岡山天体物理観測所などでの観測から、系外惑星“WASP-80b”の大気に、
微粒子の“もや”がかかっている可能性が高いことが分かりました。
理論上では、比較的低温の惑星大気には、“もや”がかかりやすいと予測されているので、
その解明につながる貴重な成果になるようです。
“WASP-80b”は、
わし座の方向およそ200光年彼方にある巨大ガス惑星です。
主星から約450万キロしか離れていないのですが、主星が低温なので、
惑星の温度も摂氏300~500度と比較的に低く、灼熱というよりも「暖かい」部類の環境なんですねー
低温の主星を持つ惑星は、
発見数がまだ少ないので、
低温の大気をもつ惑星の観測も、これまでほとんど行われていませんでした。
今回の研究では、
岡山天体物理観測所の2つの望遠鏡と南アフリカのIRSF望遠鏡を用いて、
“WASP-80b”のトランジットを、可視光~赤外線の6つの波長で観測。
惑星が主星の手前を通り過ぎる(トランジットする)時には、
主星の光が、惑星の大気を通り過ぎることになります。
なので、その光の波長を調べることで、
惑星を取り囲む大気を調べることができます。
その結果、赤外線観測では可視光に比べて、
惑星のシルエットが小さくなることが分かります。
このことは、「惑星の大気中に“もや(微粒子)”が漂っている」
可能性が高いことを示すことに…
これは、主星からの可視光は“もや”にブロックされるのですが、
波長の長い赤外線だけは大気ごしでも見え、その分惑星が小さく見えということです。
“WASP-80b”の“もや”は、天王星やタイタンに見られる、
“ソリン”というタイプの微粒子なのかもしれません。
“ソリン”は大気中のメタンガスが、
太陽光の紫外線と反応して生成されます。
なので、メタンガスが安定的に存在しない700度以上の高温環境では、
存在しないと考えられています。
つまり、“WASP-80b”のような低温の惑星なら、
存在する可能性があるんですねー
今後、“WASP-80b”の大気をさらに詳しく調べれば、
“もや”の性質を明らかにできるのかもしれません。
微粒子の“もや”がかかっている可能性が高いことが分かりました。
理論上では、比較的低温の惑星大気には、“もや”がかかりやすいと予測されているので、
その解明につながる貴重な成果になるようです。
“もや”のかかった惑星“WASP-80b”(左) (イメージ図) |
“WASP-80b”は、
わし座の方向およそ200光年彼方にある巨大ガス惑星です。
主星から約450万キロしか離れていないのですが、主星が低温なので、
惑星の温度も摂氏300~500度と比較的に低く、灼熱というよりも「暖かい」部類の環境なんですねー
低温の主星を持つ惑星は、
発見数がまだ少ないので、
低温の大気をもつ惑星の観測も、これまでほとんど行われていませんでした。
今回の研究では、
岡山天体物理観測所の2つの望遠鏡と南アフリカのIRSF望遠鏡を用いて、
“WASP-80b”のトランジットを、可視光~赤外線の6つの波長で観測。
惑星が主星の手前を通り過ぎる(トランジットする)時には、
主星の光が、惑星の大気を通り過ぎることになります。
なので、その光の波長を調べることで、
惑星を取り囲む大気を調べることができます。
その結果、赤外線観測では可視光に比べて、
惑星のシルエットが小さくなることが分かります。
このことは、「惑星の大気中に“もや(微粒子)”が漂っている」
可能性が高いことを示すことに…
これは、主星からの可視光は“もや”にブロックされるのですが、
波長の長い赤外線だけは大気ごしでも見え、その分惑星が小さく見えということです。
“WASP-80b”の“もや”は、天王星やタイタンに見られる、
“ソリン”というタイプの微粒子なのかもしれません。
“ソリン”は大気中のメタンガスが、
太陽光の紫外線と反応して生成されます。
なので、メタンガスが安定的に存在しない700度以上の高温環境では、
存在しないと考えられています。
つまり、“WASP-80b”のような低温の惑星なら、
存在する可能性があるんですねー
今後、“WASP-80b”の大気をさらに詳しく調べれば、
“もや”の性質を明らかにできるのかもしれません。