小沢さんの、公設第1秘書が逮捕・起訴された西松建設違法献金事件に関して、民主党が設置した第三者委員会の報告書について、読売は民主「西松」報告 検察・報道批判は的はずれだ、朝日は民主党―自浄力が問われ続ける、産経は民主党第三者委「形式犯」決めつけは残念の各タイトルの社説でコテンパンに批判しています。
報告書の内容は第三者委員会発足当時から予想されていたように、検察・報道批判、小沢さん擁護で特に目新しいものではありません。
然し一つ心に引っ掛かったのは、読売が指摘した「法相に捜査中止の指揮権発動を求めるかのような表現」が盛り込まれている」ことです。
第三者委員会のメンバーでもと東京地検検事の郷原信郎さんは、小沢さん秘書の逮捕の時から、これは国策調査だと訴え、各マスコミの議論をリードしてその存在感を示していたのに、今回の報告で「法相に捜査中止の指揮権発動」と取られる表現を入れるなど考えられないことです。
一般の人達は心の半分ではその内容についてはほぼ予想していても、残りの半分は第三者委員会に期待していたと思います。
つまり世論調査が示すように、国民は小沢さんの異常な金額の特定企業からの献金問題の事実を知りたかったのです。
そして同委員会がその期待に添って見せるかもと淡い希望を抱いていたと思います。
然し結果的には国民の知りたい事実は全て肩すかしされ、国民の期待は見事に裏切られたという感じです。
もし第三者委員会が小沢さんの責任について鋭く切り込んでいたら、明らかに民主党の支持率は上がると思ったのですが、 今のような報告書なら始めから第三者委員会を立ち上げないほうが民主党に取っても良かったと思います。
後は各社の社説が指摘するように、民主党の自浄能力を示すことでしょうが、選挙間近な今では、それも多分無理で本心はその気でも(またはこれで儀式は終わったと思っていのかも知れませんが)、結果的には頬被り状態で終わりそうな感じです。
然しマスコミの反応から考えると、この批判のある第三者委員会の報道は、民主党にとってはごく小さい失点で、やはり報道は自民党の鳩山・西山のバトルと麻生さんの対応が中心になるでしょう。
ただ一つ問題なのは、もし民主党がこの問題を放置し、そして西松事件の公判が衆院選の前に行われば、民主党にとつて大きな打撃になる可能性がありますが、それこそ裁判所と検察の判断次第です。
政権交代論者の私としては、自民・民主双方とも懸案の問題を巧く処理して、がガップリ四つに組んでの政権論争をし、マスコミが双方の政策を批判の形で参戦し、それを通じてどちらが政権を取っても国民の為になる政策を練り上げて貰いたいのですが、余りにも奇麗事過ぎる話しで、結局は儚い期待に終わりそうなのが残念です。
(実はここまで昨日エントリーする予定だったのですが、夕方になって鳩山総務大臣の辞表提出の報道が舞い込んで来ました。)
これは民主党にとってこのうえない朗報です。
そしてマスコミは、民主党の第三者委員会報告書の批判も、両党の政策論議などそこのけで、しばらくは鳩山さんの辞表提出の報道ばかり、麻生さんのリーダーシップ不足の批判を展開することになるのでしょう。
嗚呼!!!
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