近年、河川を通じて海洋に流入するプラスチックが問題となっており、これまでプラスチックによる被覆肥料を使い続けてきた農業分野においても大きな関心事となっています。
このような背景を受け、管内にラムサール条約に登録された志津川湾があるJA新みやぎでは、海洋プラスチック問題に配慮した米生産の取組を推進するため,令和5年5月15日、南三陸町において、「水稲ペースト二段施肥」の実演会を開催したところ、生産者や関係機関から多数の参加がありました。
この技術は、プラスチックを使用しない粘性のあるペースト状の肥料を、田植えと同時に土中の上下二段に施肥することで肥料の効果が持続するもので、被覆肥料の代替として期待されています。今回は、施肥位置を田面から「3cm下」と「12cm下」の二段になるよう施肥位置を調整して田植えが行われました。
今後、肥料メーカーによる生育調査が実施され、地域での適用性が検討される予定です。
<連絡先>
宮城県気仙沼農業改良普及センター 地域農業班 TEL:0226-25-8068 FAX:0226-22-1606