山本義隆氏が松本に来て講演すると言うので、2/23㈭、「リニア中央新幹線と原子力発電」を聞いてきた。
山本義隆氏、半世紀前、学内や相模原等で一緒にデモしていた時に比べ、当然のごとく、だいぶ歳を取り、ギョロ目が目立たなくなっていたが、甲高い声は変らずだった。
超優秀な物理学徒だったのに、その道を放棄し、科学技術の階級性を問題視した氏の教えに反し?科学技術への信仰を捨てきれなかった私は、大学を追い出された後、E=mC^2とエネルギー問題を解決するには原子力だと考えて、東芝に入社。福島5,6号の原子炉炉心構造物製造や福島1,3号の原子炉炉内修理に従事したのだったが、原子力業界の現実に打ちのめされて、原子力を捨て、4年後には水力事業に社内転職した。あのまま原子力事業に従事していたら、後悔の念に苛まれただろうが、傷の少ない内に社内転職できてラッキーであったと今になって思う。
しかし、思い起こしてみると、入社していた時に所属していた重機械部は、水力、原子力以外にもウランの遠心分離機(数千台作って事業終了)とか、超電導磁石とかヤバチイ物を作っていたね。リニア中央新幹線のリニアモーターは勿論、最近ではITERの1個300トンの超電導トロイダルコイルを作って出荷しているし、、、、
まあ、技術屋としては世界で初めてとか、世界最大とかの枕言葉が付くと、つい興奮して研究開発に取り組んでしまうのだが、その技術がどのようなインパクトを社会や人間に与えるかをよく考えないとマズイなと思う今日この頃。