宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

亘理町逢隈地区にキャベツ畑が広がっています!

2011年09月16日 15時50分45秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
亘理町は,東日本大震災により耕地面積の約8割が津波の被害を受けました。
 震災から約5か月経過する8月7日,逢隈鷺屋地区では,キャベツの定植作業が行われました。キャベツを作付けするのは3戸の農家で,中心となる清野氏のほ場では,炎天下での定植作業にもかかわらず,近所の方や仮設住宅に住んでいる農業者ら10名以上の人が支援に集まりました。
 このほ場は,津波の被害を受けたため,土壌の塩分濃度が高く水稲の作付けが出来ませんでしたが,早期の営農再開に向け,ほ場除塩対策に積極的に取り組み,塩分濃度が下がったことを確認し作付けが可能になりました。キャベツは,約7ha作付けされ,加工用として出荷される予定になっています。
 清野氏が,キャベツ栽培を始めたのは昨年からで,水稲に加え経営の柱となる作物として手ごたえを感じた矢先に地震と津波の被害を受けました。
 農地が被害を受け,水稲が作付けできないという危機的な状況の中,自分達の経営のために生活のために動きださなければと,積極的にキャベツ栽培再開に力を注いできました。
 復興のためじゃないよと語る清野氏ですが,逢隈で緑広がるキャベツ畑は,再生して行く亘理町農業の第一歩として輝いています。

連絡先:亘理農業改良普及センター 0223-34-1141

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クリスマス出荷に向けて!「小山いちご団地」着々と造成中

2011年09月16日 15時38分52秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
津波被害を受けた8戸のいちご生産者(亘理町4戸,山元町4戸)が,亘理町逢隈小山地区での生産再開を予定しており,いちご栽培のパイプハウス建設が進んでいます。
 県農業公社が元桑畑などの遊休未利用地9ブロックを新たに造成し,JAみやぎ亘理が建設中のパイプハウス(施設面積240a)を8戸が借り受けることにしています。再開予定の生産者は,ハウスの完成を心待ちにしながら,栃木県から譲り受けた苗をJAみやぎ亘理の水稲育苗施設で9月定植に向けて育苗中です。
 多くの方は自宅も津波で失っており,仮設住宅等から「通勤型農業」をすることになります。「早くいちご生産を再開して需要期となるクリスマスまでに出荷したい」という生産者の思いを実現するために,普及センターが関係機関と連携しながら支援していきます。
連絡先:亘理農業改良普及センター 0223-34-1141

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復興願い「北浦梨」直売所オープン

2011年09月14日 11時33分39秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
美里町北浦地区の国道108号線(石巻別街道)沿いでは,13件の梨直売所が開店し,秋の風物詩として今年も街道を賑わせています。
 直売されている梨は,現在早生の主力品種「幸水」で続いて「豊水」「長十郎」等10月末まで販売されます。今年は春先の低温で開花が8日遅れるなど作柄が心配されましたが,夏には天候が回復したこともあり,平年より5日遅い9月5日頃の収穫となりました。
これまで普及センターでは,生育情報の提供と栽培技術・病害虫防除に関する技術支援を行ってきました。適正肥培管理や生育期間が高温少雨傾向であったことから,果実は例年より甘みがあり,品質,肥大とも良好となっています。
 
 「北浦梨」の歴史は古く,明治15年頃から導入され,当時梨の産地であった石巻市大街道の影響を強く受け,産地ができたと言われています。
 今年は,震災の影響で石巻市方面に向かう車の交通量が例年より多いとのことで,おいしい北浦梨がゆかりのある被災地に多く届けられるよう願っています。


美里農業改良普及センター 先進技術班
TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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震災に負けないで野菜生産

