普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

みんなの党上げ潮の意味するもの

2010-02-11 07:08:47 | 自民党

 昨日の読売新聞のweb版にみんなの党、じわり存在感…民主・自民も警戒の記事が載っていました。
・みんなの党(渡辺喜美代表)が存在感を徐々に増している。
・「政治とカネ」の問題などでつまずいた民主党や、その民主党を攻めきれない自民党に飽き足らない有権者の受け皿になるとの見方があり、今夏の参院選に向けた候補者擁立作業も急ピッチで、他党は警戒を強めている。
・世論調査のみんなの党りの支持率
 読売新聞:みんなの党の政党支持率は1%、参院比例選投票先で2%(共産、社民2%)
  毎日新聞:6%(公明党5%)
 短波放送「ラジオNIKKEI」(個人投資家対象)50%(1位)
・先の衆院比例選では社民党に肉薄する計約300万票を獲得、5議席を確保、(比例選ではもう1議席増やせるところを候補者不足で見送り)川田龍平氏が入党、自民党を離党した小野次郎氏が参院比例選候補に名乗り。経済団体などから意見交換を求められることも増えているという。
・政界再編論者の渡辺代表は参院選に向け「2ケタの当選者を出せば、その後の政界再編で中核的役割を果たせる」と計算。現時点では選挙区1人、比例選3人の4人の公認を決定。今後、東京、神奈川、大阪などでの擁立を目指し、福岡、栃木などでの戦いも視野に入れる。他党も「行政改革や公務員制度改革への国民の関心は高い」(自民党幹部)と、警戒を強めている。

[私の意見]
みんなの党が存在感を増した理由

・代表の渡辺喜美さんが、国民から大きな支持を得ている行政改革の熱烈な推進者の一人だ。
・その点で同じく国民から支持を得ている民主党が鳩山さん、小沢さんの政治資金問題でケチを付けているが、みんなの党はクリーンなイメージを持たれている。
・自民党は「政治と金」や政策で民主党の攻撃姿勢を強めているが、自民党もその点で同じ弱みがあり、攻撃も中途半端に終わっていること、自民党自身の態勢建て直しも進まず自民党支持層の欲求不満のもとになっている。みんなの党がそのような国民の受け皿になっている。 
・渡辺さんの政権批判も自民党と同じことをいっても弱みがないだけに国民にそのまま受け入れられている。
・党の国会議員6名の半分を占める渡辺喜美さん、江田憲司さん、浅尾慶一郎さんの3名ともマスコミへの露出度も高く、清新なイメージを持っている。

自民党へ
 「行政改革や公務員制度改革への国民の関心は高い」と党の誰が言ったのか知りませんが、このことは麻生政権時代から判っていたのに、麻生さんが指示した国の出先機関の廃止・縮小は頓挫、厚労省分割案の立ち消え、国家公務員の幹部人事を一元管理する「内閣人事局」への組織の移管は人事院総裁の反対で腰砕けに見るように、麻生さんの足を引っ張り、結果として衆院選大敗の一因となったことへの反省に基づく党内改革を進めているのでしょうか。
参照: 中川秀直さんの動きから見た自民
[公務員制度改革]
 そして「行政改革や公務員制度改革について国民の関心の高い」ことを見落とすか軽視していた反省をしているのでしょうか。
 私はその原因は、衆院選を前にして、地方組織の批判にも耳を傾けずに、党内紛争を繰り返していたことが示すように、党本部と地方組織、更に言えば党本部と国民の間の意識の遊離にあると思います。
 その運営方針への反省がいまだに無いことの象徴的な例が、党のホームページの意見欄の字数制限800字(民主党は2000字)です。
 詰まりお前達の意見を聞いてやるから、読みやすいように簡単に纏めろと言わんばかりの態度です。
 自民党と言わず政党の原点は国民にあると思います。
 民主党の鳩山・小沢問題と言う大きな敵失に関わらず、自民党は低支持率に喘いでいます。
 その支持率の向上の第一歩が政策は勿論ですが、党内組織やその運営の見直しだと思います。
 自民党の幹部が言ったように、自民党はみんなの党の存在価値拡大の意味を良く考えるべきだと思います。

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日本のリーダーの誰を選ぶか?

