晴耕雨読という田舎生活に憧れを持つ人も少なくないかもしれない。
然しながら、この時期のタンボに関してはこの言葉が当てはまらない。
「雨が降っても」と言うより、雨が降るぐらいでないと田植ができないからだ。
山岳地帯を控えたような大きな河川があれば用水に困る事は稀だが、たかだか数分で尾根に出てしまう丘陵地帯では雨水が大きな比重を占めるのである。
例年のごとく(と言っても、昨年は休耕だった)五月の末に田植をすべく田掻きをはじめた。
「狐の嫁入り」とでも言うのだろうか雲の加減で日が当たりながらも時折雨が降る。
そのうちに風が吹き始め黒雲がやってきて本格的な夕立になった。
どうしても今日中には水漏れしない程度に掻き上げておかなくてはと合羽を着込んで作業を続けた。
そのうちに
こればっかりは「三十六計、逃げるに如かず」である。
ちょうど娘がバイトに出かけるときだったので駅まで送り届け、帰ってくる頃には雨も止んでくれた。
まだ十分明るい時間だったので再出動となったのであった。
この時季になると祖母が口癖のようにしていた話を思い出す。
父の弟の結婚式がちょうど田植の真っ最中(当時は六月)で、
「あの時は大忙しだった。全く困ったもんだ。会社勤めでもそのぐらいのことは解りそうなものなのに・・・」
と愚痴ったものであった。
祖母が亡くなってからは母がその話をよくしていた。
今はもう、頷くぐらいしか意思表示が出来なくなった母からはもうその話を聞くこともないだろう。
タンボの畦にはムラサキサギゴケ(紫鷺苔)が小さな花をつけている。
さあ明日は姪っ子の結婚式だ(大爆)
然しながら、この時期のタンボに関してはこの言葉が当てはまらない。
「雨が降っても」と言うより、雨が降るぐらいでないと田植ができないからだ。
山岳地帯を控えたような大きな河川があれば用水に困る事は稀だが、たかだか数分で尾根に出てしまう丘陵地帯では雨水が大きな比重を占めるのである。
例年のごとく(と言っても、昨年は休耕だった)五月の末に田植をすべく田掻きをはじめた。
「狐の嫁入り」とでも言うのだろうか雲の加減で日が当たりながらも時折雨が降る。
そのうちに風が吹き始め黒雲がやってきて本格的な夕立になった。
どうしても今日中には水漏れしない程度に掻き上げておかなくてはと合羽を着込んで作業を続けた。
そのうちに
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こればっかりは「三十六計、逃げるに如かず」である。
ちょうど娘がバイトに出かけるときだったので駅まで送り届け、帰ってくる頃には雨も止んでくれた。
まだ十分明るい時間だったので再出動となったのであった。
この時季になると祖母が口癖のようにしていた話を思い出す。
父の弟の結婚式がちょうど田植の真っ最中(当時は六月)で、
「あの時は大忙しだった。全く困ったもんだ。会社勤めでもそのぐらいのことは解りそうなものなのに・・・」
と愚痴ったものであった。
祖母が亡くなってからは母がその話をよくしていた。
今はもう、頷くぐらいしか意思表示が出来なくなった母からはもうその話を聞くこともないだろう。
タンボの畦にはムラサキサギゴケ(紫鷺苔)が小さな花をつけている。
さあ明日は姪っ子の結婚式だ(大爆)