普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

党首討論・こんなことで日本はどうなる

2010-04-22 11:06:48 | 鳩山内閣

 昨日の党首討論の放送予定を見て一日中家にいる私としては(何となく忙しい皆さんに代って見ておかねばならないような感じがして)少し重たい気分でテレビのスイッチを入れました。
 論旨が支離滅裂、責任転嫁が目立つ鳩山さんと、追及不足の谷垣さん。
 どちらも首相としての支持率が10%を切るだけの人達の論戦。
 こんな事で日本が一体どうなるだろうかと、いつもの老人の心配症が出てきて、見ている内に次第に侘しくなったのを我慢して最後まで見ました。
 党首討論ではマスコミからもう少し政策論議をすべきだと言う批判がありますが、今日は谷垣さんの鳩山さん攻撃の手法、つまり喧嘩の仕方について考えて見たいと思います。
 と偉そうなことを書きましたが、じっくり考える事は好きですが、咄嗟の反応が鈍い私、そして気が弱い私は喧嘩が一番の苦手です。
 然しそんな頭の回転の遅い私でも討論を聞いている内に鳩山さんの返答に幾つかの矛盾点があるのに気付きました。
・谷垣さんが鳩山さんへ「そろそろ腹案を明らかにすべきだ」との指摘に対して「地元よりも、まず米国に理解されるかどうか、水面下でやり取りしないといけない。米国が理解を示さないなら、地元に迷惑をかける」と答えた。
 事実は米国は地もとの賛同が日米合意の前提条件であることが伝えられています。
 だから鳩山さんの言うように米国の理解が先で地もとが後では、永久に話が進まないことになります。
 谷垣さんは何故この点をさらに突かなかったのでしょうか。
・谷垣さんは「徳之島は案なのか、案ではないのか」と再三迫ったが、首相は「ご容赦願いたい」と明確な言及を避けた。
 その一方で、鳩山さんは海兵隊が持つ抑止力に関し「役割は大きい。だから沖縄からあまり遠くまで海兵隊を移すことは適当ではない」と発言。

 鳩山さんは沖縄の負担軽減のため他県への負担拡散を党首討論でも何度も言っているのですから、沖縄から遠くない県と言えば、鹿児島県しかありません。
 谷垣さんはこの点を突いて徳之島でなかったら鹿児島県の何処を考えているのかと追及して、鳩山さんにぐうの音も出ないまで追い詰めることが出来たのですが。
 その他も、鳩山さんの「普天間の危険性の除去が一番大事だ。結果としてそれが普天間返還につながるよう、最大限の努力をする」と約束の移設先が見つからなかった時の言い訳までしていました。
 然し一番徹底的に追及すべきだったのは、小池百合子さんがTwitterで「旧政権に任していればあのまま、普天間返還されずに2014年の期間がずるずる先延ばしされていた」(党首討論での鳩山発言)総理がFACTを掴んでいない証拠です。誰かが正しい情報を入れないと、とんでもないことになる例。
と書いていた鳩山さんの発言です。
 
 鳩山さんはこの件に関して、いつもの持論の「前政権は辺野古の海の埋め立てが出来なかったではないか」そしてそのまずるずる進めば、「普天間返還されずに2014年の期間がずるずる先延ばしされていたかも知れないし、日米安保がおかしくなったかも知れないと思い、「エイヤッで」辺野古反対をきめた、あの選挙で勝利させていただいた。辺野古の海を埋め立ててはならないという沖縄県民の意思だった」と言っていました。
 これこそこそ、自民党の政策に触れた問題でマスコミの言う堂々とした政策論争になる所でしたが、谷垣さんは何故か鳩山さんの発言を無視して、他の攻撃のテーマに移ってしました。
  鳩山さんから言わせれば、谷垣さんがこのことで何も言わないのは、鳩山さんの意見に同意して前政権の非を認めたことになると思うのですが。
  この件に付いては石破さんも国会の質疑で言って居ましたが、埋め立て前の環境調査待ちで着工寸前だったそうです。
 谷垣さんは
 辺野古への基地の移転の反対していたのは県民のごく一部だったこと、
 沖縄県全体としては、沖縄県知事や当時の名護市長を始めとする沖縄県民の国のためを思っての苦渋の決断だったこと、
 そこで衆院選が始まって民主党がこれと言った具体案もなく(そう言えば民主党が野党の時、与党から対案を出せといつも言われていましたね。)、「国外すくなくとも県外」と言う耳触りのよいこと言い出したのが、今日の混迷を招いているのだと反論・追及が出来たのですが。 (どのマスコミもこの問題のこじれた最大責任は鳩山さんと言っています。)
 然し事実は谷垣さんは普天間基地問題もそうですが、それ以外にも攻撃目標を拡散させて鳩山さんを逃げきらせてしまいました。
 討論終了後の民主党席の拍手は、外野の眼からみれば安堵の拍手のように聞こえました。
 谷垣さんは政権攻撃の目標を政策より、鳩山政権の政治と金の問題と普天間基地問題の攻撃に絞っていたようですが、それならそれで鳩山さんがどの言い方で逃げようとすることは判っているのだから、それに対する攻撃方法を考えておくべきでした。
 その為には石破さんを始めとするその道に詳しい人や喧嘩の上手い人達など人材もいると思うのですが。
 それと攻撃は鳩山さんが返答に詰まるまで一点集中でぐいぐい押して行くべきでした。
 もし谷垣さんが別の政治的な意図があって、鳩山さんに武士の情けを見せたのなら話しは別ですが、外野から見ると谷垣さんも数々の離党者が出ていてそんな余裕はないと思うのですが。

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