とうとう来るべきものが来た。
産経新聞のFNN合同世論調査によると、下記にように麻生さんに対しては国民から散々の評価を受けている事が判る。
以下個々の数字について考えて見たい。
・麻生内閣の支持率:(27・5%)、政権発足時(44・6%)
・個人の支持率:麻生さん(31.5%)、小沢さん(32・5%)
何よりも先に、とかく政府・与党寄りと言われる産経新聞の調査でこのような結果が出たのは、自民党としては良く反省すべきだと思う。
それと自民党に取って一番の打撃だったのは、自民・民主の党の評価は大きく変わらないが、一つだけ大きな差があったのは、麻生さんへの支持がどの世論調査で見ても、小沢さんのそれより倍近くの支持(9月調査で麻生さんが54%、小沢さんが26%)を得て来たのが、今回の様に逆転したのは麻生人気に頼ってきた自民党に取っては、致命的な打撃になるかも知れない。
・主張の説得力:麻生さん(27・9%)、小沢さん(51・5%)
麻生さんの数々の失言も、冷静に考えれば一理も二理もあることを言っているが、マスコミがその失言の裏にある基本的な問題については言わず、失言ばかり取り上げていることと、発言したことがころころ変わる麻生さんの発言に説得力がある訳がない。
失言問題の取り扱いに対するマスコミの批判はあるが、それを生み出した首相としての麻生さんは謙虚に反省すべきだ。
それに比して政局優先のことしか言わない小沢さんだが、その発言が振れることがときとぎはあっても麻生さんほどない小沢さんに軍配が上がるのは致し方ないことだ。
・政策の支持:麻生さん(28・3%)、小沢さん(36・4%)
・景気対策:評価する(16・2%)、評価しない(71・3%)
・定額給付金を景気対策として適切?:適切とおもう(18・3%)、適切だと思わない(76.9%)
政策の支持については、最近の二次補正予算案の審議を早くせよという小沢さんの言う事に筋と追っていること、それに反して「景気対策に必要なものはスピードだ」と言いながら逃げて廻っているように見える麻生さん態度がそれぞれの政策支持の数字の違いに大きく影響しているような気がする。
その一番の理由が定額給付金の問題点を野党からつつかれるのが怖いからと報道されているが、それは今のなっては頼るしかない公明党からのその前身の定額減税の提案を渋々呑まされたことが今に尾を引いているのだ。
自民・民主それぞれの政策そのものは似たりよったりで公平に見れば、同じ程度の数字と思うし、景気対策は今の経済の大きな変換期で専門家でも具体的で的確な提案が出ないのだから、麻生さんの景気対策は評価されないのは当然だし、一方の民主党は具体的な景気対策は知らないが(多分ないと思う?)出ても自民党と同じ位の評価しかされなないと思う。
・外交政策を評価する(28・3%)
外交政策の評価が低いが、公平に見て麻生さんはまあまあ良くやっているような気がする。
穿ち過ぎから知れないが、アンケートでマイナス評価が続いた後、惰性でマイナス評価をしたのかも知れない。
いずれにしてもネット上ではともかく一般の国民は外交には余り関心がないのが、このような評価になったと思う。
・麻生さんの指導力:評価する( 15・8%),評価しない(71・9%)
・麻生さんの言動;評価しない(78・4%)
・麻生さんの人柄:評価する(33・1%)、評価しない:56・7%
麻生さんの指導力や言動についての数字が示すように、マイナス評価は万人が認めるところだ。
指導力については、麻生さんの自民党ないの基盤が弱い事、政策についての自信が強い余り、独りよがりとか独り飲み込みが過ぎるのが、数々の政策に対する発言の振れに繋がっている。
今日の読売で麻生さんの学校の先輩に当たる島村宜伸さんが「麻生さんが独りぼっちだから支えてやらねば」と言ったと伝えているが、私が前にも書いたように、麻生さんも安倍さんのように「裸の王様」状態になっているような気がする。
麻生さんの人柄については、文字通りの「人が良い」の一語につきると思う。
「人が良いから」自分の言った事が問題ななったり、他に良い案があれば直ぐに謝ったり、政策を変えたりしてしまうのだ。
然しそれが首相として適正かと言えば逆だ。
その点だけで言えば何かうさん臭い気もする小沢さんの方がより適性があるかもしれない。
・日本の首相にふさわしい人物:小泉さん(11・5%)、小沢さん(11・4%)、麻生さん(8・8%)
私は麻生さんの同じように孤軍奮闘し、同じような問題発言を良くする大阪府の橋下さんが、麻生さんと違って依然として大きい支持を得ている理由を考えると、立場の違いはあるが、政策に僅かの修正はあっても、基本的な政策に振れが無い事だと思う。
小泉さんについても、その基本的な政策について振れないのが、最後まで高い支持率を得ていたことを知るべきだ。
麻生さんはもう遅いかも知れないが、これからは関係者と充分に協議をした上で、筋を通した発言をし、そしてそれは余程の事が無い限り変えないことを通す事だと思う。
今日のテレ朝で、年内にその存廃について方針を決めるとされている「雇用・能力開発機構」や「私のしごと館」の取り扱いについて取り上げていたが、その方向はとにかくマスコミの餌食とならぬように、しっかりとした結論をだしてもらいたいものだ。
それと麻生内閣の支持率低下でも書いたが、党内の勢力を結集して挙党一致の体制を作り直すか、今のままで進むか、今問題になっている諸改革に対する官僚の抵抗に断固とした態度で臨むか?
麻生さんが自分で決めるしかない。
私は彼の決断の結果はどうであれ、その決定が彼の政治生命の終わりにならぬように身を処して貰いたいと思う。
何故なら麻生さんは首相としてしはともかく、安倍さんと共に日本の政治にとってかけがえのない人だと思うからだ。
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