波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

一部創作の『英字フライ』

2020年11月11日 | 図工・調理


子ども時代のおやつ。生協の共同購入注文カタログで見つけた。昔と同じくAから並べ初め、「やっぱり揃わないね」と言いながら食べ始めたが、充分に大人になった波風氏とママヨさんはハタと口許を止めた。必要なら作ればいいじゃないか。最後の!を加え9個作った。
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言葉のケイコ【その伍拾玖】

2020年11月10日 | 【保管】言葉のケイコ


あなたの26歳は?

気に入りのアイドルのバラエティ番組で、「人生のターニングポイント、26歳」を検証。私は初めて知ったのだが、これまで心理学や経済学、占星術など、あらゆる角度から囁かれている説らしい。例えば、野茂やイチロー、松坂がメジャーリーグに挑戦したのはそれぞれ26歳の時。明石家さんまがひょうきん族でブレイクしたのも、志村けんが東村山音頭でブレイクしたのも、矢沢永吉がキャロルを解散しソロデビューをしたのも26歳。有名人だけ挙げていったとしてもまだまだたくさんある。なるほど。こうして見てみると、信憑性があるかも。では、自分自身はどうだろうと振り返る。26歳のケイコは、39週の間ともちゃんがお腹の中にいた。大事な命を守りながら、ギリギリまで働いていた。そして出産。ケイコにとって一生に一度の経験。それが26歳の時だったのだと思うと、ちょっとゾクゾクっとした。確かにケイコの26歳は、母になるというターニングポイントの歳。ともちゃんが私の息子として生まれてきてくれたことで、私の人生はとても豊かになった。私の人生において、最も重要だった歳なのかも。うわぁ。

っと誰しも、そんな転機の歳があるだろう。良い転機ばかりだとも限らない。それでも、後から振り返った時、「あの経験があったから」「あの人と出会えたから」「あの場所に行ったから」今の私があると思える瞬間がきっと来る。どんな経験も自分の糧として生き抜くことは、それだけで意味があるのだろうなぁ。


【波風氏談】自分の「26歳」で一番の思い出は、今住んでいる地に移り住んだこと。その後ずうっとこの地で暮らしているのだから「人生のターニングポイント」だったと思う 『未来少年コナン』観た最初が26歳の時。そんなことに触れた公式裏ブログ『「鬼滅の刃」は読まない。』を先ほど更新。

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昔の心に会える読書術

2020年11月07日 | 日記・エッセイ・コラム

んだことのある本、作家は知っていても読んだことのない本、知らない本。昨日、本棚の並ぶ通路を横歩きしながらゆっくりと背表紙を眺めた。新聞の「積読(つんどく)こそが完全な読書術である」(11/7朝日の主張)を読み、波風氏の『背読』や『棚読』もやっぱり読書だと思った。

いは新しいことを面倒に思う方へ頭を持って行こうとするが、それに反して今と全然違うところへ一気に越境できる感覚や、幸福で懐かしい昔の記憶世界に飛行させる。それは一瞬だが、横断歩道で赤から青に変わるのを待つぐらいの時間はあり、しばらく忘れないことがある。何かの拍子にふっと浮かんだりするが、作者や題名を思い出せず、一人で悶々としたりする。こういうのも、図書館活用『背読』による楽しい読書生活の一つだと思う。認知症予防にもきっと効果があるはず。

歩きして借りてきたのは、『問いかけるアイヌ・アート』、『心の詩』、そして2度目の坪内稔典著『モーロクのすすめ  10の指南』。最近買った『伊丹十三の本』が書棚に無くてよかった(笑)。アイヌの文様について知りたくなり、東京にいる波風二郎君に日本民藝館で開催の『アイヌの美しき手仕事』を観に行ってもらい、ポスターやパンフレットを送ってもらった。 ※画像のポスター参照。


昔々の札幌出張の時、札幌にいた二郎君と道立近代美術館で待ち合わせして絵を見てレストランでご飯を食べた。東京はコロナで怖いけれどこういうことも出来るんだなあ 「伊丹十三さんは不倫したから本も嫌だ」と言う人がいた。時々、作者の私生活と作品価値の関係を思い出す  公式裏ブログ「波風食堂、準備中です」を『カンロ飴食堂』で更新しました。

