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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です。真田丸関連の山城巡りに(妻女山里山通信)

2015-07-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が7月4日に発売になります(現在好評発売中!)。長野県内の平安堂書店や西沢書店、篠ノ井のすぐじ書店、Amazonなどでお求め頂けます。東京は銀座の長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース」にも置かれるそうです。松代夢空間の案内所でもお求めいただけます。最近は、首都圏から信州の里山に登りに来る人も多いですから。こちらがAmazonのページです。中身検索の立ち読みページもできました。20ページほどがご覧いただけます。時々欠品になりますが、すぐに補充されます。また、他の通販サイトでも買えます。しかし、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいと思っています。

 表紙カバーは、青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)です。ルビがないととても読めない山名ですが、その由来や歴史についても本文では詳しく書いています。単なる山登りのガイドではなく、生態系や歴史、里人のその山に対する想いなどについても記しています。それを抜きにしては里山の魅力は半減します。豊富な写真と合わせて、観ても読んでも面白い本になっていると思います。最近増えている山ガールや女性のハイカーにも楽しんでもらえるように、可愛いイラストを入れたり、美しい山野草の花のマクロ写真もたくさん入れました。もちろん、ベテランの藪山好き男性にもきっと満足していただける変態?コースも入れてあります(笑)。体力のある方には、23キロというロングコースもあります。
 扉は、千曲市倉科の三滝の最上部にある三の滝。真夏でも水温が10度と低く、爽風が吹き、気持ちのいい谷です。ここから三滝沢を詰めて、鏡台山まで約2時間半。標識も整備された登山道があります。冬は、条件が揃えば美しい氷爆が見られます。

 目次のパノラマ写真は、長野市南部の妻女山展望台からのもの。本文中には、特殊な技法で写真を6~10枚つないだパノラマ写真が、何枚も掲載してあります。目次に掲載された山は、38座。山名索引には78座載っています。コースは74と豊富です。ファミリーを含めた超初心者向けのコースから、一般向け、経験者向け、あるいはバリエーションルートが好きな藪山好き向け、体力の要るロングコースと、バリエーションも豊富です。
 各山の紹介は、まず歴史から始まり、自然の生態系へ。コースの紹介でも、歴史や生態系などにも触れています。ハイカーだけでなく、歴史好き、山野草好き、昆虫好き、サイクリストやトレランの人たちにも役に立つ本だと思います。実際、これいいですね買いますという人も大勢出会っています。また、山には登れないけれども山が好きな人、山に登れない日などに読んでいただけると幸いです。

 地図は、国土地理院の承認を得て私が描き起こしました。コースは縮尺の関係上、必ずしも厳密ではありませんが、必要以上に情報を入れ過ぎると、重要なポイントを見落とす恐れがあるので、できるだけシンプルにを心がけました。よって、所要時間は基本的には、登りのみを記しています。また、車で行かれる人が多いので、駐車スペースを必ず記しています。山名については、自然地名は貴重な文化財産との考えから、できるだけ記するようにしました。山名というのは、必ずしもひとつではないので、可能な限りそれらも本文中に記しました。

 信州の里山トレッキングの本はたくさんありますが、現在販売されているもので国土地理院の地形図を載せているのは本書だけです。他は略図やイラストで必ずしも正確とはいえません。方向と距離も分かりません。迷った時は全く役に立ちません。あくまで登山前後に参考にしたり楽しむものです。地形図を買っても山ごとに買うとかなりの出費になりますし、登山道は自分で描き入れなけければなりません。そういう意味でもかなりお得だと思います。実際、これはいいですねと言われることが多いのも分かります。コピーして自分なりの情報を書き入れることもできます。たまたま私がデザイナー出身で、画像加工ができるということなのですが、地形図は加工を前提に作られていないので非常に苦労しました。

 本文中には、私が撮影した様々な写真が豊富です(なんと668点)。パノラマ写真だけでなく、花(145点)や蝶などの昆虫、野生動物や地衣類、菌類から粘菌まで。コースの重要なポイントの写真を載せているのも特徴です。コース写真などは、本文と記号でリンクしているので、照らしあわせて読んで頂くと状況が分かりやすいと思います。もちろん季節によって変わりますが。
 この猛暑に信州といえども里山はさすがにきついですね。でも人気の蓼科山、黒斑山、水ノ塔山、東篭ノ登山、四阿山、根子岳などの亜高山も掲載しています。登らなくても高山植物や蝶などの写真も豊富なので、高原散策にも役に立つと思います。山名の由来や歴史なども記しているので、歴史マニアの方にもお勧めです。

