松本に数多く残る【名建築】を多くの方に知っていただくとともに、アートの相乗効果で「松本の新たな表情」を引き出したい というキャッチコピーと市民タイムスなどのメディア情報に引かれて、マツモト建築芸術祭を観て回った。

善光寺街道に面した旧家の倉作りを生かしレストランとして営業しているヒカリヤの中庭にラマ教の旗、土蔵の中ではカトマンズの写真展。

授業をサボって通った映画館。

今は映画は上映されず、時々演劇なんかに使われている舞台上に芸術家の写真。

表に出て振り返れば、写真館の建物のバルコニー上に、ロンドンのPower Staionに煙突の代わりに口紅が林立する写真。

校則も制服も無かった高校時代、わざわざ大人料金を払って18禁映画を見たもう一つの映画館では、今ではもう、題名を言えばどんな映画でも見られるようだ。「お兄さん、良い映画あるよ、見てかない?」

松本で育ったが、一度も足を踏み入れたことの無かった割烹松本館。かって宴会や結婚式が繰り広げられた大広間。

太田南海の作った床の間を背景に一休み。

廊下は2帖ほどの広さのある一枚板でできている。

この後も何ヶ所か回ったのだが、あまりに寒くて、写真撮るのを忘れてしまった。普段は公開されていない場所、ひょっとすると近々取り壊される運命にある建築物を見て回ることができた一日だった。