そのドラマ、ジルバ
仕事を離れてから、テレビドラマをよく観るようになった。仕事に出ていたときは早く寝ていたし、録画していても観る暇が無かった。もちろん好みはある。観ていても正直これはキツいなぁと思うものもある。でも、なんだかこういう時間ができたことが嬉しくて、つい観てしまう。ドラマを観る心の余裕ができたってことだなぁ。そしてこの冬、ケイコの一番のお気に入りは『その女、ジルバ』。40歳を迎えた女性が、とあるバーで働き始めることで自分の生き方を見つめ直していく。「女はシジュー(40歳)から」という台詞が真に心に響く、素敵なドラマだった。このドラマは、年を取ることは決してハンデなのではないということを教えてくれる。けれど、ただ年を取ったから輝くとか魅力的になるとか、そんなことを言っているのでもない。誰だって、いつからだって輝ける。前を向いて自分の生き方に自信を持つことができたら。いつだって今の自分が一番素敵だと、胸を張ることができたら。生きてきた年月に無駄なことはひとつもない。自分がまず自分を愛さなければ、大事にしなければ、前を向くことはできないよと教えてくれる。
ジルバの生き方も、そのジルバの想いを受け継いだ者たちも、格好いい。とにかく格好いい。ケイコは生まれて初めて、「このドラマを観ないと損だ」と人に薦めたいと思った。老いも若きも関係ない。素晴らしいものは、とにかく素晴らしいのだ。
【波風氏談】滅多に見ない日本のTVドラマを楽しみにして終わったら妙に寂しい『その女、ジルバ』。人生はそう捨てたものでもないようだよ、っていうのを脚本と演技で静かに楽しませてくれた感じ ケイコさんの夢も夜開くかな。今日のイラスト、我ながら気に入ってる。