晩春から初夏の声をきくようになると、なぜかドヴォルザークの音楽を聴きたくなります。この一週間、通勤の音楽として、ドヴォルザークの初期の音楽の中から、交響曲第4番ニ短調、作品13 を聴いていました。ラファエル・クーベリック指揮ベルリンフィルの演奏、1972年10月頃のアナログ録音です。
作曲時のドヴォルザークは33歳。プラハ国民劇場のヴィオラ奏者を辞し、作曲に専念しはじめたのが30歳ですから、その三年後です。好評を博した「賛歌、白山の後継者たち」の初演時に再会したアンナと結婚して、プラハの聖ヴォイチェフ教会のオルガニストに就任、徐々にワーグナーの影響から離れ始めることとなった時期の作品だそうです。この交響曲は、旋律の美しいドヴォルザークの音楽の中でも、とりわけふんだんに旋律を盛りこんだ音楽と言ってよいでしょうか。緊密な交響的構成感は、後年の交響曲に一歩譲りますが、その分だけ劇的に旋律を歌わせる力感があります。
第1楽章、アレグロ。低音で暗く静かに始まります。時にオルガンのような響きを聴かせながら、しだいに力強く高揚して行きます。
第2楽章、アンダンテ・ソステヌート・エ・モルト・カンタービレ。クーベリックの演奏は、この楽章がとてもゆったりとしていて、やや憂鬱な気分はありますが、たいへんに美しい音楽になっています。
第3楽章、スケルツォ:アレグロ・フェローチェと読むのでしょうか?交響的というよりは、オペラの一場面か序曲のような劇的な旋律もあり、よく言われるワーグナーの影響というのはこのあたりなのでしょうか。
第4楽章、フィナーレ:アレグロ・コン・ブリオ。盛り上がりがあって、けっこう高揚感があります。
参考までに、演奏データを示します。
■I=10'23 II=12'28" III=8'01" IV=9'35" total=40'27"

DG のコレクターズ・エディションという6枚パックの輸入盤(DG 465 158-2)ですが、演奏は良いのに、なんと第4番の交響曲が2枚のCDに真っ二つに泣き別れ。コレクターズ・エディションと名乗るのなら、第3番と第4番を組み合わせるか、またはせめて序曲や交響詩のような曲と組み合わせるなどして、オリジナルのLP全集のような格調高さがほしいところです。日本盤では、「クーベリックの芸術」という1200円のシリーズに第1番から第6番までが含まれていますが、こちらはちゃんと第3番と第4番がカプリングされているようです。
作曲時のドヴォルザークは33歳。プラハ国民劇場のヴィオラ奏者を辞し、作曲に専念しはじめたのが30歳ですから、その三年後です。好評を博した「賛歌、白山の後継者たち」の初演時に再会したアンナと結婚して、プラハの聖ヴォイチェフ教会のオルガニストに就任、徐々にワーグナーの影響から離れ始めることとなった時期の作品だそうです。この交響曲は、旋律の美しいドヴォルザークの音楽の中でも、とりわけふんだんに旋律を盛りこんだ音楽と言ってよいでしょうか。緊密な交響的構成感は、後年の交響曲に一歩譲りますが、その分だけ劇的に旋律を歌わせる力感があります。
第1楽章、アレグロ。低音で暗く静かに始まります。時にオルガンのような響きを聴かせながら、しだいに力強く高揚して行きます。
第2楽章、アンダンテ・ソステヌート・エ・モルト・カンタービレ。クーベリックの演奏は、この楽章がとてもゆったりとしていて、やや憂鬱な気分はありますが、たいへんに美しい音楽になっています。
第3楽章、スケルツォ:アレグロ・フェローチェと読むのでしょうか?交響的というよりは、オペラの一場面か序曲のような劇的な旋律もあり、よく言われるワーグナーの影響というのはこのあたりなのでしょうか。
第4楽章、フィナーレ:アレグロ・コン・ブリオ。盛り上がりがあって、けっこう高揚感があります。
参考までに、演奏データを示します。
■I=10'23 II=12'28" III=8'01" IV=9'35" total=40'27"

DG のコレクターズ・エディションという6枚パックの輸入盤(DG 465 158-2)ですが、演奏は良いのに、なんと第4番の交響曲が2枚のCDに真っ二つに泣き別れ。コレクターズ・エディションと名乗るのなら、第3番と第4番を組み合わせるか、またはせめて序曲や交響詩のような曲と組み合わせるなどして、オリジナルのLP全集のような格調高さがほしいところです。日本盤では、「クーベリックの芸術」という1200円のシリーズに第1番から第6番までが含まれていますが、こちらはちゃんと第3番と第4番がカプリングされているようです。