 コラムは、10本入れていますが、実はこれが結構肝なんです。いずれもこのブログで非常にアクセスの多いものを再構成してリライトしたものです。意外な驚きや発見があると思います。
「怪しくも美しい粘菌も宇宙船地球号の乗組員(上の写真)」「みすずかる信濃の国の鉄バクテリアがずくを出す」「イカリモンガってなにもんだ」「猫にマタタビ、熊に石油」「「森の哲人」ニホンカモシカの好奇心」「オオムラサキの悲劇」「美味も毒も信州キノコ」などなど。長野県シニア大学の講座でも反応や評判がよかった話です。ホームページでは、ホール・マウンテン・カタログと記していますが、隅から隅まで里山の魅力が、ぎっしりと詰まった本に仕上がったと思っています。
 長野でのシニア大学の講座も大好評でした。来週の月曜日と金曜日には、松本のシニア大学で2時間の講座をしますが、そこでも里山の素晴らしさと共に危機を、そしてこの本の紹介もさせていただきます。里山ブームですが、里山を総体的に記したビジュアル豊富な本というのは、ありませんでした。そう言う意味でも多くの人達にお読みいただきたいと思っています。


 [追記]9月20日の信濃毎日新聞の書評欄「ふるさと長野の本」で、拙書が紹介されました。大変大きく扱っていただきました。また、書評が私がこの本を書く際に意図したことを的確に書いてくださっていて、感激しました。地方紙ですので全国の方は見られないと思いますので、紹介します。信州の山は、首都圏や中京圏、関西圏からも登りに来る方が非常に多いのですが、トレッキングだけでなく、歴史探索やトレラン、マウンテンバイク、撮影、研究など色々な目的の人に読んでいただきたい本です。山に登らなくても見て読んで面白い本だと思います。登山後に入れる最寄りの立ち寄り温泉も評判がいいようです。また、5月2日の信濃毎日新聞一面の「斜面」でも陣場平の貝母が紹介され訪れる人が増えました。薬草ですが毒草なので持ち帰りは遠慮していただいています。事故が頻発していますからね。スプリング・エフェメラル、春の妖精とか春の儚い命といわれるつつましやかな花です

 続いて、新潮社の『SINRA』11月号でも紹介されました。こちらの紹介文も、私の意図をよく汲んでくれています。「具体的で情緒豊かな文章」というのと「里山への熱い思いと愛情あふれる一冊」というのが嬉しいですね。「見やすい登山地図」というのも。これは私がたまたまカシミールやフォトショップ、イラストレーターを使えることを最大限に活かしたもので、この本の大きな特長となっています。コピーして自分なりの情報を書き込めるようにスペースもとってあります。Amazonでの立ち読み機能もできるようになりました。できればレビューの書き込みもお願いします。

私は大手新聞社や出版社の編集アートディレクターをしていたので、プロがやっても校正の難しさはよく知っています。拙書でも何度も何度も校正をしましたが、それでも間違いは出ます。昔、自著の校正はできないよと先輩から言われたこともあります。今回も、念には念を入れたのですが、確実に二箇所間違っています。お買い求めいただいた方、これからお買い求めいただく方には訂正をお願い致します。まず35ページの上の段。最終行の「飯縄山の中腹のある場所では」は誤りで、正しくは「飯縄山の山頂の北面では」です。しかし、残念なことにもう数十年前に天狗の麦飯は絶滅しています。
 次に109ページ中段4行目中ほど、「昔は冠着駅から一本松峠経由で」は、「昔は冠着駅から熊の入沢を登り古峠峠経由で」が正解です。ただこれは、途中から鳥居平へ登る道もあったので、私や母がどのコースを登ったのかは不明です。また、植物の同定でいささか怪しい物が数点ありますが、同定できないのでこれは据え置きます。粘菌については、胞子レベルまで観察しないと正確な同定は不可能なので、今回は名前を入れませんでした。また、山の状況は年々変わります。駐車場、コースの状況など。虫倉山の様に地震で山頂が崩落したり、登山禁止になるコースもあります。基本は自己責任です。拙書を参考にされるのは構いませんが、必ず現状をネットや自治体のサイトで調べるなどして最新の情報の確認をお願いします。また、地図を読み取る読図力を鍛えてください。それがあなたの命を守ります。

◉里山の歴史や自然に関するフォトエッセイやルポ、講演などを承ります。お問い合せは、左上のメッセージを送るからお願い致します。また、出版や講演の依頼もお受けします。別件ですが(村上春樹さんの件で)テレビ取材も受けています。お気軽にお問い合わせください。

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■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。

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