いつの間にか五月に入りもう三日になっていた。何時ものことながら風邪をひくと後ゴホゴホと何時までも尾を引く体質嫌な体質だ、今朝の新聞を見ると憲法論議のオンパレードと言うところ、賑やか賑やか。今日は憲法記念日だった。
十五面の声欄の隣なりの十六面に河童さんの「少年H」の我々より二つ下の昭和7年生まれの小林信彦さんが「今この国はどこにあるのか」とご意見というか想い出を含めて寄稿している。
敗戦より六十九年、当時の中等学校の生徒であった我々は同じような境遇で、それぞれ食うことも着ることも中には寝るところもどん底を経験して、無資源国日本は労働力が資源とばかりガリガリ働き現在の日本を作った。
小林さんの文章の中に「列強国」入りを望む政権の危うさ、と言う見出しがあり、アレいつの間にか今の内閣は明治時代の富国強兵の時代を望むようになったのか、と「あ然」とせざるを得なかった。何十年か前に聞いた言葉にいまさらの様に驚く事であった。
富国強兵は今の庶民の生活を保障するもののではない、あの戦前の生活に戻るか、トンでもない生活は発展途上国並み、軍備は列強国ではそんな事のため、そんな事のため稼ぎ通したのではない、未来の子孫のため豊かな郷土日本を作るため稼いできたのである。
列強国になる必要はない、一流経済大国で良いのではないか、世界に尊敬され 貢献できる国でいいのではないか。
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