そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

遠い昔の幼児(おさなご)を想う

2019年05月27日 | どんぐり屋のつぶやき
だいぶん前の事になりますが、我が家の「過去帳」(仏教で使う古い親戚の戒名を集めて一ヶ月の日にちごとに分けて記入したノート)を整理しているときに、とても遠い昔の年号の、幼い子どもの名前を発見したことがあります。

安和(あんな)元年の記録です。
安和という年号はたった2年しか使われていません。平安時代の初期の頃です。
「安和の変」というのがあったらしいので、戦争のために元号が変わってしまったのでしょうか。
その年に亡くなった幼い子どもの戒名で、難しい文字が使われていて、真ん中の一字が読めず、漢和辞典でやっと読みが解りました。

仮名交じりで書くと「亮びん童子」といいます。
「りょう」は、朗らか、明るい等の意味があり、その難しい文字の「びん」は、惜しむ、悲しむ等の意味があります。
朗らかな可愛らしい幼児が亡くなり、その短い命を惜しみ悲しんだ当時の様子が忍ばれます。

平安時代の初期に戒名を付けて弔われていた事に愕きました。
この子の家系は武家筋ですが、他にも幼い子どもで戒名をもらっている子が数人います。
もしかすると、武家の中でも仏教に関係していた血筋なのかも知れないですね・・・
でも、この亮びん童子ほど古い人は見つかっていません。
1968年には千年忌に当たっていたので、法要をしました。

ドラマや映画を観る時、幼い子どもが登場すると、遠い時代に想いを馳せています。
亡くなってあの世へ行くと、先に逝った人たちと会えると言いますが、こんなにも古い時代の人とは会えないのでしょうか?



コメント (4)
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