普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

日本文化を発信しよう

2008-01-04 16:18:52 | 国際社会

[日本のブ・カルチャーの浸透]
 1月2日のNHKの「英語でしゃべらナイト」に麻生太郎さんが出演するとの番組案内に惹かれて覗いて見た。
 その内容はNHKの番組案内によると、
 ゲストの麻生太郎さんは大の漫画好きで知られる。持論は「ニッポンのサブカルチャーは世界でとてつもないパワーを持っている!」。アニメ、マンガ、Jポップ、Jファッション…世界を席けんする“Jカルチャー”人気の秘密をスタジオで徹底討論!2008年、日本人の生きる道を探る。
と麻生さんの主張の線に沿って放送が進んだ。

 その中で印象に残ったものを列記する。
日本は多くの新しいサブ・カルチャーと呼ばれる文化を持っており世界中に拡がっている。それで悲観的になのでなくもっと楽観的になるべきだ。と言う麻生さんの意見。

・日本の漫画だけでなく宮本武蔵の五輪の書を読み、黒沢作品から日本人が自尊心と倫理観を持っていることを知った。文化は食事、北斎などとても洗練されていると言う米国人。

・写真付き携帯のように世界のどこよりも新しいアイディアを取り入れるのが早いと知った。日本は素晴らしい文化と日本人を持っている
 「文化の面からで世界に生き残るために一番大切なのは、何が一番大切か」と言う質問に、アフリカでは歴史から切り離されているが、日本には長い歴史がある。それを後の世代に残すべきだと言うアフリカ系米国人。

・日本の陶器の何処が良いかと問われて、「無作為」だと応えた外国人。

 中でも麻生さんの発言の中わが意を得たりと思ったのは
・日本人の良い所は、金を持って見せびらさないこと、権力を持って威張らないこと、控えめなことだ。
 然し外国人に対しては主張すべきことは主張すべきだ。
・日本は優れて技術力と管理能力で発展してきた。
と言う意見だ。

 私は約二十年間海外の技術者と関わってきたが、中華思想の中国人、長い従属の歴史を持つ韓国人などを含めて、控えめな日本人と違って、主張するばかりの外国人を多く見てきた。
 それと日本の強みとして技術力を言う人はいても、日本の優れた管理能力を言う人は殆ど無かったのに政治家の彼が管理のことを言ったのには感心した。
 生産現場ではその技術力とともにトヨタの「カンバン方式」や自主管理、クレーム処理などの管理方式の優れていることが、今までの工業を支えてきたことは皆知っているからだ。
 いや正確に言えば、ニッサン・ブルーバードなどを産んだ技術一本槍で管理の大切さを忘れて、カルロス・ゴーンさんを呼ぶ羽目になった日産自動車、クレーム隠しで大きく後退した三菱自動車など例外もあることが管理の大切さ示していることを忘れてはならない。


[麻生さんの考え方と世界の現状]
 同県人でありながら今更のように、麻生さんに始めて関心を持って彼のホーム・ページ
や彼を応援しているたろうのひめくり さんで麻生さんの考え方を調べてみた。

 その中に「多神教的発想のすすめ」で、麻生さんは日本における宗教的発想は、昨今の世界において頻発する宗教戦争を見るにつけ、日本が世界に向って堂々と主張できる普遍的な価値を持つ考え方だと思っているんです。
と書いてあった。

 正に私の主張
と同じだ。

 彼と私の意見が異なるのは、私はテロ問題の解決のために日本の宗教家と哲学者などによる日本の考え方の発信と言う、彼らの実情を無視した提案に対し、麻生さんはイスラエル、パキスタンの経済協力へ日本も手を貸して、パキスタンの貧困からの脱却でテロ行為の停止をはかると言う元外務大臣らしいより実際的な発想だ。

 然し世界の現状についての見方は与党の政治家らしく今世界は混迷状態にあるが、未来は開けていると言う彼の考えに対して、無責任な立場の私の見方は、世界の情勢はこのままだと、大きく悪い方向に変わるかも知れないと考える点で大きく違っている。
 私の考え方の理由は上記のブログにに譲るが、何からの形で日本が世界に貢献しなければ、日本自身が立って行かないことは麻生さんの考えと同じだ。

 経済問題で言えば、日本経済や企業が、米国主導のグローバル化にかぶれて日本企業が米国企業とそっくり形になれば、日本は投機に走る巨大なオイル・マネー(今日NY原油が100ドル突破したそうだ)や膨大な潜在的競争力を持つ中国、インド、多分これからはロシヤなどの波に呑み込まれて、競争力の低下→貧困化の進行が止まらないからだ。

 米国主導の経済拡張、クローバル化、民主主義に名を借りた膨張政策は行き詰まっており、米国の経済力の相対的低下、軍事力行使の限界など米国のリーダー・シップの低下、テロ行為の定着化はこのまま続くと思う。

[日本文化や考え方の発信]
 行き詰まりかけた世界情勢で、欲しいのは新しい発想だ
 それに対して日本文化はまだ和食ブームや漫画など少数のこと以外は世界的な拡がりを見せているものは多くない。
 NHKが紹介した知日派の日本人は世界的に言えば、まだごく一部に限られていると言うか数人か数十人に過ぎないと思う。

「多神教的な考え方」、「勿体ない」、「思いやり」、「気配り」などの日本古来の美徳はテロの拡散や弱肉強食に悩む今の世界には是非欲しいものだ。

企業は地域のためにあると言う倫理観会社の経営者、従業員は家族と言う考え方、それ基づく会社への忠誠心→自主管理活動など従来型の考えと西欧型の市場中心主義を融合し、環境を考慮にいれた持続可能な新日本型市場経済をいち早く確立し、それをグローバル化すかるなど日本から発信できる日本文化や考え方は閉塞状態の世界経済への特効薬になるかも知れない。

 これらを考えるといま少しづつ浸透している日本の芸術や所謂サブ・カルチャーや食文化以外にも、日本として多くの発信できることがあるようか気がする。

 前記の私のブログでも書いたが、これは世界に貢献すると言う奇麗事だけではない。
 下手をするす日本の経済の縮小や貧困化の定着に繋がりかねない深刻な問題を解決する唯一の道になるかも知れないと思う。

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