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好奇心旺盛な年齢の子どもは小さいときに、よく親に尋ねます。「あれはなに? どうして?」 このとき親はできるだけ子どもにもわかる言葉を使い、ていねいに説明します。
「あ~、あれはね・・・ということなんよ。」 子どもは「あー、そうなんか。わかった!」・・・。親はこれで親子の関係が深まったと思い、満足します。
しかし、子どもの発する疑問に対して、親が言葉を尽くし、子どもにわかりやすく、親切に教えてあげることがつねにいいとは限りません。
子どもの疑問に対し答えをポンと与えるのは簡単だけれども、それでは自分で考えることをしなくなってしまいます。
考える力をつけるためには、考える習慣をつけさせることも大切です。
「どう思う?」
「自分で考えてみなさい」
「どうしたらいいと思う?」。
このような言葉で返すと、子どもは一生懸命考え、答えを探し出そうとするのだと思います。
この習慣は、中学生になるとさらに発展していきます。自分で調べることができる年齢です。自分の頭で考えられるだけ考え、答えを見つけるという過程や時間を大切にしてほしいのです。
社会に出れば、模範解答も、答えすらない問題や課題もたくさん出てきます。情報や答えを与えられることに慣れてしまわぬよう、考える訓練をすることが、壁にぶつかったときに、乗り越える力になると思います。