宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

世界最大級の巨大望遠鏡をハワイに建設!

2014年08月08日 | 宇宙 space
“TMT”の完成予想図
世界最大級の
直径30メートル巨大光学望遠鏡“TMT”が、
今年の10月から、ハワイのマウナケア山頂(標高4205メートル)付近に、建設されることになりました。

完成予定は2021年を目指していて、
日本、アメリカ、中国、カナダ、インドが共同で建設することになります。

マウナケア山頂には、すでに各国の大型望遠鏡が10台あまり立ち並んでいます。

国立天文台の“すばる望遠鏡(直径8メートル)”も、その1つになるのですが、
“TMT”は、この“すばる望遠鏡”の数十倍の性能になるんですねー
“TMT”の建設予定地(ハワイ島マウナケア山頂域)。

直径30メートルの主鏡は、492枚の分割鏡をつなぎ合わせて構成され、
交換用も含め574枚の鏡材は、すべて日本の製造になります。
2014年3月に製造された主鏡分割鏡材。

分割鏡は、今年3月までに60枚が出来上がり、
今は鏡面の研削、研磨加工の量産に入っています。

望遠鏡の巨大な本体も日本が担当し、
基本設計は終えているので、今後、詳細設計を経て製造されることになります。


また、ヨーロッパでも南半球の南米チリ高地に、
直径39メートルの巨大望遠鏡を計画しています。

でも“TMT”の建設の方が、かなり先行しているんですねー
なので巨大光学望遠鏡の新時代は、北半球の“TMT”が切り開くことになります。

“TMT”は、大気の揺らぎを補正する最新の補償光学も活用し、
宇宙からの微弱な光を捉えることができます。

“すばる望遠鏡”は、129億光年も離れた遠方の銀河を、たくさん見つけてきました。
でも、見つけるのが「せいぜい」だったんですねー

“TMT”なら、“すばる望遠鏡”が見つけた遠方銀河の分析まででき、
宇宙の始まりがよく見えてくることになります。

集光力が大きいので、
太陽系外の地球に似た惑星に、酸素があって生命が存在しうるかどいうか、
なども調べることができるそうです。

“TMT”は、天文学を飛躍させる、画期的な光学望遠鏡になるようですよ。