪れ慣れ親しんだ街の大惨事を前に
ただ体のふるえが止まらなかったという。
(小澤さん)
「簡単に人の命が失われていく現場にいる。
 ハイチの人はただでさえ生活が厳しいのに
 なんで神様はさらに追い打ちをかけるようなことをなさるんだろうと。」
その後も結核などの感染症の治療にあたる一方
2016年のハリケーン「マシュー」など相次ぐ自然災害
さらには長引く政情不安などで
人々の生活をどうすれば豊かにできるのか
模索を続けた。
(小澤さん)
「やっていくなかで
 ハイチのニーズの多くは
 “飢えないこと”“自分で稼ぐこと”が
 非常に大事なことなんだという事が見えてきました。
 首都に人口が集中してスラムが拡大して
 環境が劣悪なのはわかっていたから
 地方で食べていけなくなった人が首都流入で貧困が再生産するくらいなら
 地方が豊かになって
 そこでやっていける人を作る方がいい。」
そこで小沢さんが考えたのが
かつて盛んだった農業の復活である。
(小澤さん)
「“医療じゃなきゃ”と思って医療者になったけども
 現実ハイチで必要とされているのは
 そして私が関われるのは
 入口としては医療的なニーズではなくて
 農村の人たちとともにあること。」
医療活動のかたわら
地元のNGOと協力して農村地域の支援に力を入れる。
国際機関の支援が届きづらい地方の水路を改修。
約1万人分の生活用水や農業用水を整備した。
(小澤さん)
「水は非常に貴重なんです。
 水があれば木も生えるし
 人も潤う。
 水は本当に命だと思うので
 灌漑用水の事業に携われるというのは光栄に思いました。」
現在は植林事業も手掛ける小沢さん。
森林伐採やハリケーンなどで山肌があらわになり
土砂崩れの危険性が高い山に
栄養価の高い実がなる木 モリンガを植えた。
災害を防ぐだけでなく
地元の人たちの新たな収入源を作ろうという試みである。
(小澤さん)
「住民たちから“ああいうことをやりたい”という
 植林活動に関して声が出てくるようになってきている。
 大きな変化につながる良い兆しではないかと思います。」
“たくさんの手があれば仕事はつらくない”。
大好きなクレオール語のことわざを胸に
これからも
その先も
小澤さんの支援は続く。

 

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令和の時代劇

2020-03-07 07:00:00 | 編集手帳

2月14日」読売新聞「編集手帳」


 『銭形平次捕物控』の作者、
野村胡堂は私生活まで「刃物」を遠ざけた。
晩年の随筆に書いている。

<私は剣というものが嫌いで、
 うちにも、
 刃物らしい刃物は置いてない。
 ナイフでさえ、
 ろくに切れるものはない…
 だから私は剣戟(けんげき)というものを書いたことがない。
 チャンバラは私の捕物帳にはない。
 人を殺すというようなバカ気たことは大嫌いである>
 (「平次と生きた二十七年」)

このため平次の捕物は武具として十手を振り回すものの、
剣を受け止める使い方が主になる。
飛び道具はご存じ真ん中に穴のあいた丸い銭のみ。

映画になったほか、
大川橋蔵主演のテレビシリーズは長寿番組になった。
映画関係者はこの路線を「善良性の時代劇」と呼んだそうで、
『水戸黄門』も同じ流れかもしれない。
穏健ゆえ、
戦争を経験した昭和の人々の心に入りやすかったともいわれる。

平次も撮影された太秦撮影所のある京都市が、
振興に動くという。
時代劇に特化した映画賞を創設することになった。
令和に受け入れられる時代劇とはさて何だろう? 
若い映画人の刺激になるといい。
平次超え、
黄門超えをめざそう。

 

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「世界に一つだけの花」は・・・

2020-03-06 07:00:00 | 編集手帳

2月15日 読売新聞「編集手帳」


人を励ますのに「花」を用いる箴言(しんげん)は多い。
夏目漱石にもある。
<あなたの生涯は過去にあるんですか、
   未来にあるんですか。
   君はこれから花が咲く身ですよ>(「野分」)

いつだったか詞を眺めて、
漱石を超えているのではと感動したのを思い出す。
平成時代、
日本で最も売れた歌『世界に一つだけの花』である。
<そうさ僕らは
 世界に一つだけの花
 一人一人違う種を持つ
 その花を咲かせることだけに
 一生懸命になればいい>

