別所温泉からの帰途、須坂に遠回りして、豪商田中本家の歌川国芳の木曽街道六十三次を見てきた。
着いたのが昼過ぎだったので、付属のレストランで、おごちそう定食。食器が凝っていたが、素朴なおごちそうでした。
続いて、田中家に伝わる数々の品の展示を見て回る。さっきのおごちそうよりも、もっと豪華な祝い膳でお殿様やお客をもてなしていたようだ。
さて、本命の国芳の木曽街道の浮世絵を見る。街道の風景は左上に僅か描かれているだけで、本紙は歌舞伎等の名場面を描いて、宿場名をダジャレで語呂合わせしているようだ。塩尻の絵は塩尻峠から見える諏訪湖、八ヶ岳そして遠くに見える富士山が描かれている。でも浮世絵の大部分は潮を吹く鯨をながめる高木虎之助とその脇の子供の尻で塩尻らしい。
続く洗馬宿の回の風景は肘掛松、奈良井川の向こうに見える長興寺山だろうか?
歌舞伎絵の方のダジャレは比較的わかりやすい。弁慶が馬の背に乗っているので、「せば」らしいのだ。
で、目的の浮世絵を鑑賞した後、田中本家の庭に出ると、枝垂れ桜が満開。
さらに、ぐるっと無数にある倉の周りをまわって、表庭にでると、これが圧巻である。
雨が降って居なければ、もっと良く写真が撮れたのだろうが、贅を尽くした凄い庭であった。