2010-02-09 15:19:09 | 政策、社会情勢

 7日の「鳩山さんと小沢さんの関係」を書いている内に、日本には果たして政治的リーダーに足りる人がいるのかどうか心配になって来ました。
マスコミへの露出度が高い人
鳩山由紀夫さん:私は最近の彼の発言を殆ど聞き流していることに気がつきました。
 と言うのは鳩山さんが民主党政権のスポークスマン化しており、彼の発言はその場しのぎに過ぎず、閣僚など政務三役の発言を聞いたほうが、鳩山政権の今後の方向をより正確に示しているからです。
 民意、民意と言って普天間基地問題をややこしくさせるなど、余りにも場当たりのことばかり言うからです。
 幹事長時代の「秘書の罪は政治家の罪だ」の発言、首相になって秘書の逮捕に関して、「自分の重大な責務を全うすのが」自分の責任のとり方だと言うように発言のブレが大きいからです。
 鳩山さん自身と「政治資金疑惑があっても辞めなくても良い」と言う国民が勘違いしているのは、鳩山さんが居ても居なくても、国民の支持する政治主導の行政改革は今まで通りに進むことです。
小沢一郎さん:実行力抜群で彼の言ったことはほぼ確実に実行されるので、彼が優れたリーダーシップを持っていると思います。
 ただ一つ彼の言うことで誰も信用しないのは陸山会を巡るややこしい金の流れに就いて口を継ぐんでいることです。
 それと実行力は良いが「政治とは選挙」、「数は力」の精神で、民主党主流の考えと明らかに違う社民党を取り込んだり、日教組へオベンチャラを言ったり、外国人参政権を韓国大統領や民団に約束したり、自民党支持の団体への補助金をカットするなど選挙勝利のために手段を選ばないこと、そして党内では自分に反対する人を冷や飯を食わせて党を支配しようとしている噂があることです。
 リーダーシップを持つのは良いが、それで日本の行く道を誤らせる方向に向いているのは困ったものです。
輿石東さん、福島瑞穂さん:二人の発言を聞くたびに鳩山政権は日教組や社民党がくっついているのでこれから大変だと思い出させるだけの存在価値があります。
原口一博さん他の民主党若手政治家:原口さんは鳩山、小沢、岡田などの有力者が皆外国人参政権賛成のところを、依然として慎重姿勢を示しています。
 金美齢さんから小沢さんの評価を訊かれて、返事し難いこと訊かないでと暗に不支持を表明するなど、しっかりしているし良く勉強もしています。
 舛添さんが「若し私が組閣するなら大半を民主党の若手政治家から選ぶ」と言っていましたが、政策に詳しくかつ率直な人も多いようですが、彼らが大成するまでには時間がかかるのが難点です。
谷垣禎一さん:彼のスローガンの「みんなでやろうぜ!」と言うのは自民党内の難しい状況を考えれば、ある程度判りますが、国民が自民党に望むのは、
・国民から愛想つかされた長老と族議員による内閣のリモートコントロールする古くさい手法からの脱却
・民主党の売り物の「政治主導の行政改革」への姿勢へ転換の期待(みんなの党が衆院選で完全勝利を得たのがよい例です)
・その国民の期待
気付かなかった最大原因の自民党・国民の遊離の反省に立つ国民への密着姿勢への期待です。
 国会審議に対しては、鳩山・小沢さんへの政治資金問題の追及も良いが、経済問題など具体的な政策問題により力を入れてくれというのが、世論調査でみる国民の希望なのに、相変わらず、鳩山さんや小沢さん追及に大半の時間を割いています。(私は「政治金」の追及は若手政治家に任せ、谷垣さんや自民党幹部の人達は政策論議をすることで、自民党は政策に力を入れていることを示すべきだと投書したのですが。)
 谷垣さんは如何にすれば自民党の支持率が上がるかを考えるべきで、それへ向けてのリーダーシプを発揮すべきだと思うのですが。
石破茂さん
:今回の国会審議で一番光っていたのは石破さんです。専門の農政や防衛など良く勉強しているし、その説得力でしばしば政府を追い詰めていました。
 彼はその心情に就いてあまり語らないようなので、wikipediaを見ますとイデオロギーに拘らない現実主義者のようです。
 同資料でも書いていますが、自民党総裁の有力候補と目されているのに、前回の総裁戦に何故立候補しなかったのは何故でしょうか。
 彼が立候補していれば今の自民党も少しは変わっていたかも知れませんが。
渡辺喜美さん::その発言は率直で殆ど全て的を射ていると思います。
 政権とは遠い位置にあるので遠慮なく正論を言われる立場を利用して頑張って欲しいと思いますが、日本のリーダーになるには未だこれからなのでしょう。
露出度の低い人
舛添要一さん:世論調査では首相候補としていつも上位になる人であり、私と同郷で応援したいのですが、先ず一匹狼的な立場から如何に脱却するかを考えるべきだと思います。
安倍晋三さん:今の政治家にしては(と言うのは変な言い方ですが)大きなビジョンを持っているし、その殆どは納得できるものばかりです。
 然し実際は「鳩山さんと小沢さんの関係」に書いたように安倍内閣の細かいと言うか大きいと言うか判りませんが、色々なミスのために参院選で大敗、途中降板になりました。
 私は彼の降板前から、安倍さんは一度下野して、その失敗を教訓にして再起すべきだと書いていましたが、そろそろその時期に来ているようです。
 ただ一つ彼が伸びるためには、安倍さん大敗の原因の一つ(安倍さんと朝日新聞の確執→「政治と金」問題での執拗な追及)になったマスコミとの付き合い方は鳩山さんを見習ったら良いと思います。
平沼赳夫さん:小泉さんの郵政改革反対以来の動きでみるように、今時の政治家に珍しい節操のしっかりした政治家で、その主張も納得出来るものばかりです。
 然し日本の政治のために是非動いて欲しい人が何故動かないのでしょう。