じつはボブ・ディランが歌詞でノーベル文学賞に選ばれたときも、
先の一節を書いた人の顔を思い浮かべた。
ディランにも負けていないのではないかと。

箴言の名手でもなく“詩人”でもなく、
いかめしい呼称を付けざるをえないのが残念である。
槇原敬之容疑者(50)が覚醒剤の所持容疑で逮捕された。
かつて本紙に歌作りをこう語っている。
僕が確固たる意志を持って作りつづけたのはライフソングだと。
生き方や心からいいと思ったことを伝えていきたい…

『世界に一つ――』はこの先どうなるのだろう。
世界に一つのライフソングとして、
励まされた人はあまりに多い。

 

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“ふんどし” 広がる新たな活用法

2020-03-05 07:00:00 | 報道/ニュース

2月14日 NHK「おはよう日本」

日本の伝統的な下着“ふんどし”。
1500年前から使われていたとも言われているが
戦後 洋服やパンツが普及し日常的に履く人は少なくなった。
ところがこの“ふんどし”がいま女性の人気を集めている。
「おしゃれ デザインがね。」
「楽だよね。
 ゴムの跡がつかないから。」
若い女性に受け入れられるようデザインを現代風にアレンジ。
紐で締め加減を調節できることから
履き心地もいいと人気を集めている。
あるメーカーのふんどしは年間6,000枚も売れている。
(西武池袋本店 インナーウェア係)
「パンツで締めつけると血流が悪くなって
 むくみとか冷え性とか生理不順などに影響を及ぼすと言われており
 それが全く無いストレスフリーのふんどしという事で
 女性の方にも好評。」
介護の現場でもふんどしが活用されている。
事故に遭い
寝たきりの生活をしている あさよさん。
どう改善されたのか。
ふんどしを使うようになってから生活が楽になったという。
普通の下着は体を起こさなければ履けないが
ふんどしは腰を少し浮かすだけで簡単に履くことができるのである。
以前は15分かかっていた着替えが5分でできるようになった。
これまでも脱ぎ着がしやすい医療用の下着はあったが
真っ白で地味なものばかり。
ふんどしは色やデザインが選べるため
おしゃれもできるという。
「普通の人が下着をいろいろ選ぶように
 ふんどしの種類でも選べるという
 種類があるのがウキウキする。
 下着で気分を変えるっていうのが
 いちばん私にとって大事な要素だと思います。」
外国人観光客の誘致に活用しようという試みも始まっている。
「浴衣と一緒にお客さんにふんどしを使ってもらいたいなと思って。」
ふんどしの普及に取り組む中川ケイジさん。
全国の旅館や自治体に依頼し
外国人にもふんどしを締めてもらおうというのである。
(日本ふんどし協会 会長 中川ケイジさん)
「2020年のオリンピックに向けて
 海外から日本に来る方が増えますので
 その機会にふんどしを広めたいなと思います。」
この日滞在していたのは台湾からの旅行客。
中川さんは早速ふんどしをPRした。
初めて見るふんどしに観光客も興味津々である。
中川さんは身振り手振りで締め方を教える。
気になる着け心地は
「締めつけられず身軽な感じがします。」
「温泉の後でも
 これなら汗をかかずに気持ちよさそうですね。」
(日本ふんどし協会 会長 中川ケイジさん)
「ふんどしっていう
 下着を超えたこの物自体の可能性を強く感じているし
 これがきっかけで元気になる人
 楽しくなる人が増えることを僕は信じているから
 この文化は世界に通用する
 広がっていくと信じます。」

 

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米カリフォルニア州 雇用めぐる新しい法律で波紋

2020-03-04 07:00:00 | 報道/ニュース

2月13日 NHKBS1「キャッチ!世界のトップニュース」


ネットを通じて単発で仕事を請け負う
Gig worker(ギグワーカー)。
配車サービスのUBERなどで働くギグワーカーは
個人事業主として
自分の好きな時間に働いて収入を得られることから人気を集めている。
一方こうしたギグワーカーの人たちからは
最低賃金が保証されていないなどの不満が上がっている。
そうしたなか米カリフォルニア州で1月
これまで個人事業主として働いていた人を広範囲で
“従業員”とみなすよう企業に義務付けるよう
法律が施行され
波紋を広げている。