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木枯らしの読書

2020年11月05日 | 日記・エッセイ・コラム

の男性週刊誌。宣伝文句だけで読んだ気になりそれ以上の内容は無い薄っぺらさが持ち味だが、この広告は木枯らしに身を置く悲しさ・寒さを徹底的に提供する。まず、夫婦どちらかが亡くなった時の心構え、老後夫婦の間違い選択の末路の特集記事、なんて侘しいんだ。政治問題は「二階劇場はどこまでも」のみ。経済問題はトヨタのみ。巻末の寄せ集め記事も有名人だが全て鬼籍の方々。坂口良子、千代の富士、京マチ子みたいな、未だ忘れ去らない名前散らし、老人心をくすぐる演出だが、ことごとくもの悲しい。

一層侘しさ増すのは、「男は何歳になっても男」みたいに男の欲望をくすぐる頁。杉本彩(最初で最後の全ヘアーヌード)、「秘蔵ヌード&セクシー」が加賀まりこ・淡路恵子・関根恵子、「70年代みんなこっそり集めていた『ビニ本』と『自販機本』の時代」。読者対象年齢は70歳以上の『団塊の世代』あたりなのだろうね。それより若い波風氏には古本屋の隅に放ってあるカビ臭いイッパヒトカラゲ本。老人がこういう読書に定価520円(税込)払う気持ちは、スケベ根性や哀愁に導かれる以外に何かあるのだろうか。

今読んでいる本から。人が孤独を感じるのは誰かと繋がっていたいという気持ちが満たされないからだが、配偶者とも、子どもとも、神様とも、インターネット上のお友人とも、その繋がりは幻想。だが、その幻想で瞬間的に孤独が癒やされる。幸福の本質とは、より快適な「幻想」を手に入れることとあった(中村うさぎ著「生きる」)。波風氏の幸福観はこれとは違うが、男性週刊誌は、孤独感を瞬間的に忘れさせてくれる幻想の道具なのかもなあ。


この記事を書いていて、『の平凡パンチ』と『週間プレイボーイ』創刊の頃(関連ブログ記事『肉体の悪魔』)を思った。その時の中心読者が半世紀経って『あなたの脳の健康寿命について』を読まされている 中村うさぎさんの「美容整形とは、美人になることではなく、自分の顔を好きになるため」、そうなんだなあ。

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言葉のケイコ【その伍拾捌】

2020年11月03日 | 【保管】言葉のケイコ

 

君の顔が浮かぶとね

めて、古市憲寿さんの本を読んだ。古市さんは、著書である『絶望の国の幸福な若者たち』で注目され、今や多くのメディアで目にする社会学者だ。まだ30代と若い。そんな彼は小説も書く。二度芥川賞の候補にもなっているが、今回私が読んだのは、それら候補作ではなく『アスク・ミー・ホワイ』という恋愛小説だ。私は古市さんにそこまで興味がないため、メディアでたまに見かけては、「今日も元気に毒を吐いているなぁ」と思う程度。ただ、そんな彼が一体どのような恋愛小説を書くのか興味が沸いた。しかも、男性同士の恋愛を。アムステルダムを舞台に、スキャンダルのため日本を離れた元俳優と、異国の地で住む理由を見つけられずにずるずる住み続けている青年が交わっていく物語。一言で言うと、とてもロマンチックな話だ。読んでいる途中何度も古市さんの顔が浮かんで、なんだか恥ずかしくなるくらいに。このように作者の顔が浮かんでしまうと、私はなかなか世界に入り込めない。なので、とても美しく柔らかいストーリーだとは思ったが、正直感想らしい感想は持つことができなかった。

まには、こういうことがあってもいいかと本を閉じる。古市さんはとても引き出しの多い人。メディアの彼のイメージで頭をいっぱいにしてはいけない。他の古市さんの小説を読めば、もっと読み込めたのかもと少し反省。私も読書家としてはまだまだだな、と思えたことが、一番の収穫だ。

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