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モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ウラゴマダラシジミの吸蜜:茶臼山(妻女山里山通信)

2009-06-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 いわゆる「ゼフィルス」と呼ばれる蝶の一種であるウラゴマダラシジミ(裏胡麻斑小灰蝶)が吸蜜に飛び始めるのは、たいていお昼過ぎだそうですが、今回遭遇したのは朝9時半でした。梅雨の中休みで、やや汗ばむ日だったので朝から飛び始めたのかもしれません。名前のようにはねの裏に胡麻斑があるのが特徴です。はねの先がやや尖り気味なのでオスでしょうか。縄張りの偵察飛行の最中なのかもしれません。

 かなり活性が高く、せわしなく飛び回ってなかなか留まってくれませんでした。それでもジッと辛抱の子で待ちに待っていると、やっと留まってくれました。チャンス到来と忍びより撮影。留まっているのは幼虫の食樹でもあるイボタノキです。主にこの樹の周りで活動するようです。吸蜜中なのですが、ちょっと姿勢が変ですね。普通なら花の開口部に頭を向けて口吻を差し込むのですが、この蝶は花柄の方に差し込んでいます。花が傷んでいるので穴が開いていたのでしょうか。珍しい光景だと思います。

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)はモクセイ科。落葉低木で、葉は対生し、長さ2~5cm。6月に咲く白い花は合弁花で、4裂します。秋に暗紫色の実をつけます。イボタノキには、蝋を分泌するイボタロウムシがつき、家具のつや出しに使われます。そのため水蝋の樹と呼ばれます。満開のイボタノキは、昆虫たちに大人気で、シジミチョウ、ヒョモンチョウ、コアオハナムグリ、コマルハナバチなどが訪れていました。

 ウラゴマダラシジミは、イボタノキなしでは生きられないほど深い関わりがあるようで、葉が幼虫のエサになる他、成虫の吸蜜、枝に帽子形というかUFO形の卵を産み付けるなどします。平地から低山地の落葉広葉樹の多い林縁部を生息環境としているため、里山の環境指標ともなる蝶です。

★ここに登場した昆虫や花、樹木は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。信州の花3、樹木8、昆虫3、蝶・蛾・蜻蛉2で、ご覧いただけます。拡大写真もあります。

★茶臼山トレッキングは、フォトドキュメントの手法で綴るトレッキング・フォトレポート【MORI MORI KIDS(低山トレッキング・フォトレポート)】をご覧ください。

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