波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

第32号/相方さんの試練

2014年12月13日 | 【保管】腹ペコ日記

 腹ぺこが家事をほとんどできないという緊急事態につき、相方さんがこれまで見たことないくらいフル稼働している。ちょっとびっくりするくらいのフル稼働ぶりで、「これを機に料理を覚える」といわんばかりに、今まで炒め物専門だった人が、茹でたり蒸したりする料理方法を習得した。そして以前だったら、ごはんを食べたあとはのんびりしていたはずなのに、今では食べ終わると手際よくささっとあとかたづけ。もともと気の利く人ではあるのだが、あまりにフル稼働だったので、これはいつまで続くのだろうか…と思っていた。

・・・

さて、体調にも波があるらしく、わりと快適に活動できた日のこと。食べ終わっても後片付けをせずに寝転がっていたら、相方さんが「お皿片づけて!」とキツめの一言。おお、これはまるでこれまでの私のようだ、と思わず思う。そうして怒ってくれたことにホッとしつつ、ずいぶんなんでもかんでも甘えていたなぁと、自分のだらだらっぷりも少し反省。

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「なるべく」の決意

2014年12月11日 | 日記・エッセイ・コラム

  真理の前に歳は関係無い、とマララさんのノーベル平和賞受賞の言葉で。「国連環境サミット」の12歳の言葉「伝説のスピーチ」もだが、信じられる言葉、生きている言葉を若い人から教えてもらう。新聞のスピーチを読む。東日本大震災で、希望とは子どもたちのこと、未来とは日本中の子どもたちが心通わせる姿だと知ったことを思い出す。大人の端くれの立男自身はどうんだ、と鉛筆で新聞に線を引っ張りウンウンと唸りながら読む。
 大人になったら少しはものごとがわかるようになると思っていたが、今のところそんなことは全く無い。無残に赤面したり笑われたりが続いてる。年相応に恰好つけたりわかったふりしたくなるが、新しい年はなるべく(小物だねえ)しないようにしよう。そして、嫌いでも風呂には入ろう、散髪もだな。


 「死票にしない 戦略的に投票を」(12/1朝日)の「死票」という言葉。誰の造語か知らないが重大な欠陥ありの選挙制度の無批判と「長いものに巻かれろ」式の脅迫して平気な学者と新聞に心底呆れる。では「白票」は?「政治に不満 増える白票」(12/12道新)は良い記事だ。

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【その192】 マスクド・ライダー

2014年12月08日 | 【保管】一寸凡師コラム
   マスクド・ライダー
 
 先日、久しぶりに息子と「仮面ライダー」を見た。最新の仮面ライダーは刑事物。なんと主人公はバイクでは無く、車に乗っている。バイク好きの凡師としては、少々寂しさも。「そもそも仮面ライダーのライダーって何?」などと考えてしまいたくなるが、そんな野暮なことを言ってはいけない。本人が「ライダー」と言えば「ライダー」なのだ。お決まりのベルトを身につけているだけでも良しとしなければ…。

 同じく自称「ライダー」の凡師も今年度初となるベルト(腰痛防止)装着。相手は怪人「ネユキナンダー」。腰痛ベルトを巻き、完全防備で雪に立ち向かう姿は、まさしく「マスクド・ライダー」そのものではないか。武器は雪はねスコップ。マシンはママさんダンプ。ん? ダンプ?やはり仮面ライダーではなく、仮面ドライバーか…。
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「スクールセクハラ」読む。

2014年12月07日 | 読書

 学校で起きている深刻な問題の一つ、教師のわいせつ行為を取材したルポ「スクールセクハラ」(池谷孝司著:幻冬舎)。著者は共同通信記者。わいせつ行為で懲戒免職の小中高教員はこの20年間で年間3人から119人に及ぶ(文科省)らしい。闇に葬られていたのが最近やっと数字になってきたのだろう。いじめ・体罰がそうであるように、いやもっと表面化されない深刻な問題だけに、この数字の何倍もの犯罪・被害者を想像し暗澹となる。

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  教員は、人権感覚の専門家でなくてはならない。心身に対する暴力の「いじめ」、「体罰」、「虐待」は同根、すべて人権蹂躙。これを許してはならないことを教える専門家集団の仕事場が学校。教育の歴史は、人権の歴史、反暴力の営み。教員による子ども「支配」は、教育の自殺であり教育に名を借りた魂の殺人。教員の人権感覚は、相互信頼の共同責任職場でこそ育ち、自己責任だけが問われる競争体質の職場では枯れる。あってはならない問題が「あっても無い問題」として隠蔽される。被害者は子どもで、真面目な教員は病む。本書も読み通すのが辛かった。が、被害者の悲しみ苦しみはこんなものでは無い。

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 「(1989年の新語・流行語大賞金賞の)『セクシュアルハラスメント』の登場とともに『スクールセクハラも生まれたと言っていい」という本書は、教育問題を扱う告発本。気になるのは、学校の人権を守る取り組み事例が無く、「一部の不心得者の問題では無い。学校だから起きる性犯罪の実態」(本書帯から)という売り。学校不信・教師不安を煽るのが目的と言われても仕方ないと感じた。いじめや体罰問題の解決を、学校努力をないがしろにした上からの教育「支配」に道開かせる風潮に一役買いかねないとも。繰り返すが、教育の反対にあるのが、「支配」だ。


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「さよなら広告 さよならニッポン」読む。

2014年12月06日 | 読書

 「会いたい人がいたら、どんどん会いにいけばいい。もしその人が死んでいたら、その人の本を読めばいい。そうすればその人に会える。その人の言葉に会える」と、「さよなら広告 さよならニッポン」(芸術新潮社:今年9月発行)の扉に。天野祐吉さん(享年82歳)が亡くなって1年。まだ閉鎖されていない天野さんのブログを今も覗いてる立男だ。さて本書、全部おもしろい…待てよ、俺だけか、そんなことはないよな…。

                   ■ 

 「ただの素人って必ずプロの真似をしている、プロまがいのもの」(糸井重里)で我が身を振り返る。「末期消費社会が人為的に差違を演出し、半ば脅迫して人並みの生活をしたという意識を刺激し、物品購入、消費に駆り立てる」(辻井喬)で、物品購入=学力向上を思う。「前文もきれいな日本語でないし、9条には『核武装はしない』『徴兵制度は導入しない』を明示すべきで私は改憲派」(著者)や「女は国民でなく『人間』を生む」「どこにいたって゛地球の一角゜」(住井据すゑ)で達人的上級老人を仰ぎ見る。

                     

 「言葉」でこんなに楽しく深く雑談できるのは、意味と感情を伝える「言葉」の使い方の「プロ」だからだが、専門外が聞いても(あっ、「読んで」か)何だか嬉しくなる。響きあう社会性(政治含)+人間性(庶民感覚)+表現力(「言葉」を使った)の相手を選ぶ天野さんの眼力が一級品だからだ。

 


「かゆくて疲れるのを治してくれる奴ください」と薬局で目薬求めたら、「高齢者専用」の棚から取ってくれたクッキー1枚を手で半分に割り、半月型のを重ね大きさ確認し、どちらともなく笑うユニセフに僅かだが募金。年賀欠礼が年々多くなる今年の年末。

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