講談社文庫で、宮部みゆきの7編の連作短編集、『ステップファザー・ステップ』を読みました。少し前の1993年に刊行されたものの単行本化だそうです。なるほど、ワープロの誤変換をつかったネタなど、時代性を感じる部分もありますが、ほのぼのとしたユーモアを持つ面白さがあります。
第1話「ステップファザー・ステップ」。主な登場人物は、双子の中学1年生の男の子と、推理力に富む職業的窃盗犯(35歳)と、その雇い主である元弁護士の四人。双子の両親は、そろって(もちろん別々に)駆け落ち中で、子どもたちは偶然どじを踏んだ泥棒を、臨時の継父にする、という想定です。
第2話「トラブル・トラベラー」。暮志木町と倉敷市と、限りなく本物に近い偽物と、まぎれもない本物。画聖と画家。コピー時代の風刺でしょうか。
第3話「ワンナイト・スタンド」。職業的窃盗犯が中学校の授業を参観する話。二重の替え玉は私も予想できました。ただし、なぜ身代わりを立てなきゃいけなかったのか、その事情は想像の範囲外でした。それと、文庫148ページ、
とありますが、役に立つのは発酵、役に立たないのが腐敗と、昔から決まっておりまする(^o^;)>poripori
第4話「ヘルター・スケルター」。湖に沈む白骨死体と前後が凹んだ乗用車、ちょっとしたサスペンス・ミステリー風の小編です。
第5話「ロンリー・ハート」。対向車が弾き飛ばした小石が、昔、乗っていた車のフロントガラスにバシッと当たって、見事にヒビが入ったことがありました。臨時の父親、本物が戻ってきたらお役御免なんて、たしかに切ないでしょう。
第6話「ハンド・クーラー」。山形新聞がネタに使われた小編。山形新聞ですよ!渡辺えりじゃなく宮部みゆきと山形新聞。ちょいとありえない組み合わせですが、やっぱり被害者はぜんぜん気づいていないおかしさ。そりゃそうだ、山形市旅篭町の山形新聞社の郵便番号は、今は990-8550と、とっくに七桁に変わってしまってますよ!
第7話「ミルキー・ウェイ」。双子の誘拐事件発生。臨時の父と祖父が激怒。アホな誘拐犯です。
双子の会話の分割話法は、古典的な行数稼ぎの手法でしょう。1993年当時、たぶんものすごく多忙だったと思われます。売れっ子作家もつらいですね。
第1話「ステップファザー・ステップ」。主な登場人物は、双子の中学1年生の男の子と、推理力に富む職業的窃盗犯(35歳)と、その雇い主である元弁護士の四人。双子の両親は、そろって(もちろん別々に)駆け落ち中で、子どもたちは偶然どじを踏んだ泥棒を、臨時の継父にする、という想定です。
第2話「トラブル・トラベラー」。暮志木町と倉敷市と、限りなく本物に近い偽物と、まぎれもない本物。画聖と画家。コピー時代の風刺でしょうか。
第3話「ワンナイト・スタンド」。職業的窃盗犯が中学校の授業を参観する話。二重の替え玉は私も予想できました。ただし、なぜ身代わりを立てなきゃいけなかったのか、その事情は想像の範囲外でした。それと、文庫148ページ、
「親父って、牛乳みたいな元弁護士だな」
「どういう意味だね?」
「腐っても役に立つ」
とありますが、役に立つのは発酵、役に立たないのが腐敗と、昔から決まっておりまする(^o^;)>poripori
第4話「ヘルター・スケルター」。湖に沈む白骨死体と前後が凹んだ乗用車、ちょっとしたサスペンス・ミステリー風の小編です。
第5話「ロンリー・ハート」。対向車が弾き飛ばした小石が、昔、乗っていた車のフロントガラスにバシッと当たって、見事にヒビが入ったことがありました。臨時の父親、本物が戻ってきたらお役御免なんて、たしかに切ないでしょう。
第6話「ハンド・クーラー」。山形新聞がネタに使われた小編。山形新聞ですよ!渡辺えりじゃなく宮部みゆきと山形新聞。ちょいとありえない組み合わせですが、やっぱり被害者はぜんぜん気づいていないおかしさ。そりゃそうだ、山形市旅篭町の山形新聞社の郵便番号は、今は990-8550と、とっくに七桁に変わってしまってますよ!
第7話「ミルキー・ウェイ」。双子の誘拐事件発生。臨時の父と祖父が激怒。アホな誘拐犯です。
双子の会話の分割話法は、古典的な行数稼ぎの手法でしょう。1993年当時、たぶんものすごく多忙だったと思われます。売れっ子作家もつらいですね。