街なかを走り抜ける配車サービスの車。
スマホのアプリを通して利用者の予約が入り
登録している一般のドライバーが自分の車で迎えに行く。
国土が広く公共の交通機関が行き届かないアメリカで市民の足として定着している。
登録しているドライバーは自営業や会社員 学生などさまざま。
自分の好きな時間に働き収入を得ることができるギグワーカーの代表的存在で
その数はカリフォルニア州内で30万人以上に増えている。
そのギグワーカーに衝撃を与える法律が
去年カリフォルニア州の議会で可決され
1月から施工された。
個人事業主の定義を厳しくし
広範囲で労働者を従業員とみなすよう企業に義務づける内容で
賃金の補償や残業代の支払いなど
働く人の権利を守ることが狙いである。
これに配車サービスの大手UBERなどは反発。
“ドライバーはあくまで個人事業主であり従業員にあたらない”と主張している。
年間5億ドル(500億円以上)ともいわれる経費の増加を避ける狙いもあるとみられる。
配車サービスのドライバーの間でも賛否が分かれている。
ロサンゼルスで配車サービスのドライバーをしているバルディビアさん。
“ギグワーカーも最低賃金が保証されるべきだ”として法律に賛成している。
(配車サービス ドライバー バルディビアさん)
「駐車代など経費は会社に請求できません。
 会社は設けても私たちは赤字
 不公平です。」
バルディビアさんは
会社が法律を守り自分たちを従業員とみなすよう働きかけるため
ギグワーカーのドライバーが加入できる新しい労働組合を作ろうとしている。
すでにホームページを作り
参加者を募っている。
「毎日新しいドライバーが加入しています。
 確実に賛同者は増えているわ。」
一方
“配車サービスの自由な働き方が失われる”と
反対するドライバーも少なくない。
空き時間を利用してドライバーをしているトマッソンさん。
本業はミュージシャンのトマッソンさん。
海外に長期のコンサートツアーに出ることもある。
“従業員になると勤務時間に拘束されミュージシャンの仕事に支障が出る”と反対している。
(配車サービス ドライバー トマッソンさん)
「従業員になれば
 会社が予定を決めて休みも許可が必要です。
 配車サービスなら自由に休みが取れます。
 同じ働き方を押しつけるのは間違いです。」
新しい法律の影響は他の業種にも広がっている。
エンターテインメント産業が盛んなロサンゼルス近郊で
映画の評論などを手掛けるフリーランスのジャーナリストのブッシュさん。
多い月には100本以上の記事を書くというブッシュさん。
この仕事が気に入っているという。
(フリーランス ジャーナリスト ブッシュさん)
「仕事をしたいときに好きなだけできます。
 本の執筆や司会の仕事をしてきました。」
法律では
ブッシュさんのようなフリーのジャーナリストが1年間に35本以上の記事を書く場合
会社はそのジャーナリストを従業員とみなす必要がある。
しかし法律が施行されたことで
従業員の残業代や労災補償などの経費増加を敬遠して
契約を打ち切る会社が相次ぎ
仕事の量は以前の半分にまで落ち込んだという。
(フリーランス ジャーナリスト ブッシュさん)
「仕事が入らなくても家賃や光熱費は払わなければなりません。」
働く人の権利と
勤務時間に縛られない自由な働き方。
そのバランスをどうとるべきか。
アメリカで議論が続いている。

もともとカリフォルニア州は野党民主党の地盤でもあり
労働者の権利を守るべきだという考え方が受け入れられやすい土地柄で
最低賃金や残業代の補償などに対する市民の関心は高い。
さらにこうした州内の世論を背景に
民主党から米大統領選挙の候補者選びに立候補している
サンダース候補やウォーレン候補などが次々に法律への支持を表明し
賛成派が勢いを得ていったという経緯がある。
UBERなど会社側にとってみれば
ビジネスモデルの根幹が揺るぎかねない事態だと言える。
そもそも
既存の働き方にとらわれず自分の空き時間に働くことができるというのが
ギグワークの魅力だからである。
仮にドライバーを従業員にみなすということになれば
残業代などの経費が膨らむだけでなく
自由な働き方を求める人たちが会社から離れ
ドライバーのなり手がいなくなることにもなりかねない。
UBERやリフトといった会社は
法律に反対するドライバーたちと団体を作り
新たな法律の制定を求めて署名活動を開始している。
この法律では“ドライバーはあくまで個人事業主にあたる”としたうえで
最低賃金や
勤務中にけがをした場合に労災保険の適用を受けられることなどを保証する内容になっている。
約60万人分の署名が集められれば
今年11月に行われる米大統領選挙に合わせて
カリフォルニア州で住民投票を行なって賛否を問うことになる。
会社側によると署名は順調に集まっているという事で
働き方をめぐる前例のない住民投票につながるのか
注目されている。


