惑星の“大気汚染”を観測すれば、異星人が見つかるかも？

他の惑星にも生命は存在するのでしょうか？

遠くの星で発生した“大気汚染”の痕跡を探せば、
ひょっとすると、この疑問を解くことができるかもしれないんですねー

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 (イメージ図）

いちおう一定の条件をクリアする必要があるのですが、
天文学者たちは、今後10年以内に異星人の工業化社会の存在を探知できると、
期待しています。

すでに、太陽系外惑星の大気中に、
知的生命体や微生物が作り出した可能性のある、酸素やメタンが存在するか、
観測を通じて調べることができるようです。

なので、地球外文明も私たちが地球上で行っているものと同じ方法で、
クロロフルオロカーボン（CFC）類を、大気中に放出していれば…
それを観測できるという仮説が成り立つんですねー

溶剤やエアロゾルに使用される化学物質のCFC類については、
オゾン層を破壊することが知られています。

OCF類が存在する証拠は、
2018年に打ち上げられるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って、
遠方の惑星に発見できるかもしれません。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、
ハッブル宇宙望遠鏡の10倍から100倍の性能を持っているのですが、
検出できる汚染物質の種類と、その観測を可能にする条件には限界も存在するようです。

例えば、CFC類の大気中濃度が地球より10倍ほど高くなければ、
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡では、検出できないと考えられています。

また、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によるCFC類観測の対象は、
「白色矮星を周回している地球に似た惑星」に限られるんですねー

これは、太陽のような明るい星を周回している、地球型の惑星で汚染物質を検出するには、
さらに強力な観測機器を開発する必要があるからです。

白色矮星とは、かつては明るく輝いていたが、
現在は水素燃料をすべて使い果たして死んだ星のことになります。

なので、知的生命体の探査の目的として、
実在する生命ではなく、すでに自滅した文明に行き着くかもしれないんですねー

汚染物質が地球の大気中に残存する期間は、種類によって異なり、
5万年にわたり残るものもあれば、10年ほどで消えるものもあります。

後者の汚染物質が存在しない場合、
稼働している発生源が、すべて消失したことを示唆する可能性があります。

要は、異星人が賢くなり、自分たちの行いを改めて発生源を一掃したりすると、
発見は困難になります。

でも、もっと悲観的なシナリオは、
行いを改めることなく汚染物質が増えて…
なんか地球に当てはまる話ですね。