 政治にはズブの素人の私の狭い見聞の範囲ですが、頼りになりそうな人は石破さん(ここに上げて居ませんが体調が悪いと言う与謝野馨さん)を除いては、再起の難しそうな安倍さん、平沼さん、まだこれらからと言う民主党の若手政治家、渡辺喜美さんのような自民党系の若手政治家ばかりです。
 然し今の日本の情勢は、頼りになるリーダーをすぐ必要としています。
 鳩山さんは頼りにならぬ、小沢さんが首相になっては日本が困る。
 民主党も自民党も何とかならないのでしょうかね。

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鳩山さんと小沢さんの関係

2010-02-07 15:56:59 | 鳩山内閣

 今日の読売で小沢幹事長「辞任を」74%、内閣不支持47%の世論調査の結果が出ていましたが、それでも鳩山さんは小沢さんの擁護の姿勢を変えないようです。
 それで鳩山さんと小沢さんの関係に就いて考えて見たいと思います。
 私の新聞・テレビとネットだけと言う乏しい情報と当たり前のことしか書かない(正確には書けない)のですが、心配性の私の心配も時々当たることがあります。
「ブログ開設前」
・小泉さんが民主党を抵抗勢力として民主党を攻撃しているのに、岡田代表は明後日に向いた様に消費税増税など政策を並べるだけと投書→小泉さん大勝(*注記)
・前原さんに政府攻撃の時は足元を掬われない喧嘩の上手い人を選び、代表は決して表に出ないことと投書→ガセネタ事件、前原さん代表辞任
「ブログ開設後」
・安部さんへ小泉改革の継承でなくて修正または脱却とすること、問題閣僚は小泉さんのように冷酷に切ること、情報蒐集を強化して裸の王様にならないこと→小泉改革の負の部分の露呈、政治と金の問題で執拗なマスコミの攻撃、安部さんが見落としていた地方の疲弊を小沢さんに突かれ→安部さん大敗
・麻生さんへ公務員制度改革への弱い姿勢が若し選挙敗退したときはその最大理由であることを知るだろう→鳩山政権に問題続出の今になっても政治主導の行政改革への期待を込めて依然として支持率47%キープ
 以上私は当たり前のことを書いたのがたまたま当たっただけですが、唯一外れたことを書いた事があります。
 「鳩山由紀夫さんの問題発言
で鳩山さんの数々の問題発言を取り上げ、
 鳩山さんは少なくとも政権交代に耐え得る可能性を秘めた民主党を創った功労者の一人です。
 然し彼が民主党の代表になる話は今までも殆ど出ていませんが、この報道でいよいよその可能性は小さくなったような気がします。
 鳩山さんがその政治信条を守り訴えることは良いですが、彼は多分その信条を曲げても民主党政権奪回のために小沢さんを担いで居ます。

と書きました。 (上記ブログ記載の外国人参政権は鳩山さんの持論ですが、その他の発言の多くは当時代表だった小沢さんの問題言動を擁護するような発言でした。)
 結果は私の予想や多くのマスコミの岡田さんの予想に反して鳩山さんが選出されました。
 私の予想の間違いは、彼が小沢さん擁護のため数々の発言で悪役に徹した鳩山さんへの党内の同情票を得たこと、当時から党内に隠然たる力を持っていた、小沢さんが自分を護ってくれた鳩山さん支持に廻ったのでしょう。
 この辺りの党内の力学を読めなかったのは、政治ではズブの素人の私の限界かも。
 先の私の分析が正しいとすれば、自民党に比して圧倒的な議員数を持つ、その党内でもこれも圧倒的な小沢グループを持つ鳩山さんの位置は(少なくともしばらくは)安泰でしょう。
 だからでしょうか鳩山さんは幹事長の時のように、今度の小沢さんの問題でもそ「報道されている、あたかもグレーのような話は、検察捜査によって事実とは認定されなかったと考えている」のような誰も信じない擁護発言がでるのでしょう。
 これから言われているように鳩山さん小沢さんが「一蓮托生」になるのか、別の思わぬ展開になるのでしょうか。
 当たり前のことしか考えられない私に取っては、予想の限度を越した動きになるのでしょうが、こんなことで日本のために良いのでしょうかね。

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*注記:仙谷戦略・行政刷新相の発言
  民主党の消費税増税論が「小泉旋風」に敗れたことなどを引き合いに、
・「2005年の郵政選挙の後、政策的にまともなことを提起するのでは、なかなか日本の選挙は勝てない、と総括した」
・「我々は大人にならないと政権に近づけない、と反省した」


迫力に乏しい自民党の国会の質疑

2010-02-06 10:58:32 | 自民党

 昨日の午後は久しぶりに衆議院の予算委員会の質疑を(うたた寝を交えてですが)終わりまで見ました。
 と言うのは最初に質問に立った石破さんの専門の防衛や農政に関する質問に迫力があり、鳩山さん、平野さんもたじたじの場面が何度もある緊迫した質疑だったのに引きずられてつい最後まで見たのです。
 次に立った棚橋さんは鳩山さん発言の「労働なき富」の言葉を捉えての鳩山さんの母親からの金を貰ったこと知らなかったことを追及して居ましたが、鳩山さんから巧く交わされていましたし、菅義偉さんの質問も今まで聞いたことの繰り返し、伊吹さんに至っては民主党には綱領がないが自民党にはあると言う自民党の宣伝で大半の時間を費やし、最後に鳩山さんと小沢さんの政治と金の問題を質しただけで終わりました。
 私が見た範囲では参議院での自民党の質問には迫力が殆ど感じられませんでした。
 それに対して最近のテレビでは有識者と言われる人達が国会の質疑は低調だと決めつけています。
 特に経済アナリストの荻原博子さんは、「今日本経済は危機的状況にあるのに政治と金の問題で国会の貴重な時間を費やすのは問題だ」批判していました。
 気持ちでは自民・民主の両党には公平に是々非々貫いている積りの、私のエントリーも約一年続いた麻生内閣のカテゴリーでは91件に比べると、鳩山内閣では5ヶ月足らずの間に75件にも達しています。
 その最大な理由は同内閣が国民から大きな支持を得ている政治主導の行政改革と裏腹の子ども手当て、農村の戸別所得保障、高速道路自由化、暫定税率廃止など国民受けの良いばら蒔き政策と、小沢さんの選挙目当て見え見えの党の運営、民主党の訴えていたクリーンなイメージとは丸反対の鳩山、小沢さんの政治資金処理疑惑など問題が余りにもあり過ぎるからです。

自民党への疑問

・自民党は鳩山さんや小沢さんの追及も大切と思うのですが、少なくとも国会審議の50~60%は問題ダラケの鳩山政権の公約や選挙目当ての党の運営などを何故もっと突かないのでしょう。
・石破さんに劣らない勉強した人達を何故政策審議に投入しないのでしょう。
・それとも野党時代に年金問題追及で名を上げた民主党の長妻さんのような人材は他に居ないのでしょうか。
・政治と金の問題追及では喧嘩の上手い鳩山政権の痛い所をぐさりと突き刺すような舌鋒が鋭い人は居ないのでしょうか。

頑張れ自民党
 読売に「知らないと言う消しゴムで疑惑消す」と言う川柳が乗り、テレビでも誰かが言っていましたが、「政治資金の収支記載に就いて政治家が知らない言えばその責任が逃れる風潮が出るのではないか」と指摘していました。
 自民党は鳩山さんや小沢さんの金の追及だけでなく、ことに依れば、自党員ま巻き添えななるかも知れませんが、鳩山さんや小沢さんを抱える民主党では絶対に出せない、資金管理の最終責任者の政治家が知らないと言って通るような、ざる法の政治資金規正法改正と言う建設的な提案をすれば、その支持率も上がると思うのですが。
 自民党が今やるべきは、民主党政権が日本の行く道を誤らせないことと、次期参院選に向けての自党の支持率の回復だと思います。
 支持率に就いて言えば、鳩山さんや小沢さんの追及では民主党の支持率はさがるでしょうが、今の情勢では自民党の支持率は微増(萩原さんの言うように金の問題対強より政策論議だと言う世論もあり、国会の駆け引きで支持率を落とすファクターもあるので)に終わり、依然として民主党のそれの下位に留まるのは明らかだからです。。
 そのようなことを考えれば、自民党が国会審議に当たって、政治と金問題の追及はしても、政策論議により重点を置くなど自然と道が見えてくると思うのですが。

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高速道路細切れ無料化

2010-02-05 11:00:40 | 鳩山内閣

[高速道路細切れ無料化の批判]
 4日の読売新聞はその社説
で高速道路の細切れ無料化に関して次のように批判しています。
・高速道路の無料化の全面実施の予算は年1・3兆円とはじいていたが、各種世論調査では国民の多くが、渋滞の増加でかえって不便になりかねず、地球温暖化対策にも逆行するとして無料化に反対と回答していた。
・無料化すれば、旧日本道路公団などが残した膨大な借金の返済も難しくなる。
・利用する車の少ない地方の高速道路を、細切れに無料化しても経済効果は限られる。まるで公約を守るための、アリバイ作りだ
・土日祝日に限り「1000円走り放題」のサービスは、行楽客らには好評だが、週末に激しい渋滞が起きるなど、問題点も指摘されているため、民主党はこれを廃止し、通行料金の上限を2000円などに設定して対象車種を広げたうえで、曜日にかかわらず実施する、といった新たな割引制度の導入を検討している。
(高速道路無料化を廃止して、現行の休日)1000円走り放題の費用は年2500億円に、1000億円を加え、現行の料金制度を合理的に見直すための財源にしてはどうか。

[交通弱者を狙い撃ちにした高速道路無料化]
 現行の休日1000円乗り放題でも交通機関に大きな影響を及ぼしています。私たちの地もとの、西日本鉄道も高速道路料金無料化に伴う利用者の減少で高速バス12路線を減便・廃止し、山間部を中心に2割強にあたる最大57路線を廃止することを予定しているそうです。
 これでは高速道路は無料化は車を持つ人は喜んでも、持たない人は益々生活が苦しくなるばかりで、鳩山さんの言う国民の生命を護るという基本理念から間反対の政策と思います。
 普通のおっさんを自認する私が書かずとも、誰でも直ぐ思いつくのは、経済効果の大きく、交通渋滞も起こさず、地球温暖化の防止に役立つ、そして交通弱者の救済にもなる、バスやトラックなどの大型交通機関に限った無料化しかないと思うのですが。
 然し民主党は選挙向けの政策としては、票の多い一般人向けのばら蒔き政策の一貫として高速道路無料化を採用したのでしょう。

[選挙向けのばら蒔き政策としての高速道路無料化]
 そう言えば昨日の参院決算委員会で、自民党の丸山さんの質問に応えて、参院決算委員会で仙谷戦略・行政刷新相が
・「2005年の郵政選挙の後、政策的にまともなことを提起するのでは、なかなか日本の選挙は勝てない、と総括した」
・民主党の消費税増税論が「小泉旋風」に敗れたことなどを引き合いに、「我々は大人にならないと政権に近づけない、と反省した」
と言っていました。
  仙石さん、丸山さんのどちらが言ったか忘れましたが「国民をだまくらかして」と言うとんでもない発言もありました。
 これを報道した、朝日新聞
は、仙谷氏は党内では数少ない増税論者で、民主党が過去、消費税増税を前提にした年金改革を公約に掲げて選挙に敗れ続けた(当時の岡田代表に率いられた民主党はまだ真面目だったのですが)記憶から、思わず本音が出たようだ。と解説していますが、高速道路無料化は民主党が大人になった現れでしょうか。

[民主党へ]
 高速道路無料化は読売新聞の指摘を待つだけでなく、その政策は国民からはっきり見透かされているし、民主党自身も有料化の場合の料金体系の見直しをしている様です。
 鳩山政権に取っては幸いに、政治主導の行政改革について、国民の大きな支持を受けているためと思いますが、世論調査にあるようにマニフェストの見直しに寛大です。
 国民が鳩山政権に優しい間に(そして鳩山さん、小沢さんの政治と金の問題で支持率が落ちない前に)高速道路無料化に就いても、基本的に思い切った見直し、私の提案のようにバス、トラックのみ全線無料化と、今検討していると言われるその他の車の有料化前提の化料金体系の見直しに着手したらどうでしょうか。

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外野席から見た小沢問題

2010-02-04 11:43:46 | 鳩山内閣

 小沢さんの「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は小沢さんは不起訴、石川知裕さん、大久保隆規さんは起訴、池田光さんは4日に処分を出す見通しとなったそうです。 (4日12.00現在)
 これに関する諸報道に就いて外野席にいる立場の私の感想を書いて見たいと思います。
・小沢さんを狙い撃ちにした検察の捜査でその無理押ししたボロが出たのだ。
・検察は小沢さんを狙い撃ちにした理由を説明すべきだ。
 小沢さん自身が説明したように、彼が被告発人であること、それを裏付けるような複雑かつ虚偽の書類の記載があること。
 だから検察がそれでも告発を取り上げなかったら検察の信頼は地に落ちること。
 検察も小沢さんが、今までの問題政治家の例のように始めから全てを秘書に押しつけて白を切りとおすことも始めから予測していたと思われること。
 そして検察の予想通りになって仕舞ったことに過ぎないと思います。
・検察が情報をリークするのは公務員の守秘義務違反だ。
 それも一理はあるし、検察について都合の良い情報ばかり流れているのか知りませんが、逆に民主党の言うように、検察が守秘義務を厳守して国民が何の情報もない中で、大久保さん、国会議員の石川さん、私設秘書の池田さんが逮捕され、さらには与党の幹事長の小沢さんまで事情聴取をされたとしたら、日本はまるで独裁下の暗黒国家と同じことになるでしょう。
・小沢さんの動議的、政治的な責任はどうなるのか
 これはマスコミ、ネット上で議論されているので省略します。
・石川さんの立場はこれからどうなるのか
 私が小沢さんや石川さんの話しが出始めたときに最初に感じたのは、過去の例のように彼が自殺して、事件が有耶無耶になりはしないかと言うとです。
 検察も彼の逮捕の理由として彼の自殺のこともあるかの記者の質問に敢えて否定はしなかったそうです。
 彼は何らかの形で有罪になるでしょう。
 そして彼が政界に復帰した後の彼の立場はどうなるのでしょう。
 石川さんは虚偽記載に就いて白状して小沢さんの立場を悪くした一方、小沢さんの直接関与は否定した事にたいして、民主党内でも意見が割れているようですが、何れにしても政界は彼に取って居心地の悪いことは間違いないと思いますが彼はどうするのでしょう。(石川さんは今回の逮捕で政治生命が終わったと泣いていたそうてですが。)
・小沢さんの立場
 一方、小沢さんは(3人もの秘書を犠牲にして全て終わったとのうのうと)幹事長続投を決めているそうですが、石川さんなどの公判ではまた複雑怪奇な経理処理のありさまが法定で再現されるでしょう。
 そしてその公判が参院選前に開かれるとしたらその結果はどうなるのでしょう。
 少なくとも民主党の支持率の落ちるのは間違いないと思いますが。
・一部マスコミ特にテレビのダブル・スタンダード
小沢さんと松岡さん双方の秘書が起こした問題の取り扱いの差
 自民党政権の時の松岡農水大臣の秘書が事務所の経費として光熱水費に500万円を計上していたことが発覚したとき、いわゆる「なんとか還元水」としてマスコミが執拗に取り上げ、遂に彼の辞職、自殺まで追いこんでしまいました。
 今回の小沢さん問題ではっきりしているのは同じ様に小沢さんの秘書がやったこと、金額4億円、それに加えて5,000万円の献金疑惑など、明らかに桁も違い質もより悪質です。
 それでもマスコミの一部は、小沢さん擁護とも取れる検察批判を続けているのは何故でしょう。

鳩山さんと麻生さんの発言の食い違いの取り扱い
  鳩山さんや小沢さんの秘書が起こした金の問題に関連して、マスコミは鳩山さんが、加藤紘一さんの秘書による脱税容疑(結局、加藤さんは議員を辞めました)について、「秘書の罪は国会議員の罪である」と言っていたことを紹介しましたが、それも一部のマスコミでしかも一回ぽっきり。
 その同じマスコミは麻生首相の「郵政改革反対だった」発言と、総務相のときの郵政改革推進発言の食い違いを執拗にを繰り返し報道していましたが何故でしょう。
 もしマスコミ特にテレビが公平な放送をするのなら、鳩山さんの前回の発言と最近の小沢さん擁護の発言の食い違いについて麻生さんの時の同じように、繰り返し報道しても良いと思うのですが。
 私は最大野党の自民党が落ち込んでいる今こそ、小沢さん問題はとにかくとして、その他の重要な政策論議についても、民主党政権が日本の行く道を誤らせないためにも、公平、公正な報道をして貰いたいと思うのですが。

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政策も出来ていない?自民党

2010-02-03 07:07:01 | 自民党

  一昨日、Twitterを覗いていますと、自民党の山本一太さんの気になる書き込み(つぶやきと言うのでしょうか)を見ました。
 某大物マスコミ人が言った。「山本さん!野党の中で、野党をやっても仕方がない!ビシッと政策を決めて、まとまって戦わなきゃあ!」「そのとおりですが、肝心の政策がまとまっていないんです!突き詰めると、党が分裂するみたいな..」党として明確な政策メッセージを発信出来なければ、勝てない!
 最大野党の自民党の現実がもし山本さんの言う事が本当なら大変だといつもの心配性の癖で自民党のホームページを覗いて見ました。
 政策の分類の中で内容が一番充実している政策トピックス
政策ハンフレットの双方とも民主党の政策批判ばかり、肝心の纏まった政策は昨年8月に出した重点施策2009だけで山本さんの心配している通りかも知れません。
 自民党員の中で色々の意見があるのは当然ですが、右派、左派のごった煮状態の民主党と違って、自民党はリベラルと右派の違いはあるにしてもある程度纏まった人達の集まりだと思いますので、意見の集約はやろうと思えばできる筈です。
 そして鳩山政権の政策が色々議論になっています。
 その政策に優る対案を作るのは元政権党の自民党なら簡単に出来る筈です。
 唯一考えられる自民党に取って難しい問題は、数々の与論調査でも明らかなように、鳩山さんや小沢さんの政治と金の問題が出ている今でも、国民に大きな支持を得ている民主党の政治主導の行政改革の対案を作ることでしょう。
 然し、中川秀直さんや山本一太さんなど若手政治家の改革推進派と、族議員に代表される守旧派の間の意見の対立は、自民党の分裂含みの危険性を伴うのが、政策論議が進まない一番大きい原因のような気がします。
 然し、これをクリアしなければ自民党の将来はないような気がします。
 政治主導の行政改革の対案作りには、先ず、公務員制度の改正や、国の出先機関の廃止・縮小など麻生さんがやろうとして出来なかった(探求しなくても判っている)原因を取り除くこと。
 民主党の政務三役のように僅か数人でなにもかも自分でやろうとして、大多数の優秀な官僚の人達のやる気を削ぐのではなくて、官僚達の士気を向上させることで、彼らから前向きな提案を引き出すなど、麻生さんの言うように官僚を巧く使うこと。
 などなど自民党の人達は麻生さんの失敗や、民主党のやり方の拙い点の原因やその対策は良く判っている筈です。
 後は自民党が一部党員の離党を伴うかも知れないと言うある程度の犠牲を払ってでも、自民党流の政治主導の行政改革の政策を纏めるか否かの決断に掛かっていると思うのですが。
 そして今こそ、その決断をしなければならない時と思うのですが。
 何故なら山本一太さんが心配するように民主党の政策に優る政策を出さねば、次期参院選に勝てないし(仮に勝てぬとしても善戦をして自民党の存在感を示すべきです) 、その敗退が自民党没落の道を加速させ、日本が混迷の道を辿らせることになるかも知れないからです。

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民主党政策と日教組と割り算のできない大学生

2010-02-02 10:55:56 | 鳩山内閣

 テレ朝の報道番組は良くネット上では批判の的になっていますが、昨夜の民主党と日教組に焦点を当てた「たけしのTVタックル」は久しぶりの好企画でした。
 その中で取り上げられた学校の問題と日教組の関係は非常に広くそして根深いものがありますが、ここでは何故、大学生でも割り算が出来ない人がいるかの問題に絞って考えて見ました。

[日教組の基本的な考え方考え方]
 資本家(政府・教育委員会・校長)に搾取される労働者(教員)と言うマルクス理論をそのまま学校に導入
・民主主義の名の元で学校と言う隔離社会(最近地域参加が話題になり、それが盛んな学校ではかなり巧く運営さりれているにうです。)の中で、話し合いを行い校長を吊るし上げることで学校を支配する(そのために国家的議論にならないように教育の独立や地域主権を主張する)
・教育は国民の権利で、それを与えるのは文部省の義務だ。
児童・生徒に一定の学力を付けさせる教師の義務・責任については全く触れない。)

[何故大学生でも割り算が出来ない人が出るのか]
・私の娘が小学校教員に採用され5年生の担任になりましたが、その生徒の中で出来ない子に対して補習授業をしたいと校長に申し出ましたが、他の教師の振り合いがあると言って許否されました。
 詰まり校長は時間外の補習授業は労働の搾取だと考える当時全盛の日教組の教員の吊るし上げが怖かったのです。 
 結局娘は就任早々「落ちこぼれ」の生徒を中学校に送り出すことになってしまいました。
・その当時は日教組の教研集会の報道がかなり詳しくされていました。
 そこでは当時から問題になり始めていた「落ちこぼれ」の生徒の実例に就いて、中学校の教師からの報告がありましたが、彼らから「落ちこぼれ」を出した小学校の教師の責任を問う声は全く有りませんでした
 そして決定した対策は必ず学級の少人数化と言う教師の負担軽減です。
  日教組の眼は政府の方は見ても「落ちこぼれ」の生徒の方には眼が向いて無かった
ようです (そして日教組の運動の成果が例のゆとり教育であり、その結果が生徒のさらなる学力低下です。)
・時代は進んで学級崩壊に象徴される児童・生徒の集中力の低下にたいして、教師は如何に彼らを惹きつけるような面白い教育をしろとの要求増えました。
 私は九九の暗記や割り算のなど単調な授業や、学力の基本となる国語力の強化などは、繰り返しによる詰め込み教育しかないと思います。
 実際に有名な蔭山さんの「百ます計算」や読書力の向上のために特別の時間を割くなどが大きな効果を上げています。
 教師が忙しいと言いますが、このような方法で生徒に自学自習をさせれば良いのです。 後は生徒、児童に単調な作業に辛抱することを覚えさせ、それから得られる達成感を感じさせる訓練をすればよいと思います。
 一見して面白くもないことを面白可笑しく教えることを教師に要求するなど、教師にスーパーマンになれと言うようなものです。
・そうしても、割り算などが出来ない子や本を読むのが嫌いな子は、少なくとも本人のためにも社会の為にも普通高校進学でなく、彼らに向いた仕事に就くように希望者には専門の学校進むことを指導すべきだと思うのですが、そんな子が高校全入の波に乗って普通高校に入り、そこでは碌な仕事に付けないからと、大学まで進むのですから割り算のできない大学生が現れるのでしょう。。

[民主党の教育政策(のエントリーの関連部分)
・教員免許制度を抜本的に見直し(日教組の方針)
・教員の養成課程は6年制(前記の番組では応募者の減少による教師の質低下を心配していました。私は中・小学校の教師志望者を六年も大学に通わせるより前にも書いたように金を使わずにやる方法がいくらもある筈です。)
・少人数学級を推進(日教組の方針)
・高等学校は希望者全入(日教組の方針)
・公立高校の授業料は無料化
・教育の地域分権(日教組の方針)
 たけしさんの番組では日教組出身の渡久山さんは
ひたすら低姿勢(前に書いたような本音を言えばコテンパンにやられるから)、民主党は独自で教育政策を立てたといっていました。
 民主党の政策を個々に批判する紙面の余裕も有りませんが、今の制度でも教師が頑張りさえすれば解決出来る問題もいくらも有るはずですし、前に書いた事実と考え合わせると日教組の考えと、それにに乗った民主党の政策の胡散臭さが判ると思います。

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参照:民主党「政策集」「INDEX」と日教組方針の驚くべき一致点 

