宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

丸森町の台風被災水田でヘアリーベッチのは種作業が行われました。

2020年05月21日 15時22分46秒 | 農村地域の振興に向けた取組支援

 令和元年東日本台風により甚大な被害を受けた丸森町竹谷,五福谷地区において,「丸森中央集団転作組合」が4月28日に設立されました。
 両地区の農業者19名が参加して令和2年5月1日(金)の晴天のもと,ヘアリーベッチのは種作業が行われました。被災水田はガレキが散乱するなどほ場の状況が厳しいことから,動力散粉器での播種となりましたが、台風の後しばらく人影のなかった被災農地にエンジンの音が響きました。
 丸森町竹谷地区の水田には,広域に土砂が流入堆積しており,復旧工事が待たれている状況です。この日,20haの水田に播種されたマメ科の緑肥作物「ヘアリーベッチ」は,共生する根粒菌が空気中の窒素分を取り込むことによって,養分の少ない農地でも生育します。しかし,被災水田では根粒菌が少ない心配があるため,被災地支援として秋田県立大学から提供いただいた「根粒菌」を粉衣した後,は種しました。
 丸森町では平坦部のほか,中山間部でも農地が甚大な被害を受け,農業者が農作物の栽培に不安を抱えていたことから,各地区において現地説明を行い,数種の品目を実証は種するなど,農業者との情報共有を図ってきました。
 6月下旬にはヘアリーベッチの花が咲きます。農業者の皆さんは,被災水田での営農再開への一歩を踏み出しています。

 

 


〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 地域農業第一班
     TEL:0224-53-3519 FAX:0224-53-3138


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スマート農業の取組~小麦の可変施肥が行われました~

2020年05月21日 10時21分18秒 | 先進的技術に取り組む経営体の育成・支援

   5月11日にスマート農業の実証事業(スマート農業技術の開発・実証プロジェクト)の一環として,リモートセンシングに基づく小麦の可変施肥技術の実証が,東松島市の(有)アグリードなるせのほ場にて行われました。
 同じほ場内でも,地力のムラによって,作物の生育のムラが発生します。まず,カメラを搭載したドローンでほ場上空から作物を撮影し,撮影データを基に生育診断し,ほ場内における作物の生育のばらつきを,色分けしマップ画像として可視化します。このリモートセンシングを行ったのち,穂揃期という小麦の品質向上に重要な時期に,ラジコンヘリコプター(ラジヘリ)で可変施肥を行いました。ラジヘリはリモートセンシングで作成したマップ画像データに基づいて,肥料の吐出量を調節しながら飛行し,生育量に合わせた施肥を行います。生育のムラを可視化し,生育量に合わせた施肥を行うことで,収量と品質の一層の向上を図ります。
 注目を集めるスマート農業は,農業経営の低コスト化,省力化技術として効果が期待されます。今後実証を通じて,スマート農機導入の効果や課題を把握しスマート農業を推進していきます。(図は生育のばらつきを可視化した画像で,生育量に合わせて施肥を行います(青:生育量小 赤:生育量大))

<連絡先> 宮城県石巻農業改良普及センター  先進技術第一班 TEL:0225-95-7612   FAX:0225-95-2999
 

          

 

          

 


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