前回のブログでは、つきあう相手はかつてないほど自由になり、液状化・流動化している。
その一方で、自ら動きを起こさなければ、人の輪のなかに入ることができにくくなってきており、孤立の問題が出てきています。
疎外感や寂しさを感じる人がいるのが、いまの人間関係の特徴であることにふれました。
この時代にあって人はどんな人間関係を求めているのでしょうか。
それはひとことで言うと、「ゆるやかな人間関係」です。
おたがいにしばりあわない、いつもいっしょというわけではない。でも、ある場面ではつながっていると感じる関係です。
たとえば、趣味のサークルで活動しているときには親しく話すが、活動外で会うことはあまりない。
そのような関係が人によっては複数のサークルにまたがっている。
自然災害で被災した人には、仲間と全力で支援するボランティアに所属していて、そのつながりで、あの人を知っている。
でも、どこに住んでいるかはお互いに知らないという関係です。
また、SNSでフォロワーになってくれていて、チャットの交換はするが、じっさいに会ったことはない。
それでも、フォロー・フォロワーの関係に満足していて、つながっていると思う。
それでも、会いたくなれば、いっしょに遊びたくなれば、それをするのも難しくはない。
そして、気が合えば深い関係に発展していく。
つまり、人間関係への期待を下げて、興味や関心のあることをやりながら、ゆるやかにつながる。
このようにゆるやかにつながる関係を今の人は望んでいるのではないかと、わたしは考えています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます