こんな仕事する人
になりなかったな。『切手デザイナーの仕事 ~日本郵便 切手・葉書室より~』(間部香代著:株式会社グラフイック社)で、切手デザイナーという仕事があり、日本郵便の社員8人が、1年間約40件発行の切手全部をデザインしているのを知る。ウスウスというか考えれば当然のデザイナーがあの小さな世界を創造しているのだ。見覚えのある切手の作者、切手の裏側にいる特殊なデザイン職人が紹介され軽い驚き。8人で、というかたった8人しか就けない仕事があるんだ。
波風氏の切手帳には
葉書対応の特殊切手と1円、2円、3円の普通切手が多い。封書対応の80円台切手もあるがめったに使わない。郵便局で葉書を出す時、「面白いなあこれ」の63円切手シートを買う。3回に1回ぐらい当たりがある。花や食物でもデザイナーによって全く違う「作品」だが、一定の決まりごとあってもデザイナーの個性が全面的に生かしてもらえる仕事。「好きだなあこれ」の作者を知り、あれやこれもこの方の作品なのかと興味深くページ開く。
描いたイラストを絵ハガキにして、礼状や近況報告などを月に数回出すが、最後の仕上げが切手貼り。イラストがほのぼの味の絵柄なので切手はそれを邪魔せずそっと応援してくれるのを選びたい。このチョイスが楽しくて難しい。同じ切手シート1枚に好きと嫌いなのが混じっていて、良く使うのが無くなり今一なのが残るのは仕方ない。素敵なのに限って売り切れが早い。面白くて買ったのに貼る気が湧かないのもある。どらえもん、昭和の芸能人、小さくて意味分からない名画、リアル過ぎたり妙に浮いてしまう花や風景・・・・。
もう1回人生を
送られるのなら、こんなデザインをしてたい。小さな紙の宝石を作るのはたまらない魅力。だが、そうはいかないので、イラストの方を面白がって描き、それを表側の左片隅から応援してもらって葉書1枚全体が「これ面白いなあ」となるような絵ハガキを出すことに残る人生をかけることにしよう(笑)。住所や伝える文字の「書」も磨きをかけなくては。
『切手デザイナーの仕事 ~日本郵便 切手・葉書室より~』をクリックすると本文中身の雰囲気がわかるよ 何かの拍子に昔のちょっとした一コマが浮かび物思いにふける。詩集『食卓一期一会』(長田弘)を読み、古びた東京のどこかの地下鉄通路を歩いている出張中の自分が浮かんだ、珈琲やカレーの匂いを感じたからだ。ママヨさんの揚げているコロッケの匂いが階下から漂ってくるのもあるな。若い波風氏、ベージュ色のコートを着て雑踏を颯爽と歩いている公式裏ブログ「波風食堂、準備中です。」はこの表ブログより頻繁に更新中。暇な方(笑)、寄ってみて下さい。