野辺山と南米チリの電波望遠鏡を用いて行われた、
太陽の約2倍の質量を持つ天体に付随する原始惑星系円盤の観測から、
ガスの密度分布と温度分布の構造が明らかになりました。
地球や木星をはじめとする惑星は、原始惑星系円盤と呼ばれるガスとチリでできた、円盤状の天体の中で形成されると考えられています。
なので、惑星や惑星系がどのように形成され、
現在見られる私たちにの太陽系が、どのようにして形成されたのかを理解するには、
この母体となる原始惑星系円盤を詳しく調べることがとても重要になります。
今回、国立天文台の研究チームが観測したのは、
“おうし座”にある太陽の約2倍の質量を持つ、恒星“MWC 480”に付随する原始惑星系円盤。
野辺山の45メートル電波望遠鏡と、南米チリのASTE10メートル電波望遠鏡が用いられました。
その結果、円盤内のガスの密度分布と、温度分布の構造が明らかになったんですねー
複数の理論計算によって観測結果を再現したところ、
中心星の光が直接当たる円盤表面付近では高温で、光が届きにくい円盤内部では低温になり、
厚さ方向に温度勾配があることが分かりました。
また、これまで考えられていたより、はるか遠くまでガスが薄く広がっていることも分かったんですねー
円盤の外縁部では、円盤内縁部からガスやチリがゆっくりと移動…
やがて宇宙空間に散らばって、現在見られる私たちの太陽系のような、ガスが晴れた惑星系が形成されたと考えられています。
国内にある電波望遠鏡と異なり、ASTE望遠鏡はサブミリ波という種類の電波を受信できます。
このサブミリ波での観測は、原始惑星系円盤のように、比較的濃く高温な状態にあるガスをより効率的にとらえることができるんですねー
その結果、これまで検出が困難だった星から、
より遠方に広がったガスまでを、とらえることに成功しています。
さらに、世界最大の解像度を誇るALMA望遠鏡によって、
他の天体でもこのような円盤構造が示されていて、
今回の観測は、その先駆的な役割を果たしたといえるんですねー
太陽の約2倍の質量を持つ天体に付随する原始惑星系円盤の観測から、
ガスの密度分布と温度分布の構造が明らかになりました。
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各図上段の黒曲線が、観測で検出された円盤からの放射。 緑曲線が、理論計算の結果。 各図下段は、上段観測結果(黒曲線)と理論計算結果(緑曲線)の差を、それぞれ表したもの。 差が小さいほど観測と理論が一致していることを示している。 |
地球や木星をはじめとする惑星は、原始惑星系円盤と呼ばれるガスとチリでできた、円盤状の天体の中で形成されると考えられています。
なので、惑星や惑星系がどのように形成され、
現在見られる私たちにの太陽系が、どのようにして形成されたのかを理解するには、
この母体となる原始惑星系円盤を詳しく調べることがとても重要になります。
今回、国立天文台の研究チームが観測したのは、
“おうし座”にある太陽の約2倍の質量を持つ、恒星“MWC 480”に付随する原始惑星系円盤。
野辺山の45メートル電波望遠鏡と、南米チリのASTE10メートル電波望遠鏡が用いられました。
その結果、円盤内のガスの密度分布と、温度分布の構造が明らかになったんですねー
複数の理論計算によって観測結果を再現したところ、
中心星の光が直接当たる円盤表面付近では高温で、光が届きにくい円盤内部では低温になり、
厚さ方向に温度勾配があることが分かりました。
また、これまで考えられていたより、はるか遠くまでガスが薄く広がっていることも分かったんですねー
円盤の外縁部では、円盤内縁部からガスやチリがゆっくりと移動…
やがて宇宙空間に散らばって、現在見られる私たちの太陽系のような、ガスが晴れた惑星系が形成されたと考えられています。
国内にある電波望遠鏡と異なり、ASTE望遠鏡はサブミリ波という種類の電波を受信できます。
このサブミリ波での観測は、原始惑星系円盤のように、比較的濃く高温な状態にあるガスをより効率的にとらえることができるんですねー
その結果、これまで検出が困難だった星から、
より遠方に広がったガスまでを、とらえることに成功しています。
さらに、世界最大の解像度を誇るALMA望遠鏡によって、
他の天体でもこのような円盤構造が示されていて、
今回の観測は、その先駆的な役割を果たしたといえるんですねー