近年、地震や大雨災害で被災した自治体はコロナと同時被災の場合の住民避難の在り方を考え始めた。教訓が被災者の心に残っていて、具体的な対応策を模索しているのだ。
一方で当事者意識が欠けている政治家はコロナの対策をミスリードしていてもその過ちを認めようとしない。PCR検査が受けられる基準について「我々にすれば、それは誤解ですけど」と言って、さらに責任転嫁ではと野党に詰め寄られると「そんなことはない、これまでいろいろと言ってきた」と居直る。野党も「分かっていたのなら、なぜ誤解している」と早めに言わなかったのか、きつく問い詰めるべきだった。
政権がいつもいい訳やごまかしで済ませるから、国民は別な方法で自分たちの身を守らなければならない。前から言っているように危機管理は安倍にとって軍隊だけの様だから、我々は地震、津波、台風、火山噴火などの自然災害と火事、暴力などや今回のような感染症のような人為災害について、気を許してはいけない。しかし今日はこの国の人々の日常に見られる「防災を妨げるメンタリティ」について述べてみる。
と、ここまで書いたところで、一休みしていたら、NHKのクローズアップ現代でコロナと同時に起きる災害避難所の過密を避ける解決策の地方の取り組みをやっていた。現場では具体的な対応がなければ更なる災害が起きる想定で、マニアルに至るまでの検討がされている。しかし、これをなぜ厚生省や防災相がやらないのだろうね?
それから、どうしてPCR検査をなるべくやらないようにしてきたのか、その理由や誰がそうさせたのかが言われるようになってきた。それはどうしてもPCR検査の結果によって全体の感染者数が見えない限り、未症状の感染者による新たな感染の可能性は推し量ることが出来ないし、第二波のパンデミックが起きる恐怖から逃れられないからだ。しかしPCR検査をなるべくやらないで発生したクラスターを抑え込んでいく方法が正しいと思っている政府は加藤厚生大臣が検査に至る基準を厳しくしたと考えるのは誤解だ「誤解だ」と答えたように、やって来たことは正しいとして反省は全くしていいない。その基準が感染症の専門家の判断ではなく、TVで盛んに対策委員会のメンバーとして露出している専門家が呼ばれたときには、すでに決められていたというから・・・ではだれかというと、厚生省にいる医系技官だという。
私は先に防災対策が現場の専門家ではなく、官僚によって作られことが問題だと述べたが、ここでもその政権の意向を入れた政策重視で、習近平中国に忖度して中国からの観光客を武漢封鎖後も入れ続けたことや、オリンピック開催を拘ったことが、こうした基準を作って、政治主導で乗り切れるという思いが依然続いていることを危惧する。
さて、防災理念がなにやら不十分であるには、やはりこの国の国民性を考えなければなるまい。安倍は国会で問題を追及されると、よそ事を言って、素直に質問に答えない。つまり論点をあいまいにしてやり過ごそうとするメンタリティは政治家や官僚だけの特技ではない。巷でよく聞く「盗まれるのは、そんな所に置いておく方が悪い」とか「いじめは、いじめられる側に問題がある」つまり「被害者は被害に遭う理由がある」とか言う者がいること。盗まれるのは盗む方が悪いに決まっているし、いじめもいじめる方が悪いに決まっているが、素直に認めないで視点を変えて言うのは、「被害をあきらめて、反省でもしていろ」ということか。また日本で独自の考え方とは言い切れないが「済んでしまったことだから仕方がない」という言い方も良く聞く。
このような精神浄化作用を先にしてしまおうとする性格は「情緒的になって悲しむのを避けるとか」があるのではないかと思う。しかも精神浄化も中途半端だ。悲しい出来事には「悲しみ、失望から怒りに変わり、そして自律による立て直し」によって人は苦難を乗り越えるはずだ。この国は自然災害大国で、あまりに頻繁に起きる災害から、やりきれない精神的な苦痛から誰にも救済を求められないから・・・ではないかと思う。その一端が津波で破壊され多くの市民がなくなった市庁舎や学校などの「震災遺構」を未来の人達に残そうとする運動に「見ると辛い」と訴えて、結局取り壊してしまうことが多くみられた。
これでは防災対策はできない。教訓無しに、反省なしに、論点なしに物事は始まらないのが認められない。
そして「安全バイアス」がいつの間にか出て来て、「もうそんなことは起きないだろう」とか「まさか自分が」とかにつながる。そう言えば、むかし阪神淡路大震災の救援活動に神戸に行ったとき、博物館学芸員がポロリ・・・「今、この日本で一番安全なのは神戸かも・・・」と言ったのを思い出す。大地震で打ちのめされて、もうこんなことは二度とないだろうと自分を慰めたかったのだろう。御存じだろうか「世界で起きている地震の40%がこの日本で起きている」そうだ。我々には情緒的になって沈んでしまう前に合理的、論理的な対応が出来る精神が必要だ。今、東京でマスクもせず歩き回る人が増えているようだが、自分は大丈夫と自分のことしか考えていないことが問題だ。時分が症状なしで感染しているかも知れないとは思わない自己中につける薬は自身の「感染」しかないだろう。
コロナは自然災害ではない。人為災害「人災」だ。コロナウィルスは中国(雲南省)起源の蝙蝠(こうもり)が宿主のウィルスだそうだから・・・しかし、こんなもの食うかね?
家の猫の「しょうゆ(子猫の名前)」は床に落ちているものを何でも口に入れるし、飛んでいるガもパクリ。食うんじゃねぇ!!ほらまた下痢をして・・・。私はまた廊下を掃除させられているのだ。
コロナにも、負けるな庭の月見草。今夜も月見草が満開でかわいい。