宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

10月20日は、サイディング・スプリング彗星が火星とニアミスしますよ。

2014年10月19日 | 流星群/彗星を見よう
日本時間の20日の午前3時半ごろ、サイディング・スプリング彗星が、
火星のそばを、わずか14万キロで接近通過します。

14万キロというのは、
月から地球までの距離の半分以下という超大接近になります。

なので何が起こるのか…
火星の探査機による観測のほか、地上の望遠鏡でも追ってみたいイベントなんですねー


太陽系の果ての“オールトの雲”からやってくる彗星が、
太陽系中心部を訪れるのは、今回が最初で最後とみられています。

こうした“オールトの雲”由来の彗星は、
周期彗星のように何年も前から準備して、探査機を送り込むことはできません。

なので、間近でとらえるチャンスは、ひじょうにまれな事に…
彗星観測に適しているわけではない火星探査機たちも、
その観測性能を最大限に活かして、彗星のコマや尾を調べることになっています。
火星探査車“キュリオシティ”の、着陸地点から見た彗星の接近通過。

当初は、彗星から放出されたチリが、
火星に大流星雨をもたらすかもしれないと期待されていました。

でも、彗星軌道の精度が上がるにつれて、
チリは、ほぼ火星大気に届かない可能性が高くなってきたんですねー

それでも火星上空を周回する探査機たちは、
念のため、チリ衝突の危険性が最も高くなる時間帯に、
火星の陰に位置するような軌道をとることになります。

ただ、火星には薄いながらも大気があるので、
地表にいる探査車たちに、チリがぶつかる心配はないようです。
10月から11月初めまでの、火星とサイディング・スプリング彗星の動き。

サイディング・スプリング彗星は、
現在、日没後の南西の空で火星に刻々と近づいていますよ。