宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

地球に衝突した小惑星が、大陸移動のきっかけになった?

2014年05月03日 | 宇宙 space
南アフリカのバーベルトン緑色岩帯の調査で、小さな球状の石が発見されました。

この球状の石を分析すると、
約32億6000万年前に地球に衝突した小惑星のかけらであることが分かることに…

どうやらこの小惑星が、地球の大陸を移動させたきっかけになった可能性があるんですねー

地球に衝突した小惑星の大きさは、少なくとも直径が37キロで、
恐竜を絶滅させたと言われる小惑星の約4倍にもなり、時速7万2000キロで地表に衝突し、
幅500キロのクレーターを地表に残したようです。

この小惑星墜落の影響でマグニチュード10.8もの地震が発生し、地球の温度は一気に上がり、海面の上層は沸騰するまで水温が上昇したんですねー
球状の岩を発見できた理由については、
バーベルトン緑色岩帯は、大陸や劣等などを構成する地殻の中でも、約4億8830万年前までとされるカンブリア紀以前に安定化したクラトンと呼ばれる地殻の上に位置しています。

小惑星が墜落したとき、バーベルトン緑色岩帯は火山活動が活発であった海底にありました。
そして、小惑星が衝突して大気中に舞い上がったかけらは、空気中で冷やされバーベルトン緑色岩帯の海に着水して、そのまま海底まで沈んだんですねー

その後、かけらは海底の火山活動の影響で、落下した場所から動かないように固まってしまったという訳です。
41億年前から38億年前にかけて、多くの巨大小惑星が月に衝突したとされる後期重爆撃期には、
地球にも小惑星が衝突したとされているのですが、地殻変動が原因でそのほとんどが発見されていません。

この研究では、
小惑星が衝突した正確な場所というより、
小惑星による力で地球にどのような影響があったのか、にフォーカスしているそうです。
その影響の1つとして、地球の大陸移動が挙がっているんですねー

地球のコアの外側に位置するマントルの上には薄い地殻があり、地殻はプレートが重なって構成されていて、大陸はこの地殻の上にのっているような状態です。

マントルの中に閉じ込められた熱によって発生した対流が、重なったプレートを押し上げ移動される“プレートテクニクス理論”というものがあります。

つまり、プレートが移動することによって、上部にある地殻とともに大陸も少しずつ移動する、ということが起こり得るわけです。

マントルが極めて高温になったとしても、地殻を動かすには別の何か大きな要因が必要だと考えられます。
小惑星で発生した衝撃は、地殻を動かす大きな要因となった可能性は大いにあるんですねー