普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

石油問題と米国との関係の見直し(その場凌ぎの政治から抜け出すために改訂版)

2008-01-20 07:17:19 | 政策、社会情勢

[シンクタンク設立の必要性]
 私は06年8月に
その場凌ぎの政治から抜け出すためにで日本が抱えている大きな問題を取り上げそれをそれを将来を見据えて、基本的に且つ学術的に研究するためのシンクタンクの設立を提案した。
 そしてその主旨として石油資源問題を例として次にように書いた。
・今、原油高が進み世界的な問題になっている。
・この問題で一番根が深いのは石油資源の枯渇だ。
・この問題が致命的になるのは何時か判らないが、そう遠くないのは確かなようだ。
・この問題が必ず来る事、そして大変難しい問題であること。
・経済大国かつ資源小国の日本は最初にその影響を受けるのも間違いない。
・一方ブラジルは、米国の経済的支配から離れて、独自の砂糖きびからエタノールを作る従来の方法を進めている
・それで、日本にこの難しくて、必ず来る問題に対処する方法を研究する場を作ることが必要だ。
・これは政党の立場や、現在の諸団体の立場から離れた大局的な立場から研究する言わば、シンクタンクのようなものが必要だ。
・今でも、日本は石油問題関連して省資源の技術でで日本が世界に貢献している。
・もし日本が他の国々がこの基本的な問題に慌てふためきだす前に、一応の対策を発表することで、資源も核兵器も持たない、日本が世界をリードして行けるかも知れない。
・日本人は国民性として物事を深く、先見性をもって考えるのは苦手だ。
・そう言う日本だからこそこのようなテーマを大局的見地に立って研究する機関、シンクタンクの設立が必要だと思う。

 その主旨は今も変わらない、然し世界情勢は私か提案したときから1年半も経たない間に大きく変化した。
 それも悪い方に。
 それで改めて先の例に挙げた石油問題から、米国との関係見直し、米国型の市場経済の見直し、環境問題、少子高齢化、800兆の借金を産んだメカニズムなど各問題改めて取り上げて見たい。
  その内、
今日は石油問題と米国との関係の見直しについて考えて見たい。

[石油資源の問題]
 石油問題については、前に書いたので省略するが、それ以後のこの問題の進展は、周知のように
・バイオ・エタノール燃料の開発の世界的な拡がり→それに伴う食料不足→食料品の値上げ
・エタノール燃料の開発
の為の森林伐採→地球の温暖化
石油資源の取り合い→供給不足→投機資金の流入→石油価格の極端な上昇→物価の上昇日本の製造業の競争力の低下
と私が心配したように日本の経済や生活に直結した影響が出ている。
 そしておまけのように、日本ではガソリン税の暫定税率の問題が政争の具となっている。
 これも必要かも知れないが、資源小国の日本が石油問題をどう処理して行くのか考えるのも緊急かつ将来を見据えた大問題と思うのだが。
 そのためのシンクタンクだ。

[永久に米国に依存してゆくのか]
 前述のブログで
・世界の歴史で見るように世界を制覇した国々は必ず何時かは滅びるか、衰えるのは、間違いない。
米国も多くの不安要因を持っているし、世界からみれば必ずしも好感を得ていない
歴史の中で、米国は最悪の国として描かれる可能性もある。
 核兵器を開発して全世界に広めた国。
 その核兵器を使用した最初の国。
 二次大戦後、世界で一番余計によその国で戦争をした国。
 折角出来た国連で一番拒否権を発動した国。
 処理の難しいテロリズムを誘発させ拡散させた国。
・若しその様な評判の悪い米国がぽしゃった時、それに頼りきった日本の世界における立場はどうなるか。外交方針は。どうして国を護るのか

と書いた。

 さらに昨年の3月18日の米国との関係の見直し
 民主党優勢などの国内問題、中国の台頭などの国外の情勢の変化に応じて、米国の動きが少し変わってきていること、そしてその例として
 死に体のブッシュ政権、イラク情勢の悪化、北朝鮮への経済制裁解除、慰安婦問題に見る中国系住民の影響力増大、米国と中国の経済的結びつきの増大、米国経済を支えてきた、住宅バブルの雲行きの悪化
など挙げた。

 これは書いた時から余り時が経っていないので、情勢の変化は余りないが、大きく変化したのは住宅バブル崩壊→サブプライムローンの破綻だ。

 心配性の私は、サブプライムローン破綻より、米国経済を支えてきた、住宅バブルの崩壊の方に大きな問題があると思っている。
 私の書いた米国経済を支えてきた住宅バブルとは勿論経済学者の言ったことの受け売りだが、米国経済を支えて来た住宅バブル破綻した後何が米国経済を支えてくれるのか明るい展望について語る経済学者の話しを聞いたことがない。
 ということは今後米国経済を支えるものは当面か半永久的かしらないが見当たらないのではないか。

 今また米国を襲っているレイオフの嵐は、必ずしもサブプライムローン破綻→金融機関の膨大な損失の影響だけではなくて、日本がもろに影響を受けていると同様に、台頭する中国の影響が大きく影響しているような気がする。
 詰まり円安ドル高が示すように、米国の経済上の地位の低下の傾向が今後も続くかもしれないことだ。
 
詰まり米国は世界で唯一のリーダーでは無くなったのだ。

 日本は米国の属国かと一部では良く言われる。
 それは、日本が事実上の米国の軍事保護国であり、その上輸出しか道のない日本の最大のお客様だったから米国の意志を無視出来なかったのだ。

 事態は変わった。
 中国、インドなどアジア諸国の台頭で米国は唯一の最大のお客様の国ではなくなった
  その点では今までのような米国の貿易面での高圧的な要求に屈しなくても済む様になった。

 然し、米国との関係の見直しは素人考えでも、国の基本的な行方決める問題で、米国だけなく中国その他の国への反響も大きいので、大袈裟に議論するべき問題でなくて、秘密の内にに粛々と進めるべきだろう。

 唯、問題が大きいからと言って世界情勢や米国の立場の変化を考えると、どちらへ進むから知れないが、惰性で米国追随のまま放っておける問題ではないと思う。
 それこそ石油問題のように、その場になって慌てふためかなくてよいように、米国との関係のあり方を研究するのにはシンクタンクが一番適した機関だと思うのだが。

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