放送のふるさと
*NHKの第一声は愛宕山から
愛宕神社に程近いNHK放送博物館へ寄ってみました。
わが国でラジオ第一声が流れたのは、1925(大正14)年3月22日朝9時30分のこと。
7月に本放送が始まると、愛宕山は“放送のふるさと”と呼ばれるようになりました。
世界最初の放送専門のミュージアムとして1956年に開館(2005年1月1日にリニューアル)したこの場所こそNHK発祥の地なのです。
ちなみに日本ではじめての生中継は、岩木利夫氏が馬で愛宕神社の石段に挑んだ際の実況です。
ラジオの第一声から約80年、放送はテレビへ、さらに衛星放送、ハイビジョン、デジタル放送へと、大きく進歩し発展を続けています。
博物館では「放送の歴史」に関するさまざまな実物展示をはじめ、誰もが自由に利用出来る「番組公開ライブラリー」や「図書・資料ライブラリー」なども公開。
懐かしい映像を鑑賞したり、テレビの映像や音声の仕組みなどが体験できるスペースになっています。
高柳式テレビ復元模型
“テレビジョンの父”高柳健次郎氏が製作したテレビの元祖。
当時と同じ「イ」の文字が写し出されています。
これが放送機器!
2Fにはラジオ放送の始まりと広がり、放送の民主化と発展の様子がわかりやすく展示されていて、想像以上に面白い。
ラジオ放送の開始から「玉音放送」による終戦までの放送機器と文献はなかなか貴重な資料です。
終戦とともにマイクが国民に開放され「のど自慢」やクイズなど新番組が数多く誕生。
テレビ放送開始までのラジオ黄金時代が偲ばれます。
戦前のテレビ研究・開発・実験放送時代から、本放送が始まり各家庭に次第に普及、そして皇太子ご成婚を機に受信者数が激増に至る歴史が展示されています。
東京オリンピックがきっかけとなり、衛星中継やカラー放送が急速に発達。新開発の放送機器が活躍し、後に衛星放送やハイビジョン放送も始まります。高度情報化時代への変遷が展示されています。
同じフロアに「5.1ch DHVシアター」なる小部屋がありましたが、まるで映画館!
映像といい音といい、遂にここまで来たか!と感動しました。
3階フロアの展示テーマは「放送が伝えた80年」。放送80年の歴史を物語るさまざまな資料を通じて、放送開始当時の様子から災害報道、スポーツ、教育、教養、娯楽番組などの歩みを多角的に紹介しています。
4Fには大河ドラマや「紅白歌合戦」「NHK特集」など思い出の番組を自由に選んで観ることの出来る「番組公開ライブラリー」、約2万件の放送史料と約6,500点の放送関係図書が閲覧可能な「図書・史料ライブラリー」が。
あ! 橙さんが「興味津々」と言っていたGaktの武田信玄、見ればよかったね(次回があればぜひ)。
SMAPとしょこたんの色紙
2007年度紅白歌合戦出場者の色紙が展示されていたよ。
■NHK放送博物館
□9:30~16:30
□月曜、年末休館(月曜が祝日の場合は開館)
□港区愛宕2-1-1
□03-5400-6900
※入場無料。愛宕神社ご参詣の折りにはぜひお寄りください。