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打ち上げから10年、探査機“ロゼッタ”が彗星に到着!

2014年08月10日 | 彗星探査 ロゼッタ/フィラエ
打ち上げから10年…
探査機“ロゼッタ”が64億キロの航海を経て、
ついに探査目標のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着しました。

“ロゼッタ”は、これから1年にわたって、
太陽最接近に向けて活発になっていく彗星の姿を、
間近から詳しく伝えてくることになります。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星

“ロゼッタ”は2004年3月に、ギアナ宇宙センターから打ち上げられた、
ヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機です。

およそ10年かけて
目的地の彗星へ航行を続けていて、
2014年1月20日に2年7か月ぶりに冬眠状態から復帰、
今年の8月の彗星到着に向けて、順調に旅を続けていました。


そして、日本時間の8月6日18時00分に“ロゼッタ”は、
6分26秒のスラスター噴射を開始、
噴射終了のシグナルが予定通り18時28分に地上に届きます。

幅約5キロの彗星とのランデブー軌道への移行に成功したとみられていて、
ヨーロッパ宇宙機関の公式ツイッターでは18時30分に、
「We're at the comet!(彗星に着いたぞ!)」と投稿されたんですねー
“ロゼッタ”は、これから10月にかけて軌道を細かく修正しながら、
じょじょに彗星に接近していくことになります。

これまでの探査機は、すべて彗星のそばを通過するだけのフライバイ観測でした。

でも“ロゼッタ”は、史上初のランデブー観測を行い、
最初の2か月間で彗星表面を観測し、
質量や形状、コマ(ガスとチリの大気)の分析を行います。

そして、これらの観測データをもとに着陸地点が決定されると、
11月には、重量100キロの着陸機“フィラエ”により、史上初の快挙「彗星への着陸」を行います。

無事に着陸できれば、“フィラエ”から息をのむような彗星表面のパノラマ画像が送られてくるんですねー

さらに“フィラエ”は、氷の表面を掘削し、表面の組成を分析して、
生命の材料となりうる有機物の有無を調べます。

ミッション期間は2015年12月まであるので、今後が楽しみですねー


アヒル型の彗星“チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星”

意外に早かった! チュリモフ・ゲラシメンコ彗星からの水の放出

探査機“ロゼッタ”がとらえた着陸予定の彗星

目的地のチュリモフ・ゲラシメンコ彗星を撮影  彗星探査機“ロゼッタ”

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