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神戸 パティシエ不足 働き方見直しで改善へ

2020-03-03 07:00:00 | 報道/ニュース

2月12日 NHK「おはよう日本」


フルーツやチョコレートで彩られたケーキの数々。
パティシエたちがひとつひとつ手作りで仕上げたものである。
こうしたケーキは店頭に並べ続けるには
仕込みから完成まで1~2日かかる。
日持ちがいないため
毎日次から次へと作り続けなければならない。
かつてケーキ店でパティシエとして働いていた30歳の女性。
毎日長時間にわたってケーキを作り続けることに疲れ
働き始めて4年で仕事を辞めたという。
(ケーキ業界での勤務経験のある女性)
「お客さんが来た時にケーキがないというのは絶対にダメだと。
 きついだけでした。
 ケーキ自体は美味しかったし
 シェフのことは尊敬していましたけど
 それにしても労働環境がひどかったような気がします。」
兵庫県の業界団体では
「働き方を見直さないと菓子作りの業界にいずれ人材が集まらなくなってしまう」と危機感を募らせている。
(兵庫県洋菓子協会 会長)
「人手不足
 長続きしない
 すぐ辞めてしまう。
 これは私らにとって大問題で
 働き方改革で週休2日制 8時間労働
 有給を例えば5日間以上とってもらいましょうとか
 一日でも早く
 そのような環境
 そのような社員に対して状況を作ってあげることが
 これからのお菓子屋の発展に不可欠だと。」
パティシエの負担を減らすためにケーキを売らないという選択をした店がある。
店の人気商品はケーキだが
週に1日いっさい「ケーキを売らない日」を設定したのである。
その日にショーケースに並ぶのはクッキーなどの焼き菓子だけ。
工程が多く手間がかかるケーキに比べ
クッキーなら一度作れば日持ちがする。
苦渋の選択だったが従業員の完全週休2日制を実現することができた。
(従業員)
「気持ちが少し楽になったという感じです。」
「体をきちんと休められるので
 休み明けからまたきちんと働けるから
 そういう意味ではいいと思います。」
(洋菓子店「ゲンタロウ」 オーナー)
「売り上げが下がる不安よりも
 従業員が離れる不安の方が大きかったので
 その辺は思い切ってやろうと決断したんです。
 売り上げの面では当初は苦戦したんですけれど
 やってよかったなと。
 その分がんばってくれているし
 僕としてはすごくメリットかなと。」
従業員にパティシエの技術をわかりやすく丁寧に教えることで
人材をつなぎとめようとしている店も出ている。
オーナーはかつては「見て学べ」と若手を育成する店が少なくなかったという。
そこでこの店が去年取り入れたのがストップウォッチである。
作業のスピードを計る。
計った時間をもとに
ひとりひとりの技術レベルに合わせ具体的にアドバイスしている。
(洋菓子店「エルベラン」 オーナー)
「“早くしろ”って言葉でいうのは簡単だが
 その“早く”が何分なのか
 “遅い”が何分なのかというのを
 体感してもらうのがすごく大事だと思います。」
あこがれの職業であり続けるために
ケーキ業界は変われるのか。
いま大きな岐路に立っている。

 

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空手「形」 東京五輪 金メダルへ

2020-03-02 07:00:00 | 報道/ニュース

2月12日 NHK「おはよう日本」


東京オリンピックの新競技 空手。
「形」で代表に内定したで喜友名諒選手。
空手発祥の地 沖縄出身である。
(空手「型」 喜友名諒選手)
「内定は五輪に向けては通過点なので
 もっと気を引き締めて
 今までどおりしっかり稽古に励んでいく。」
技の正確さやスピードなどを競う「形」。
世界選手権3連覇
全日本選手権8連覇を果たした日本の第一人者である。
東京オリンピックで金メダルが期待されている。
持ち味は力強さ。
迫力ある演武で高得点を出し続けている。
喜友名選手を長年指導している師匠の佐久本さん。
世界選手権3連覇の経験がある師匠もその力強さを高く評価している。
(師匠 佐久本さん)
「やはり喜友名の良さは体幹の強さだと思う。
 力をひとつに集めてバーンと打ち込んでくる。
 あれが喜友名なんですよ。」
目標の金メダルへさらなる高みを目指そうと
課題に挙げるのが“ひざの動き”である。
(空手「形」 喜友名諒選手)
「うまくひざを使わないと
 移動するときに動きがぎこちなくなる。」
改善に向けて取り組んだのが琉球舞踊。
国の重要無形文化財に指定されている地元沖縄の伝統芸能である。
独特のしなやかな動きからひざの柔らかさを習得するために始めた。
(空手「形」 喜友名諒選手)
「ひとつひとつ足の運び方にしても難しい。
 まだまだ自分はひざがかたい。
 柔らかく動くことができていないと感じた。
 また学んだことを生かして空手につなげていければ。
 五輪の金メダルは沖縄県民初になると思うので
 長い空手の歴史の中に
 自分が新しい歴史を作りたい。」

力強さが持ち味の喜友名選手だが
琉球舞踊を取り入れることで
流れるような動きを強化しようというねらいがあるという。
さらなる高み
どんな演武をみせてくれるか楽しみである。

 

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