令和2年3月4日,令和2年産の高品質・良食味米の安定生産に向けた営農指導力を強化するため,JA仙台主催による米穀担当者会議が開催されました。
宮城県の令和元年産米は,籾数過剰下での高温登熟等により乳白粒等が発生し,1等米比率(うるち玄米)が64.8%と過去10年で最も低くなりました。このため,研修では,普及センターから品質低下の要因についてデータを用いて解説するとともに,気象変動への対策として,基本技術の励行や晩期栽培等による作期分散の重要性を説明しました。
また,みやぎ米全体のブランド強化を牽引する「だて正夢」については,今年度も一等米比率98%と好成績であり,土づくりや生育に応じた追肥等,品質向上の取組が成果を出した一例として,栽培管理のポイントを説明しました。
まもなく本格的に開始する令和2年度稲作を前に,関係機関・団体が一体となって高品質米づくりに取り組んでいくことを確認した会議となりました。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
令和2年3月10日にJAなかだ支店で令和2年産米の安定生産に向け,JAみやぎ登米東部エリア稲作講習会が開催され,稲作部会員40名が参加しました。
普及センターからは,令和元年産米の高温障害による品質低下の反省を踏まえ,気象変動に対応した稲作について,育苗期間の低温回避と晩期栽培等を考慮した播種時期の見直しや育苗管理の注意点等を説明しました。
また,JAみやぎ登米では,共同購入資材に採用した農薬について説明し,化学窒素成分を3.5kg/10a以内かつ,化学農薬使用成分を8成分以内とする環境保全米を水稲面積の約8割で取組むことを呼びかけました。環境保全米は,使用できる農薬が限られているため,農薬の特徴を理解し適期防除が重要となります。
参加者からは,「基本に立ち返り,ひとつひとつ確認できて良かった」との声が聞かれ,春作業に向けての意気込みが感じられました。
普及センターでは,今後も関係機関と連携して水稲の品質向上や安定生産に向けた取組を支援していきます。
<連絡先> 宮城県登米農業改良普及センター先進技術班
TEL:0220-22-6127,FAX:0220-22-7522
2月26日(水)に大崎市鹿島台地域で小麦の現地検討会が開催されました。悪天候にもかかわらず,生産者約20名が参加しました。はじめに,JA新みやぎみどりの地区本部鹿島台営農センターの会議室で,普及センターより今後の肥培管理等について講義を行い,その後,2班に分かれて各生産者のほ場を巡回し,小麦の生育状況を確認しました。
鹿島台地域は,昨年10月の台風19号により甚大な被害を受けました。大豆の収穫後に小麦を播種する予定でしたが,大豆のほ場が冠水した影響で,小麦の播種が例年より大幅に遅れ,最も遅かった所では12月中旬の播種となりました。小麦の生育不良が心配されましたが,暖冬に助けられて予想より茎数が多く確保され,全般的に生育は良好でした。
普及センターでは,今後も小麦の安定生産のために継続して支援していきます。
講義の様子
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225