箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

乗り越える力

2015年12月22日 18時20分31秒 | 教育・子育てあれこれ


好奇心旺盛な年齢の子どもは小さいときに、よく親に尋ねます。「あれはなに? どうして?」 このとき親はできるだけ子どもにもわかる言葉を使い、ていねいに説明します。

「あ~、あれはね・・・ということなんよ。」 子どもは「あー、そうなんか。わかった!」・・・。親はこれで親子の関係が深まったと思い、満足します。

しかし、子どもの発する疑問に対して、親が言葉を尽くし、子どもにわかりやすく、親切に教えてあげることがつねにいいとは限りません。

子どもの疑問に対し答えをポンと与えるのは簡単だけれども、それでは自分で考えることをしなくなってしまいます。

考える力をつけるためには、考える習慣をつけさせることも大切です。
「どう思う?」
「自分で考えてみなさい」
「どうしたらいいと思う?」。

このような言葉で返すと、子どもは一生懸命考え、答えを探し出そうとするのだと思います。

この習慣は、中学生になるとさらに発展していきます。自分で調べることができる年齢です。自分の頭で考えられるだけ考え、答えを見つけるという過程や時間を大切にしてほしいのです。

社会に出れば、模範解答も、答えすらない問題や課題もたくさん出てきます。情報や答えを与えられることに慣れてしまわぬよう、考える訓練をすることが、壁にぶつかったときに、乗り越える力になると思います。