「子どもは、親の背を見て育つ」
よく言われる言葉ですが、今の子どもの子育てにはあまりあてはまらないと、私は思います。
このような育て方は、親が立派な人であるほど、子どもにとってはプレッシャーになると考えられるからです。
三中の子どもたちにも見受けられる傾向として、失敗をおそれチャレンジを避けることが、よくあります。
このように、自己肯定感というか自己信頼感のようなもの、つまりひとことでいうと「自信」があまりない子は、自分と親を比較して、劣等感をもち、あのようにはなれないと感じている場合かあるのです。
親が偉大であれはあるほと、子どもにとっては重荷になるようです。ですから「親の背を見せて育てる」という子育ては、必ずしもいい子育てとはいえないというのが、私の考えるところです、
有名なスポーツ選手の子(2世)が、同じ分野で、かんばしい活躍ができないことが、往々して起こるのは、立派な親というプレッシャーがあったからかもしれません。
もちろんすべての原因が親にあるのではないでしょうが、親が有名であるほど、子どもにはきつく、自分の力をうまく引き出せなくなるのかもしれません。
そもそも親だって不完全です。私もですが、後悔することもよくあります。たとえば、教職員との人間関係で配慮に欠けていたな、と思い反省することもがあります。自分の娘にたいして、こう言った方がよかったな、と思うこともときにはあります。
でも、子どもは完璧な親を求めているのでしょうか。ちょっとぐらい未熟な点があるほうが、子どもにとっては、気が安らぐのだと思います。
欠点を隠さず、笑いとばしたり、あやまるときはあやまるという大人に接することで、子どもは完璧でなくてもいいんや、と感じ自分自身を認めることができるのだと思います。
大人も子どもも、一生、成長していく存在だと、私は思います。