宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

3回目の冬眠から目覚めた宇宙ヨット“イカロス”

2014年05月29日 | 宇宙 space
2014年6月26日、JAXAの宇宙科学研究所“イカロス”運用チームが、
小型ソーラー電力セイル実証機“IKAROS(イカロス)”が、昨秋以来の冬眠状態から覚め、地上で実証機からの電波を受信したと発表しました。
小型ソーラー電力セイル実証機“イカロス”

“イカロス”は、太陽の光の力をセイル(帆)に受けて宇宙を航行する技術を実証する、世界初のソーラー電力セイル実証機です。

実証機本体の周囲に、長辺14メートルの台形のセイル4枚を展開し、
航行技術の取得と、セイルに貼り付けられた薄膜太陽電池での発電を行っています。

2010年5月21日に金星探査機“あかつき”と共に、H-IIAロケット17号機で種子島宇宙センターから打ち上げられ“イカロス”は、
予定のミッションを終えて2011年からは、後期運用を行っていました。

現在は、太陽の周りを約10か月で公転。
うち7か月程度は太陽電池の電力発生量が低下するので、
搭載機器を休眠状態にする冬眠モードになるんですねー

2013年6月20日には、2回目の冬眠モードから目覚めた“イカロス”からのデータを受信。
さらに2013年12月には、再度冬眠モードに入っていました。

2014年は、4月の途中から冬眠モードから目覚めた状態にあると予想され、
姿勢・軌道の予測に基づき探索したところ、5月22日に“イカロス”の電波を受信することができたんですねー

運用チームの発表では、地球からの距離は約2億3千万キロの場所にあるんだとか…
6月ごろまでに“イカロス”の状態を確認するためのデータを継続して取得し、
解析作業を行うようですよ。