私は大学時代に英語研究部(ESS)に入り活動していました。
その活動の中で、英語で経済問題をディスカッションしたこともあります。
その当時は、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)がどう友好関係を築くかが懸案となっていました。
そのときは、東南アジア諸国はいわゆる途上国に位置づいていました。そして、日本はアジアの経済成長を果たした先進国という立場でした。
その国際状況のもとで、日本からASEAN諸国への支援として、インフラの整備や留学生を受け入れ、技術を伝授したのでした。
しかし、いまや時代は変わり、東南アジアは経済成長を実現した「新興国」の集まりです。
国による差はあれども、大きな都市では中間層上位の所得は日本とかわりません。
ところが、日本人の中にはまだ「貧しい国は支援してあげる」という認識で、東南アジア諸国を考えます。
わたしがディスカッションをしていた頃から、日本と東南アジア諸国はお互いに良きパートナーという関係を標榜していました。
そのとき、一つのメルクマールとなったのは「福田ドクトリン」でした。
当時福田赳夫首相は、日本はASEAN諸国と対等な立場で関係を築くと宣言しました。
先見の宣言でした。
いまは、それを現実にするときです。
いま日本は信頼関係をもとに、良好な国同士の関係を発展させていくべきです。
「日本がアジアに対して」ではなく、「アジアのなかの日本として」という転換のときです。
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