2011年09月08日 13時24分35秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 仙台市若林区で地震や津波の被害を受け被災した農業者が集まり,「イーストアグリ六郷」(三浦善一代表 会員10名)が5月に結成されました。
 「イーストアグリ六郷」では津波の被害を受けなかった河川敷の畑と水稲育苗ハウスを借り,野菜生産を行っています。
 今年は梅雨明けから高温が続いたので,いくらかん水しても水が足りず発芽ムラが発生したり,高温障害が出たり,害虫の発生が多いなど,野菜栽培には困難な条件がいくつも重なりました。しかし,これまでの野菜栽培の経験を活かし,きめ細やかな栽培管理を行い,順調に直売所やスーパーのインショップに野菜が出荷されています。
 今後,水稲育苗ハウスでは,きゅうり,トマト,なすなどの果菜類のあとに,冬作に向けて葉菜類の播種や定植を行い,復興に向けて前に進んでいきます。

〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail sdnokai@pref.miyagi.jp


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GAPの実践で農場管理を刷新

2011年09月07日 08時44分32秒 | 安全安心な農畜産物の生産に取り組む経営
涌谷町の有限会社氏家農場は、平成11年に小ねぎ栽培を始め、平成18年に法人化しミズナ240aと小ねぎ100aをパイプハウスで周年生産しています。
 雇用は常時約20名、ミズナと小ねぎは各々のほ場が団地化されており、各農場長が栽培管理責任者となっています。また、出荷・調製場も設置され、小ねぎの一部は調製作業を外注しています。安全で品質の良い商品を販売するためには、栽培から出荷までの作業全てを網羅した管理が必要となることから、昨年、農業生産工程管理(GAP)に取り組むことにしました。普及センターでは県のGAP実践モデル経営体に位置づけ、行動計画策定・先進事例視察研修・管理項目の洗い出し・諸帳簿及びチェック表の作成等を支援してきました。
 氏家農場は、農薬や肥料保管所等のハード面の改善を図るとともに、従業員や外注先等へのGAPの周知と実践を行ってきました。口頭での申し合わせ事項を改めて規定等にまとめたり、掲示物にして注意喚起するなど、ソフト面も含め農場管理が刷新されました。多くの準備と実践を重ねた結果、平成23年6月23日にJGAP(NPO法人日本GAP協会)のほ場審査を受け、8月3日に認証を取得しました。

美里農業改良普及センター 先進技術班
TEL 0229-32-3115 FAX 0229-32-2225

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蔵王町産いちご「もういっこ」のアイスキャンデーができました

2011年09月05日 17時11分01秒 | 競争力のあるアグリビジネス経営体の育成
 足軽まんじゅうで有名な仙加苑(白石市)では,この度,地産地消のアイスクリームを作るため,アイスクリーム製造業を取得し,平成23年7月から,仙加苑の白石本店,柴田店,仙台店の3店舗で販売を開始しています。
販売を開始したアイスクリームは,ミルク,小豆,いちご,チョコの4種類で,値段は,1本150円(棒アイス袋入り)ですが,発売以来,お客様に大変好評で既に2万本を出荷したそうです。
原料には,地元(株)蔵王ミルクファームの牛乳と甘さと酸味のバランスのよい蔵王町産いちご「もういっこ」を利用しています。
今回,地元のいちごを使いたいという仙加苑さんの要望があり,農商工連携の一環として普及センターより,蔵王町産いちごを紹介しました。出荷規格などを検討した結果,完熟したいちごの方が,甘みや色づきもよく,アイスクリームに合うということで,JAみやぎ仙南蔵王いちご部会員の我妻さんのほ場から,真っ赤に色づいたいちごを仙加苑の従業員の方々に,直接摘み取ってもらうことにしました。摘み取ったいちごは,その日のうちに加工し,アイスクリームにミックスさせています。
蔵王産いちごのアイスクリームは,「ほっとするやさしい味」「家庭のいちごミルクの味」がするとリピーターも多く,お客様から好評を得ているということでした。
仙加苑では,今後も,地元の果物等を利用したアイスクリームの種類を増やしていきたいと考えているそうです。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター  先進技術第二班


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