普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党は党の体質を見直せ

2009-06-28 16:52:06 | 麻生内閣

[直ぐに支持率低下に結び付けられて報道される麻生内閣]
 東国原さんの「自分を自民党総裁候補にしろ」の仰天発言、や麻生さんの党内人事入れ換え問題でまた麻生さんの支持率低下か?とマスミコが批判しています。
 然し、古賀誠選挙対策委員長が人気の東国原さんの自民党入りを進めたのは、小泉さんのときの「ホリエモン」さんと同様の手法で、その時はマスコミは何も批判しませんでした。
 問題なのは東国原さんが思いがけない発言をしただけで、古賀さんの責任ではなく、増して麻生さんの責任ではありません。(*注1)
 党内人事入れ換え問題の真偽は判りませんが、報道によれば麻生降ろしの対抗策だったそうですが、麻生降ろし勢力の反対にあってまた麻生さんの発言のぶれを生じ、その支持率低下するかも知れないと言う原因の一つに上げられています。

[自民党内に起きている異常現象]
 私は政権陥落の危機にある自民党の、民間企業では考えもつかない異常現象の原因について考えて見ました。
 武部・中川秀直両元幹事長、山本拓衆院議員、 (小泉チルドレンに一定の影響力を持つと言われる)棚橋泰文改革加速議員連盟会長などがマイクの前で、公然と麻生批判を繰り返して、麻生内閣だけでなく自民党の支持率を下げるのは何故でしょう。
 普通なら、このようなことはマスコミの眼の触れない所で、麻生さんに直接談判して自分たちの政策の実行を訴え、もし麻生さんがそれを拒否されれば、麻生さんに交渉して決裂したと説明をしなければ、マスコミや大衆に訴える彼らの行動の(自民党員としての)正当化を疑われるばかりです。
 おまけに、お決まりのようにいつもの加藤紘一さんが出てきて、「自民・都議選敗北なら首相交代論」など他人事のように解説しています。
 普通のセンスからすれば、彼らがこんなことをマスコミに訴えるなどピンボケしているとしか思えませんが。
 勿論、政情が安定しているときに、賛成・反対の意見が出るのは良いことですが、こと自党の政権陥落、企業で言えば破産状態になったとき、一致団結するのは当然なのに、自民党が、この様な浮世離れした状態になるのでしょうか。
 これに対して、自民の都道府県連から「首相批判するなど愛党精神ない」と批判されるのは当然です。

[古くさい手法から抜けられない自民党]
 自民党は政局が混迷に陥ったり自党が危機状態ななってときに決まって打つ手があります。
 それは名目上の総理大臣を選んで、裏で実力者が彼をリモート・コントロールする手法です。
 その最たるものは全く理念の違う社会党から村山富市さんを総理に担ぎだしました。
 そして所謂自虐発言と批判され今日まで禍根を残した「村山談話」の発言となりました。
 その反省もなく、その後も時々首を捻るような人達を担ぎ上げました。
 勿論担ぎ上げられた人には何の責任もないので、その人達の名誉のために名を上げませんが、歴代総理の名簿を探せば直ぐ判ることです。
 ・最近のことで言えば余り実績はないが、拉致問題の強硬態度で一気に人気の出た安倍さんを担ぎましたが、小泉さんの大勝→自民党全盛と最大派閥に属していたお蔭で、黒幕の人達の出番はなく、少なくとも参院選まではボロを出さずに済みました。(*注2)
・福田さんの後、党内基盤が弱いが、人気のある麻生さんが選ばれました。
 そして幸か不幸か組閣直後に未曽有の金融・経済不況が起こりました。
 そのために麻生さんのシリーズものと言えるような発言のブレの報道が続き麻生内閣の支持率低下の一原因となりました。
 その原因は勿論党内基盤の弱い麻生さんの考えと、彼をリモートコントロールしようとした、党内の一部グループの考えの食い違いがそのおもな物でしょう。
 最近の例で言えば、今、麻生内閣のアキレス腱に成り掛けている、日本郵政です。
 今日のテレ朝の「サンデー・プロゼクト」では元総務大臣の鳩山さんが、「麻生さんの判断がぶれたのは、誰かは知らないが背後に大きな圧力があったのだろう」と言っていました。
 勿論、話しを公平なものにするために、麻生さんの責任についても言わねば成りません。
 彼の失言の中で最大なものは、 (自民党の政策の売り物だった)郵政改革に反対だった」と言う、政権党の政策に全面的な責任を負うべき総理大臣が責任回避と取れる発言をしたことです。
 これで一気に麻生さんの支持率が急落しましたのは明らかに彼の責任です。
 そしてその発言が小泉選挙のお蔭で今や党内の一大勢力になってる、郵政改革支持支持グループに疑惑と反発を招いたに違いありません。
 麻生降ろしの発言をした人達から、鳩山元総務相のグループの山本拓さんを除けば、麻生さんの党内人事の発言の振れを起こさせたのが誰だかすぐに想像がつきます。
 彼らは麻生さんを担いだ時、彼らの勢力とそのバックの小泉さんの圧力があれば、麻生さんを思うように動くし、また動かせるだろうと思ったのでしょう。
 それで、麻生さんが彼らの思うままに動かないので、内閣や自民党の支持率低下を招くような活動を躍起になってしているのでしょう。
 これは郵政問題だけでなくて、農水省などの地方組織の統一、厚労省分割、特定財源の一般化などで各関係の族議員が、麻生内閣に大きな影響力を与え、結果として野党の攻撃の種になり、内閣の支持率低下に繋がっていると思います。

[常道に戻れ自民党]
 自民党は総裁選びは、人気より人物本位で選び、選んだ以上は多少の考えの食い違いがあっても、自分たちが選んだ人を支持し、どうしても譲れない時に党議に掛けてその結果に従うと言う、子供染みた言い方からも判りませんが、民主主義の本道に変えるべきだと思います。
 そして自民党の危機のときは小異を捨てて大同につき、挙党一致でことに当たるべきです。

  昔のような社会党が野党第一党で、誰を担いでも何をしても、政権が転がり込み、維持できると言う自民党に取って古き良き時代は過ぎたのです。
 国民にとって、今は少し頼り無いが、試しにでもやらせてみたいと言う民主党が現れたのです。
 麻生さんも首相としてかなりの仕事をしましたが、一般人の印象として(四方八方から足を引っ張られた) 「彼の唯一出来ることは解散権の行使しかないのか」と思わせるのは、日本としてまた日本人としてこんな可哀相なことはないと思いますが。

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*注1:丸山和也さんの発言
 ついでですが、古賀誠さんの手法を非難した丸山和也さんは、自分自身がタレントとしての人気を利用されてリクルートされたこと忘れています。

*注2:
逆に黒幕の大物の人達が、安倍さんの問題閣僚の処理とか強引な手法などについてアドバイスし、小沢さんへの対応などもっと助言していたらと今になって思うのですが。