箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

身体の感覚を取り戻す

2020年08月22日 09時10分00秒 | 教育・子育てあれこれ

猛暑が続いています。多くの人が口を開けば「暑い」です。
街での生活は、一日中エアコンが効き、一定の室内温度をキープしてくれます。

こうなると、自分の身体が感じる感覚が働かないのです。

だから、一歩外に出ると暖気で身体が覆われ、紫外線がジリジリと照りつけ、思わず「暑い」と言う。


都会を離れ、田舎の自然の中で暮らす生活はどうだろうか。

たしかに暑い。

でも、花が揺れる
鳥が鳴く
風が吹く
月が照らす。(花鳥風月)

自然の中にいると、身体が自分で周りの気温に合わせ、調子を整えようと働きだす。

それで、自分にとっての「普通の」体調がわかるのだ。

自分の身体の感覚を大切にしたい。

子どもを見守る

2020年08月22日 06時41分00秒 | 教育・子育てあれこれ
 
 
 
 
 
 子育ての極意としてよく、親に語られる言葉があります。 
 
・乳児からは肌を離すな
・幼児からは肌を離し、手を離すな
・小学生からは手を離し、目を離すな
・中学生からは目を離し、心を離すな 
 
年齢が上がるにつれ、子どもの養育には「見守る」ことが必要になってきます。 
 
この「見守る」ということは、教職経験からも感じますが、けっこう難しいものです。 
 
思春期の中学生には、あまり「これはしないように」とか「こうしなさい、ああしなさい」と干渉しすぎず、見守るべきです。 
このように、私も言います。 
 
では、具体的に考えます。
 
たとえば、校外学習でクラスレクを芝生の上でやっている自分のクラスの子を、学級担任の先生が「見守って」います。
 
①このとき、事故がないように、またクラスのみんなが楽しみ、仲間関係を深めることができることを願っている担任。 
 
②誰かがちょっかいを出して、友だちを困らせていないか、またクラスを抜け出してさぼらないかと心配している担任。 
 
もちろん、両方の場合もあるでしょうが、 ちがいを明確にするため、①と②の両極端で考えます。
 
の場合を「見守っている」、②の場合を「監視している」というのかもしれません。
 
では、両者は何がちがうのでしょうか。 
 
これは、端的に言うと、子どもを信頼しているか、いないかのちがいです。 
 
「あの生徒たちなら、大丈夫。仲間を大事にして楽しんでくれる。任せておける」
 
「あの生徒たちはさぼって抜け出し、よからぬ問題を起こすかもしれない。よくみておかないと」 
 
この「見守り」と「監視」は、親御さんの子育てにも当てはまります。思春期の子どもを育てる極意は、「監視」ではなく、「見守る」ことが肝要です。