わたしは教職についてから、学校教育活動の一環として、人権教育を研究して、実践してきました。
その経験を通して思うのは、人権問題はたくさをあり、多岐にわたるのですが、あらたな人権課題は日々生まれてきていると思うのです。
社会や世の中にある人権の問題は、誰かが問題だと声を上げないと浮かび上がってきません。
最近になり、貧困、パワハラ・セクハラ、ジェンダブリーやLGBTQが取り上げられるのは、問題意識をもつ人が増えてきたからと、わたしは考えています。
その意味では、国内の人権をとりまく情勢は悲観的ではないと思うのです。
かといって、楽観できるわけでもありません。
自分の価値観と外れた方向に社会が向いていくのが、何かわからないけど不安に思う。
だから、ジェンダー平等や性的少数者の問題を受け入れないという人がいるのあり、楽観できり情勢でもありません。
わたしは、社会をいい方向に変えていくのに大きな力をもつのは、学校教育だと思います。
教育には時間がかかりますが、人権尊重という価値観は、日本社会で少しずつでも広がり、深まると思います。
それと法制度の充実も必要です。
法の整備により、今まで許されていたことが、許されなくなる。
そうなると、人同士の関係が変わります。
関係が変われば、意識や感覚が変わります。
意識や感覚がかわれば、基準が変わります。
結果として、今まで社会で許されていたことが、許されなくなるのです。