普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

日本の国柄を守ってくれた蒋介石

2010-04-12 14:26:26 | 国際社会

 昨日の「たかじんのそこまで言って委員会」に珍しく元総理の森喜朗さんが出ていました。
 話の上手いことと政界の内幕を知っている彼だけあって、うるさ型の多いパネルの中で番組を彼が殆ど仕切っていました。
 自分が日本一の総理だ、河野太郎を幹事長代理にするのは愚かなこと、谷垣さんは高橋紘一さんと森降ろしをやったことなど言っていましたが、その中で一番私の気を引いたのは、彼の親台湾の話です。
  彼は李登輝さんの病気治療に反対する中国に遠慮してためらう河野洋平さんの反対を押し切って、入国を許可しました。
 その理由として、敗戦後米国とロシヤが朝鮮を分割したのに、蒋介石が日本の平和維持には天皇がいるのに、分割すれば日本はどうなるかと言って反対したから(ロシヤから千島、米国から沖縄をとられたけれど)今の日本があるのだと話して居ました。
  詰まり森さんは蒋介石の後を引く国民党の李登輝を大事に扱ってその恩に報たと言うのです。
  私は敗戦後、蒋介石が自分達の立場から言えば、日本軍からあれだけ酷いめにあったのに、賠償を全て放棄すると宣言した報道を聞いて、日本は中国とは戦争には勝ったが、道義的には中国から負けたと思った記憶がありましたが、彼の話は始めて聞きました。
  それで何故、蒋介石
が日本に対してあの穏便な穏便なことをしたかを Wikipediaで調べて見ました。
・蔣介石は、日本の高田の砲兵学校で軍事教育を受け、日本に亡命した際には日本政財界による支援で清朝打倒に奔走するなど、その生涯において日本との関係が深かった。
   彼を匿ったのが後に総理になった犬養毅
さんと、右翼のボス的存在の頭山満さんで、彼らはその他にも中国建国の父と言われる孫文も匿っています
・日本の敗戦後は、「以徳報怨」(徳を以って怨みを報ず)と称して日本兵の中国大陸からの復員に最大限の便を図った。これは当時中国に駐留する日本軍が強力で、戦争中の国民政府軍が兵力は日本軍を上回っていたにもかかわらず連戦連敗であったため、なるべく刺激せずに穏便に撤退させたかったというのが真相のようである。 (以下反対の立場の意見も付記しています。)
日本を連合軍が分割占領することや天皇制廃止には消極的だった。日本のことを熟知していた蔣介石は、ルーズベルト大統領からしばしば意見を求められている。「日本の起こした戦争の主犯者は日本軍閥であるから、日本の国体問題に対しては戦後の日本国民自身が解決すべきであると考える」と述べている。
・カイロ会談では、中華民国は日本に進駐する考えのないことを表し連合国側の占領政策を変えさせた結果、ソ連の北海道進駐を阻止する重大な起点になった。もっとも、蔣介石は、戦後の国共内戦の勃発を予想しており、兵力を日本占領に割くことをためらっていたという説もある。
彼は文化や習俗の面で、非常に日本を尊敬していた。また、明治天皇を尊敬しており、戦後も総統代理として(息子の)蔣経国を明治神宮へ公式参拝させている。
・第二次大戦中に、日本軍が拉孟・騰越で連合軍の大軍を相手に戦い、それぞれ味方の6倍の損害を与えて玉砕したことを讃え、「東洋道徳の範とせよ」と中国軍に訓令を発している。

  蔣介石の親日→抗日→親日の動きと日本国内の評価の詳細については、上記 Wikipediaをご参照願います。

  他にも、田中首相が日中講和に成功した背景には国粋主義者たちが匿った孫文や日本に留学した周恩来の存在がありました。
  そして、彼らを動かしたのは犬養毅や頭山満などの国粋主義者の動きと、彼らを感心させて日本の環境があったのだと思います。
  蔣介石や孫文や犬養毅や頭山満などの時代は、中国は清朝の末期、日本は勢力拡大の時期に当たっていました。
  日本では頭山満を代表とする国士(国中の人物の中でも特に優れた人物のこと、転じて、その国を憂い、その国のために私財を投げ打つなどして貢献する人のこと)と言う人達がいて、中国からの亡命者と行動を共にしたり、単身で満州や蒙古にでかけて活躍する人達がいました。 (当時彼らが表向きの馬賊になったり、関東軍の密偵になって活躍した話がよくされていました。)
  当時は日本全体が活気に溢れていた時代でした。
  然し今のような時代に幾ら国を憂えても、彼らのような活動ができるかどうか判らないし、その時代から日本は戦争に突入しそれに国士も参加していたので、当時子どもから青年になりかけの私がとやかく言える立場ではありません。
  然し、事実は彼らの活動から親日の蒋介石が生れ→日本分割の阻止や賠償の放棄などの恩義を感じた親台湾派の森さんや平沼さんが生れ→韓国とは違って日本の留学経験や日本軍隊の経験もある李登輝さん、日本に帰化した金美齢さんのような親日派の人達が台湾で生れたのには、なんだか考えさせられることが多いような気がします。

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