大阪府の堺・泉北臨海工業地帯の工場群コンビナートは、夜景が見事です。まるでSFファンタジーです。
この夜景は「阪神高速道路湾岸線」から観ることができます。
阪神高速は南に行くほど和歌山に近づき、海が開けてくる雰囲気を感じることができます。
大阪市内を抜けると、堺市の街が開け、「湾岸線」をクルーズしていくとやがて工業地帯のコンビナートを観ることができます。
夜景は、関西では山や高層ビルから観ることが多いです。
たとえば六甲山からの神戸大阪の夜景は「100万ドルの夜景」で有名です。わたしも若い頃はよく六甲山に登って夜景を眺めました。
また、あべのハルカスからは大阪市内や奈良方面の夜景を観ることができます。
人はなぜ夜景に惹かれるのでしょうか。
夜は暗くて、なんとなく不安な気持ちになります。
しかし、その夜でも明かりが煌々と灯り、照らされた場所を眺めると,ある種の安心感や安らぎを覚えるからだと思います。
なかでも、コンビナートの工場の明かりは、そこに人がいて、活動をしているのを物語っているのです。
また、煩雑な日常が終わる時間帯に、手軽に異次元の世界に浸ることで、ひとは一日の疲れを癒やし、「萌え」気分になれるのです。
生きにくさを感じやすい現代社会で、人が生きていくには、ホッとする時間が必要であり、それはコンビナートの夜景に限る必要はないのです。
ときには,人の言葉に安堵してホッとすることもあるでしょう。
学校教育の中でも、いまの「中学生は変わった」と言われることもあります。
わたしも子どもが変わったと思うこともあります。しかしそれは表面上の変化です。
学習にがんばりたい。友だちが大切。学校の行事が好き。部活で技術を磨きたい・・・。
この中学生の願いは、今も昔も変わりません。
ただ、集団での人間関係の難しさを感じやすくなり、表に現れる行動が変わっただけです。
クラスメートからのかかわりを苦手に思い、自分からトゲを張り巡らせ、触れられることを避けようとする場合もあります。
でも、一方で学校の中で繰り広げられる「景色」に期待し、なかまとのやりとりにホッとする安堵を得たいのが中学生の望みです。。
クラスを運営するのに課題が多いこの時代ですが、集団がうまく育ったクラスでは、みんなが「まるく」なり、友だちの一挙一動が楽しく思える、しっとりとした人間関係が実現します。
そんな夜景のような安心できるクラスづくりを、学級担任ならめざしてほしいと考えます。
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