追記:なお教育の問題は根深く、深刻かつ広範囲に渡りますので、良ろしかったら
カテゴリー→教育問題を覗いて見て下さい。


日本株式会社の復活を

2010-02-01 07:29:14 | 経済・財政

  産経のweb版に石原慎太郎さんの「国家の戦略とは何かと言う興味深い記事が載っていました。
猪瀬直樹氏からフランスの有力紙が中東の産油国アラブ首長国連邦の新しい原子力発電所の建設の権利を韓国が大統領自らの売り込みでせしめてしまったと報道し、一国の運命を左右したウァーテルロオの戦いなどにフランスが敗れたに等しいと切歯扼腕していたと言う記事を教えられた。
 考えてみれば、韓国はいろいろ可能性を備えた国ではあるが、こと原子炉に関しては独自の優れた技術を保持しているとは聞いたことがない。
 中東の産油国に、エネルギーの供給手段を提供するというある意味では、画期的なプロジェクトをその技術面ではさしたる存在でもない韓国が請け負い、原子炉に関するシェアは世界では群を抜いて高い日本の東芝などの日本の他の有力企業技術的には請け負うことになり、韓国が多大な口銭をせしめるということになるのだろうか。 (そして後記ののサムスン電子の例のように建設を通じて日本の技術も吸収することになるのでしょう。)
  ともかくも原子炉大国を自ら任じるフランスはこの事態に痛憤しているが、日本の中ではそんな声は一向に聞こえてこない。自らが得意とする技術を駆使しての国際プロジェクトを自らの手で獲得出来ぬという国家としての体質に問題があるのだ。
 かつて、池田勇人総理のことをドゴール大統領は、「あの男は、総理大臣というよりもトランジスターのセールスマンみたいだ」と皮肉ったが、それで良いではないか。国家の能力を表象する技術を誇って売り込むのは決していやしい作業でありはしない。政治家の大事な責任の一つでもある。
 文明の進展は必ず新しい技術に依るものであり、技術こそが端的に国力を表象する。少子高齢化がすすみ国民の心がなんとなく萎えてきている今の日本で、この国の力を表象するものは我々の持てる優れた技術くらいしかありはしない。
 そしてそれをかざし踏まえて国力の進展を計ることこそが国家の大計、戦略に他ならない。原子力に限らずこの日本には他にも誇るべき世界に比類のない技術が沢山あるのにそれを心得て遂行する政治家も官僚も一向に見当たらない。
  そして石原さんは売り込みの対象として、
・東京の水道水は五次処理までされていて、防腐剤の入った市販のミネラルウオーターよりも安全安価だ。
・世界には冠たる?アメリカの航空機産業は日本の技術による高級部品なくしてはなりたたない。
・ソニーのプレイステーション2に搭載されていたマイクロ・チップが、米国の宇宙船に使われているものの四倍のメガビットの性能を備えている。
などを挙げ、
・身の程を知らぬ人間は滑稽だが、己の優れた能力の程も知らず、それを国家の大計、戦略に組みこめぬ国家は滑稽ですまず、哀れでしかない。

と嘆いています。

[私の意見]
 韓国と言えばいつの間にか電子機器では世界でトップに登り詰め
サムスン電子があります。
 然しどなたも知っている様に、その基本技術の殆どは日本が開発したものです。
 そして工場経営もトヨタの生産方式や日本の提案制度を採用しています。
 wikipediaを見て驚くのは、
・バブル崩壊後、サムスン電子には77人の日本人が技術顧問で在籍
・サムスン電子の外国人技術者の殆どは日本人だった
・松下電器、三洋電機、シャープ、東芝、NEC等の製造業出身の日本人技術顧問には家電事業、AV機器事業、半導体事業などで使用している製造装置の現況調査、東芝出身の顧問にはフラッシュメモリの技術移転、資金難に陥った東芝にフラッシュメモリの共同開発を勧める提案などが命じられた
ことで、サムスンは日本が生きて行く上で、掛け替えのない技術や日本独自の生産方式をそっくり導入されたのです。
  そしてそのサムスンのお蔭で日本の電子機器の会社が苦しめられているのです。
  勿論サムスンが悪い訳でなくその経営手腕を評価すべきでしょう。
 もし責任があるとすればやはり米国の自由主義経済のやり方を無批判に受け入れた日本政府と経営戦略を誤った経営者でしょう。
 日本は米国と違って狭い国土で天然資源もない、あるのは人的資源だけの国です。
 その点を考えると、米国流の自由主義経済やグローバル化の名に踊らされて貴重な技術や人材の流出を見過ごしてきた政府の責任は問われるべきだと思います。
 今、日本が一番に苦しめられている競争相手は中国です。 (そして経済再建のために頼りになるのも中国の経済発展です。)
 その中国は一党独裁のもとで、アフリカ、南米、オーストラリアなどの資源獲得になりふり構わぬ進出をしています。
 詰まり中国は中国株式会社化しているようです。
 膨大な国土と低賃金の人口を抱えている中国株式会社に、日本企業が個々に当たっても太刀打ち出来る訳がありません。
 日本もかって日本株式会社と揶揄された時代がありました。
 当時は(当時の)通産省が中心になって欧米企業に追いつけ追い越せと官民一体となって頑張り、一億層中流意識を持てるまでになりました。
 今は昔のように巧く行くとは思えませんが、日本が生き抜くためには、そして日本の貧困化を防ぐためには、官民が一体となっての進むしかないような気がします。
 日本より国土が狭く政情も日本より安定していない韓国でさえ原子力発電所の売り込みだけでなく、FTA交渉で製造業の輸出の関税面で優遇するなど頑張ってています。
 鳩山さんも温室効果ガス25%削減とか、東アジア共同体など奇麗事ばかり言わずにに、泥臭いかも知れませんが、日本のセールスマンとして先頭に立って動くべきだと思うのですが。
 
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