天の川銀河のすぐ外側にある小さな銀河。
それは過去数十億年の間に通常の進化を遂げられなかった銀河で、
約130億年前の誕生まもない宇宙の姿を今に伝えているそうです。
この小さく暗い銀河“Segue 1”は、一種の化石として宇宙の最初期の構造を解明する手がかりなることが、最新の研究によって明らかになったんですねー
宇宙の最初期の銀河は小さく貧弱であり、
天の川銀河や現代の銀河に比べて、はるかに小規模で質量が小さかったことは、
すでに十分な理論的根拠が存在します。
これら恒星とガスの小集団は、数十億年の間に重力によって互いに合体し、
やがて現在みられる大きな渦巻銀河や、膨らんだ楕円形の銀河を形成したと考えられています。
そして合体によって、小さな原始銀河のほとんどは消滅することに…
でも、わずかに残った銀河があり、その1つが“Segue 1”になるんですねー
宇宙地図作成プロジェクトの“スローン・デジタル・スカイ・サーベイ”によって、
2006年に発見された“Sugue 1”は、これまで発見された銀河の中で最小の部類になります。
天の川銀河の恒星の数が1000億個を超えるのに対し、
“Segue 1”はわずか1000個ほどと小さな銀河になります。
でも、“Segue 1”が非常に古い銀河だと確信させたのは、
その小ささではなく恒星の化学組成にあります。
っと言うのも、“Segue 1”に属する恒星は、太陽と違って水素やヘリウムより重い元素が少なく、
このことは、それらの恒星を生み出したガス雲にも、重い元素が少なかったことを意味するからです。
このことが、“Segue 1”が古い銀河だとする重要な手がかりになってきます。
宇宙に最初に誕生した恒星は、ほぼ水素とヘリウムのみでできていて、
ビッグバンから、まとまった量が合成された元素はこの2つしかありませんでした。
その後、これら恒星の核において熱核反応が起こり、
水素とヘリウムから炭素、窒素、酸素などのより重い元素が生成されていきます。
これらの恒星が超新星爆発を起こすと、周囲に重い元素を多く含むガスができ、
それらが再び集まって第二世代の恒星が誕生します。
第二世代の恒星は、アルミニウムや鉄などさらに重い元素を生成。
最後には爆発して、また新たに元素の豊富なガスを生み出し、そこから太陽のような恒星が形成されることに… 太陽は、今から約46億年前に誕生した第三世代の恒星になります。
でも、ハワイのケック1望遠鏡やチリにあるマゼラン望遠鏡、超大型望遠鏡VLTを用いた観測では、
“Segue 1”に第三世代の恒星が含まれるという裏付けは得られませんでした。
なので、“Segue 1”では第三世代の恒星を作ろうとした可能性はあるのですが、
なんらかの理由で作れなかったということになるんですねー
考えられる説としては、
“Segue 1”の第二世代の恒星は少なくとも一部が爆発し、元素を豊富に含むガス雲を作ったのですが、ガス雲は小さな銀河の弱い重力を逃れ、深宇宙へ飛び出してしまったというものです。
そして以後、恒星を生み出す機会は二度となかったようです。
初期宇宙の手がかりを得るには、“Segue 1”のような銀河を他にも発見する必要があるようですね。
それは過去数十億年の間に通常の進化を遂げられなかった銀河で、
約130億年前の誕生まもない宇宙の姿を今に伝えているそうです。
大きな天の川銀河の周りには、10以上の矮小銀河が存在する。 小さな“Segue 1”と“Segue 2”もその仲間で、それぞれ1000個の恒星からなる。 |
この小さく暗い銀河“Segue 1”は、一種の化石として宇宙の最初期の構造を解明する手がかりなることが、最新の研究によって明らかになったんですねー
宇宙の最初期の銀河は小さく貧弱であり、
天の川銀河や現代の銀河に比べて、はるかに小規模で質量が小さかったことは、
すでに十分な理論的根拠が存在します。
これら恒星とガスの小集団は、数十億年の間に重力によって互いに合体し、
やがて現在みられる大きな渦巻銀河や、膨らんだ楕円形の銀河を形成したと考えられています。
そして合体によって、小さな原始銀河のほとんどは消滅することに…
でも、わずかに残った銀河があり、その1つが“Segue 1”になるんですねー
宇宙地図作成プロジェクトの“スローン・デジタル・スカイ・サーベイ”によって、
2006年に発見された“Sugue 1”は、これまで発見された銀河の中で最小の部類になります。
天の川銀河の恒星の数が1000億個を超えるのに対し、
“Segue 1”はわずか1000個ほどと小さな銀河になります。
でも、“Segue 1”が非常に古い銀河だと確信させたのは、
その小ささではなく恒星の化学組成にあります。
っと言うのも、“Segue 1”に属する恒星は、太陽と違って水素やヘリウムより重い元素が少なく、
このことは、それらの恒星を生み出したガス雲にも、重い元素が少なかったことを意味するからです。
このことが、“Segue 1”が古い銀河だとする重要な手がかりになってきます。
宇宙に最初に誕生した恒星は、ほぼ水素とヘリウムのみでできていて、
ビッグバンから、まとまった量が合成された元素はこの2つしかありませんでした。
その後、これら恒星の核において熱核反応が起こり、
水素とヘリウムから炭素、窒素、酸素などのより重い元素が生成されていきます。
これらの恒星が超新星爆発を起こすと、周囲に重い元素を多く含むガスができ、
それらが再び集まって第二世代の恒星が誕生します。
第二世代の恒星は、アルミニウムや鉄などさらに重い元素を生成。
最後には爆発して、また新たに元素の豊富なガスを生み出し、そこから太陽のような恒星が形成されることに… 太陽は、今から約46億年前に誕生した第三世代の恒星になります。
でも、ハワイのケック1望遠鏡やチリにあるマゼラン望遠鏡、超大型望遠鏡VLTを用いた観測では、
“Segue 1”に第三世代の恒星が含まれるという裏付けは得られませんでした。
なので、“Segue 1”では第三世代の恒星を作ろうとした可能性はあるのですが、
なんらかの理由で作れなかったということになるんですねー
考えられる説としては、
“Segue 1”の第二世代の恒星は少なくとも一部が爆発し、元素を豊富に含むガス雲を作ったのですが、ガス雲は小さな銀河の弱い重力を逃れ、深宇宙へ飛び出してしまったというものです。
そして以後、恒星を生み出す機会は二度となかったようです。
初期宇宙の手がかりを得るには、“Segue 1”のような銀河を他にも発見する必要があるようですね。